おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき

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スローライフが攻めてきたぞーっ編

第12話 さらば流血男爵! そして奴の武器を加工するぞ

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 流血男爵が向かってくる前に、俺はアイテムボックスにたくさん保存しておいた石柱を、ドン! ドン! ドンドンドン! と設置する。

『おい!? おいおいおい!? 何をしている貴様! おい貴様! 何をしているのだ! や、やめろー!! 俺の城に変なことをするなー!!』

 流血男爵がダッシュになった。
 わはは、判断が遅い!
 既に道は、石柱で塞いだ。

 一箇所だけギリギリ通れる広さがあるが……。
 その石柱の上の方に、モビールを設置してある。
 ガラガラ音を立てて回り、聞いていると気持ちがほんわかしてくる。

『こんなもの! ふんぬらあ!』

 大剣を石柱に叩きつけた流血男爵、ぼいーんと跳ね返されて『ウグワー!!』と弾き飛ばされていった。

『こ、壊れないだと!?』

「言葉を話す相手だと、反応が新鮮でいいな」

『ならばこれだ! 血の神よ、力を貸せ! 呪いを矢として放て!』

 赤い輝きが流血男爵の手に宿り、血の矢となって襲来する。
 うわあ、魔法まで使ってくるのか!
 普通に挑んでいたらシャレにならない状況だったな!

 だが、既にこちらの状況は万全だ。
 石柱が、血の矢をぼいんぼいーんと弾き返している。

『なんなのだこれはーっ!!』

『はははは、だから言ったでしょう。タマル様は新たなる魔人侯! それを侮り、普段どおりな感じで戦いを挑んだあなたの負けですぞ流血男爵!』

「ラムザーが煽るなあ」

「やっちゃいなさいよタマルー」

「君も無責任に煽ってくるなあ」

 流血男爵は、ただでさえブラッディアンなので顔色が真っ赤なのだが、それがさらに髪の毛まで真っ赤になりながらこっちに突き進んでくる。
 どうやら見つけたようだな、唯一の通り道を!

『うおああああーっ!!』

 大剣を振り上げ、叫びながら飛びかかってくる流血男爵。
 だが、その大剣がモビールに引っかかって、ぼいーんと跳ね返された。

『ウグワーッ!』

 また弾かれて転がっていく流血男爵……だが!
 今回はそれで終わりではない。
 モビールの真下に俺が待機していたのだ。

 俺は吹っ飛んだ流血男爵目掛けて走った。
 ポタルとラムザーがモビール付きの石柱を押して、反撃による万一の事故を防いでくれる。
 満を持して、虫網を叩きつけるのである!

『や、やめウグワーッ!』

 ピョインッ!と無慈悲な音が鳴り響いた。
 俺のアイテムボックスに、流血男爵がアイコンになって表示される。

『ウグワーッ! 魔人侯を捕獲しました! 1000ptゲットです!』

「うおー! 高ポイント!」

『タマル様、流血男爵を捕まえたことよりもポイントとやらが高額で喜んでますな』

「流血男爵浮かばれないわねー」

 ちなみに骨たちは大喜びである。
 兄弟分の仇を取ったのだ。
 カタカタいいながら走ってきて、俺を囲み、胴上げを始めた。

「わっはっは! 骨三郎の仇は討ったぞ! 俺たちはやられっぱなしではないのだ! 見たか! そしてアイテムボックスの容量も増えるぞ、楽しみだなあ」

 そんな事をしてたら、骨七郎が何かに引っかかってこけた。
 骨の胴上げもバランスを崩し、俺がぽいっと放り出される。

「ウグワーッ!」

 地面に落っこちて悲鳴を上げる俺。
 なんだなんだ。

『カタカタ!』

 骨七郎が、何かを拾い上げているな。
 あれは、流血男爵が持っていた大剣!?
 一人では持てず、他の骨も一緒になって持っている。

『こりゃあ、とんでもない業物ですなあ。タマル様、使います?』

「俺は戦うことができないのだ。スローライフ専門だからな……」

『またまた』

「またまた」

 ほんとなのに。
 この大剣、ラムザー持たせるにも大きすぎる。
 普通に戦ったら、これを振り回す上に魔法まで使ってくる化け物だったわけだな。

 恐ろしい恐ろしい……。
 骨七郎と骨六郎に支えてもらいつつ、大剣を握ってみる。

『血の大剣を手に入れた!』
『新しいレシピが生まれた!』

 ほう!
 どれどれ……?

▶DIYレシピ
 ※五右衛門風呂
  素材:鍋+血の大剣

「風呂が作れる!!」

『風呂ですと? この伝説的な大剣を、風呂に? 本気で?』

「やるぞう」

 ラムザーがもったいないなーと言う顔をしているのをスルーしつつ、トンカントンカンと作業をするのだ。
 すると、立派な五右衛門風呂ができた。

『ああ、もったいない……』

「剣はそのままでは戦うためにしか使えんだろ。そして俺たちの仲間であれを使えるやつはいない。ならば、誰でも使える上に、いつでも使えるようにしてしまうのがよかろう」

「なあにこれ」

「風呂というものだ」

「フロ……?」

 ハーピーには分からんようだ。
 普段から、何も着てないような格好だしな。
 というか、最低限身に付けているその衣装はどこで手に入れてどうやって身に付けているのかな……。

 その後俺たちは、流血男爵の城のそれっぽい素材を家探しし、持てるだけ持って外に出た。
 外壁にぶら下がっていた殺戮機械は一通り回収したら、流石にアイテムボックスがいっぱいになってしまったのだ。
 石柱とモビールはここに置いていくか。

「ねえ、私これだけ欲しい!」

「モビール気に入った?」

「くるくる回ってカラカラ鳴ってて可愛いじゃん。ちょうだいちょうだい」

「仕方ないなあ。あげるからこれは自分で運んでね」

 モビールはポタルのものになりました。
 そして魔人商店に行く前に、体を清めて行こうじゃないかという話になった。

 ずっと、五右衛門風呂にDIYしたのをもったいない、もったいないとブツブツ言っていたラムザーだが。
 湯を張った風呂に浸かった瞬間に表情が蕩けた。

『ふひゃあ! こ、こりゃあ堪りませんなあ……。うほー、溶けるう……』

 ヘルズテーブルには熱い湯に入るという習慣があまり無かったのかも知れんな。
 なお、この五右衛門風呂、なぜか常に新しい湯が張られており、適温に沸いているという不思議な風呂なのだ。
 今まで作ってきたオブジェクトの中では最強かも知れんな。

 あまりにもラムザーが気持ちよさそうなので、これを見ていたポタルがもじもじし始めた。

「いいなー! 私も入りたいなー! ラムザー、さっさと出なさいよー!」

『ぬおーっ、ご、後生ですぞー! もうちょっとだけー!』

「次は私が! うりゃあー!」

 衣服をぽいぽいっと脱ぎ捨てて風呂に飛び込むポタル。
 うひょー!

「あったかーい! あー、溶けるー」

 ヘルズテーブルの人々はお風呂に入ったら溶けるのかね。
 しかし、五右衛門風呂を作って本当に良かった。
 ポタルが入浴しているのをガン見していたら、彼女に気付かれてしまった。

「何見てるのー! うりゃ!」

「ウグワーッ! 湯が目にーっ!!」

▶レシピ
 ※五右衛門風呂
  素材:鍋+血の大剣

 UGWポイント
 1840pt

 友好度
 ラムザー ↑
 ポタル ↑
 
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