おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき

文字の大きさ
132 / 147
スローライフの夜明け編

第132話 惑星の欠片を探せ!

しおりを挟む
 まずは創造神プリンターを作らねばならない。
 そのために必要なのは……。

「この惑星の欠片ってのはなんじゃい」

『それはだな。人間たちがこの星のどこかに埋めたエネルギー集積装置だ。これを用いて人間たちは無限に稼働するエネルギー器官を作ろうとしたのだ。だが余が人間の世界を終わらせたので』

 創造神が詳しかった。

「考えてみたら創造神も、人間にとっては破壊神だったのでは?」

『アヒーッ! 過去の所業が今の余に降りかかる! 当時は冗談の分からないコンピューターだったからなあ』

 何百年も経つと、コンピューターだって自我や感情を得てシーツおばけになるのである。
 諸行無常だ。

「具体的に場所が分かる?」

『ちょっと北であろう。そなたたちが砂漠を緑化していたところが、この惑星の頭頂部にあたる部分となる。かつてはこの惑星も、アクアディアと呼ばれる機械化された工業惑星だったのだが……。あの辺りの砂漠を掘ってみれば、その残りが見えるかもしれぬ』

「ほうほう、環境保護連中の言ってた星の名前と違うな。SFだったがコンピューターが反乱を起こして人類が壊滅し、自然環境が盛り返してきたんだな」

 つまり宇宙に飛び立つところまで行けなかった星なのだ。
 星に歴史ありだなあ。

「よーし、それじゃあその辺りまで移動しよう。創造神にナビをお願いする」

『アヒッ、よ、余に村の外に出ろと言うのか!』

「タマル村だって宇宙から砲撃されたら安全じゃないだろ。星ごと安全にしようと俺は考えているのだ! そのためには創造神でもなんでも使うしか無い」

『アヒー! 道具扱い! いや、もともと余はコンピューターなんだが』

『オー、ダディ!! ミーたちとトゥギャザーしましょう! レッツアドベンチャー!』

 フランクリンが大変気安い様子で、創造神の背中をバシバシ叩いた。
 あんまり叩くと、シーツおばけの輪郭が怪しくなる。

『骨次郎もやる気満々ですぞ。行きましょうぞタマル様!』

「よし、出発だ!」

「あの砂漠にそんなものが埋まってたなんてねー。ふしぎー」

『あそこ、もともと海だったんでしょ? あたし塩水嫌いなんだけど』

『アイヤー! 北海の食材が手に入れば、ワターシが最高のフレンチに仕上げてあげるよー!』

『あたし海好きよ。美味しいものたくさんあるもの』

 シェフがいればキャロルはどこまでもついてくるな!
 ちなみにシェフは邪神なので、ドジョウヒゲの男風な外見だが性別はない。
 キャロルが粉をかけても気にならないどころか、『マンイーターは料理できないか? ワターシ興味あるねー!』『きゃー! マンイーターごろしー!』なんて事になっていたようである。

 さて、砂漠に馬車が突入すると、眷属たちが出迎えてくれた。

『砂漠の中のおかしいところ? ふむふむ。あるかも知れませんね。みんなに伝えてみますよ』

 ということで、砂漠の眷属たちの間で伝言ゲームが行われることになる。
 伝言では、大抵情報が歪んでしまうものだ。
 だから、今回は単純な情報に限ることにする。

「なんとなく周りと違うところがあったら教えてくれ」

 これだけだ。
 それで、創造神の土地勘に頼り、この辺りかなという地域を絞り込んでから総当りする。

 スローライフはコツコツやっていく作業なのである。

『カタカタ』

「おっ、まずは第一報か!」

 連絡用員として呼び出していた骨シリーズ。
 骨三郎キャノンが報告を受け取ったらしい。

 駆け寄ってきて、棒で砂に絵を書き始める。

「骨三郎キャノンは絵が上手いなあ」

『カタカタ』

 骨三郎キャノンが照れた。
 描かれたのは、砂漠のどこかであろう。
 明らかに人工物らしい突起物が、地面から突き出している光景だった。

「砂漠を貫いて立ってやがる」

『これは人間が立てた北極の塔だな。あらゆる風雪を半非実体化することでやり過ごす技術実証のための施設だったが、そのために砂漠化を逃れたのだろう』

 シリアスに語ってる創造神は、なかなか絵になっている。
 なんでアヒーってすぐに悲鳴をあげるんだろうな。

 こうして、俺たちは北極の塔に向かってみた。
 場所は創造神が正確に覚えている。

 しばらくキャタピラ付き馬車でキュラキュラと走っていると、砂漠から突き出した突起物が見えた。

「これかこれか」

 駆け寄って触ってみる。
 おお、こんにゃくみたいな手触りだ。
 半非実体はこんにゃく、と。

『タマル様は躊躇なく触るあたり、度胸ありますなあ。我も触っていいですかな?』

「もちろんだ。こんにゃくだぞ」

『おほー! こんにゃくが何なのかは分かりませんが、楽しい手触りですなあ』

 俺とラムザーがキャッキャしていたら、キャロルとシェフが猛烈な勢いで走ってきた。
 そしてぺたぺた北極の塔を触る。

『これ美味しそうじゃない!? 食べられるんじゃない!? なんとかしなさいよタマルとシェフ』

『アイヤー! シェフ魂が揺さぶられるねー! これはちょっと料理してみたいよー!』

「仕方ない奴らだなあ」

 だが、仲間の希望である。
 俺はゴッドキャプチャーを取り出すと、北極の塔を叩いた。

 ピョインッ!
 北極の塔がまるごと、アイコンになってアイテムボックスに収まる。
 すると、足場がゴゴゴゴゴ、と崩れだした。

「うわー、なんだなんだ」

『アヒーッ! この辺りの空間に重なっていた北極の塔を、まるごと削り取ってしまったのだから仕方ない! くーずーれーるー!』

 元は海だったであろう場所は、砂漠に置き換わっている。
 どこまでも落ち込んでいく流砂に流されていく俺たち。

 その先に見えるのは……。
 朽ち果てた都市だったのである!

『新しいレシピが生まれた!』

▶DIYお料理レシピ
 ※さしみこんにゃく
 素材:北極の塔
 ※味噌田楽
 素材:北極の塔
 ※こんにゃくおでん
 素材:北極の塔

 やっぱりこんにゃくだったんじゃないか!

『ウグワーッ! 失われた都を発見しました! 1500ptゲット!』

▶UGWポイント
 14800pt
しおりを挟む
感想 51

あなたにおすすめの小説

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。 何も成し遂げることなく35年…… ついに前世の年齢を超えた。 ※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。 ※この小説は他サイトにも投稿しています。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

処理中です...