7 / 31
***
しおりを挟む
エミリーはお姫様です。
お父さんは優しい王様、お母さんは美しいお妃様。
二人の愛情を受け、無邪気にすくすくと育っていきました。
エミリーの成長を見て、お城の者も、国民も、幸せそうな顔をしていました。
エミリーが広場へお散歩に行くと、国民は憧れの眼差しを向け、跪くのです。
国民達は「王女様!」「エミリー王女様!」と声をかけます。
それに笑顔でエミリーは応えるのです。
国も栄えて、王宮はこれ以上ないくらいの幸せに満ちていました。
「エミリー王女様!幸せですか?」
少年が無邪気に声をかけます。エミリーは満面の笑みで頷き、手を振りました。
ある朝、ベッドから起きると王宮の中が騒がしいのが分かりました。
足音、悲鳴、怒鳴り声が聞こえてきます。
エミリーは不安でベッドの上で震えていました。
使用人のマーサが慌てて部屋に入ってきました。
「エミリー様、逃げましょう!」
エミリーは寝巻きのまま、マーサに手を引かれ部屋を出ました。
しかし、階段を降りたところで、武装した兵士のような男達に取り囲まれてしまいました。
マーサはその場で斬り殺されてしまいました。
エミリーは捕らえられ、引き摺られるようにして広場まで連れ出されました。
広場にはお父さんとお母さんが縛られていました。
周囲を国民が不安そうな顔で囲んでいます。
目の前には木を組み合わせた台のようなものがあります。
柱が二本、それを繋ぐように大きな斜めの刃物が浮いています。
エミリーはこれから何が起こるのか分かりました。
「どうしてこんな事をするの!?」
エミリーは男達に聞きました。
「なんでだろうね?」
男の一人はそう言ってピューと口笛を吹きました。
男達は口々に「なんでだろうね?」と言って馬鹿にするように笑いました。
エミリーが男達を睨みつけると男の一人がエミリーの頭を掴み、台まで引き摺り、刃の下に首が来るように押しつけました。
男はエミリーの耳元でささやきました。
「この世は理不尽なんだよ」
男が後ろに下がると、物凄い勢いで刃物が落ちてきて、エミリーの首はコロコロと転がりました。
エミリーは斬首刑で殺されてしまいました。
何の理由もなく、理不尽に殺されてしまったのです。
お父さんは優しい王様、お母さんは美しいお妃様。
二人の愛情を受け、無邪気にすくすくと育っていきました。
エミリーの成長を見て、お城の者も、国民も、幸せそうな顔をしていました。
エミリーが広場へお散歩に行くと、国民は憧れの眼差しを向け、跪くのです。
国民達は「王女様!」「エミリー王女様!」と声をかけます。
それに笑顔でエミリーは応えるのです。
国も栄えて、王宮はこれ以上ないくらいの幸せに満ちていました。
「エミリー王女様!幸せですか?」
少年が無邪気に声をかけます。エミリーは満面の笑みで頷き、手を振りました。
ある朝、ベッドから起きると王宮の中が騒がしいのが分かりました。
足音、悲鳴、怒鳴り声が聞こえてきます。
エミリーは不安でベッドの上で震えていました。
使用人のマーサが慌てて部屋に入ってきました。
「エミリー様、逃げましょう!」
エミリーは寝巻きのまま、マーサに手を引かれ部屋を出ました。
しかし、階段を降りたところで、武装した兵士のような男達に取り囲まれてしまいました。
マーサはその場で斬り殺されてしまいました。
エミリーは捕らえられ、引き摺られるようにして広場まで連れ出されました。
広場にはお父さんとお母さんが縛られていました。
周囲を国民が不安そうな顔で囲んでいます。
目の前には木を組み合わせた台のようなものがあります。
柱が二本、それを繋ぐように大きな斜めの刃物が浮いています。
エミリーはこれから何が起こるのか分かりました。
「どうしてこんな事をするの!?」
エミリーは男達に聞きました。
「なんでだろうね?」
男の一人はそう言ってピューと口笛を吹きました。
男達は口々に「なんでだろうね?」と言って馬鹿にするように笑いました。
エミリーが男達を睨みつけると男の一人がエミリーの頭を掴み、台まで引き摺り、刃の下に首が来るように押しつけました。
男はエミリーの耳元でささやきました。
「この世は理不尽なんだよ」
男が後ろに下がると、物凄い勢いで刃物が落ちてきて、エミリーの首はコロコロと転がりました。
エミリーは斬首刑で殺されてしまいました。
何の理由もなく、理不尽に殺されてしまったのです。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる