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同盟破棄
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◆
長く厳しい冬が終わり、ケイオス王国に春が来た。今日はオダキユ王国の王子が同盟の更新に訪れていた。
「お元気でしたか?マーク王太子殿下」
オダキユ王子・ハルクがにこやかに右手を差し出した。豪華な金髪に紫の瞳の美男子だ。出迎えた王太子はしっかりとその手を握った。2人は年も近く相性が良い。小競り合い程度だが帝国相手に何度も共闘した。マークは彼を親友だと思っている。
「元気だとも。久しぶりだなハルク。よく来てくれた」
若く美しい王子らは並んで宴会場に向かった。
◆
「ヴァイオレットは具合でも悪いのですか?ご婚儀の後は挨拶もできぬまま帰ったので。今回会えるのを楽しみにしていたんですよ」
ハルク王子は従妹の姿が見当たらず、会場を見回した。妻のヴァイオレットは虚弱体質で表にあまり顔を出さない。しかし従兄の来訪だ。さすがに挨拶に来るだろう。
「只今、お支度中だそうです」
奥に様子を見に行った侍従が伝える。
「どうですか?従妹は。お転婆で周りを困らせていませんか?」
待つ間にハルク王子が訊く。マークは何のことだか分からなかった。お転婆。夫との食事も断るほどの病弱な姫が。初夜以来、床も共にしていない。彼女は形だけの王太子妃だった。
(まずいな。ハルクは俺たちの夫婦仲を知らないようだ)
とりあえず宴会の後、口裏を合わせよう。誤魔化す算段を考えていると、ベールを被った妻がやってきた。姿を見るのも久しぶりだ。かなり太った気がする。腹が大きい。
「ヴァイオレット!お目出度だったのか!なぜ教えてくれなかったんです?マーク」
王太子の血が下がった。誰の子だ。ハルクは嬉し気に席を立ち、従妹に近づいてその手を取った。
「どうして手紙を寄越さなかったんだい?故郷のご両親も心配していたよ」
「…その…」
か細い声がベールの奥からする。とたんにハルク王子の顔色が変わった。手を放し、数歩下がる。
「ヴァイオレットじゃない。お前は誰だ」
宴会場は騒然となった。
「この女は何者です?本物のヴァイオレットを出してください!」
「本物ではない?そんなバカな…」
王太子はガタリと席を立った。ハルクがさっとベールを剥ぎ取った。くすんだ金髪の青ざめた女が現れた。瞳は茶色。オダキユの王族ではないことは明らかだった。
「侍女長!侍女長を呼べ!その女は捕らえろ!」
マークは大声で命じた。歓迎の宴は中止となった。
◆
信じがたい犯罪が明らかになった。王太子妃がすり替えられたのだ。追及は後回しにして、まずは本物のヴァイオレット姫の安否を確認する。
後宮が一斉に封鎖された。その最奥にある塔に王太子の近衛が向かう。マークとハルクも足早に続く。
(まずい、まずい、まずい…)
王太子の頭は最悪の想定でいっぱいだった。あそこは罪人の妃を幽閉する場所だ。そこに1年近く閉じ込められている。食事も無く。生きている訳がない。
「ここです」
震える塔の管理人の案内で最上階の独房に着く。鍵を開け、近衛が暗い室内に踏み込んだ。
「明かりをつけます」
複数のランプが狭い牢内を照らした。中央のベッドに皆の視線が集まる。
「どけ!」
ハルク王子が近衛をかき分けて入ってきた。ベッドのそれを目にすると、叫んだ。
「ヴァイオレット!!」
ミイラを抱き上げようとするハルク王子をその側近が押しとどめる。
「お待ちください。姫が壊れてしまうかもしれません」
王子ははっと思い留まった。そっと固くなった義妹の頬に触れる。
「ごめん…。ごめんよヴァイオレット。もっと早く来ていれば…」
泣きながら王子は謝った。側近は文机の上にあった日記を取った。ざっと目を通すとマークに言った。
「今この場でお読みしますが、証拠品として持ち帰らせていただきます」
頷くしかなかった。急ぎ書記官を連れてこさせる。筆記の準備が整うと側近は読み始めた。それは地獄の155日間の記録であった。
◇
ダイヤや宝飾品と引き換えにパンを与えていたと、塔の管理人が自白した。宝石類は既に売り払っていた。残っていたのは144枚の日記帳を破った紙と黄金の髪。
『パンをください。なるべく多く。お慈悲を』
飢えて震える筆跡にハルク王子の涙が止まらない。あまりに惨い。明るく活発なヴァイオレットを本当の妹のように愛していた。彼女がケイオスの王太子妃に選ばれた時、やっていけるか不安はあった。だが国の為に送り出した。死地に送り出してしまった。
「…姫の御遺体はこちらの長櫃に。髪も入れて。私物は後ほどお送りください」
淡々と側近がヴァイオレットの帰国の準備を進めている。長櫃に花を供えようとしたケイオスの騎士がいた。側近は冷たくそれを断った。
「ケイオスの物は何一つ入れてはなりません。…これは結婚指輪ですね。お返しします」
彼は姫の手からイエローダイヤの指輪をそっと外し、王太子の足元に投げ捨てた。その無礼を咎めることはできない。オダキユの騎士らは遺体を納めた櫃を塔から運び出した。独房に残ったハルクは終始無言の王太子に同盟の破棄を告げた。
「今後一切の国交を止める。オダキユ国内のケイオス民の安全は保障しない。ヴァイオレット王女殺害の首謀者を明らかにし、その首を持って来い。話はそれからだ」
決して赦さない。紫の瞳が怒りに燃える。そのままオダキユ使節一行は城を後にした。王都を出るまで口を開く者はいなかった。
長く厳しい冬が終わり、ケイオス王国に春が来た。今日はオダキユ王国の王子が同盟の更新に訪れていた。
「お元気でしたか?マーク王太子殿下」
オダキユ王子・ハルクがにこやかに右手を差し出した。豪華な金髪に紫の瞳の美男子だ。出迎えた王太子はしっかりとその手を握った。2人は年も近く相性が良い。小競り合い程度だが帝国相手に何度も共闘した。マークは彼を親友だと思っている。
「元気だとも。久しぶりだなハルク。よく来てくれた」
若く美しい王子らは並んで宴会場に向かった。
◆
「ヴァイオレットは具合でも悪いのですか?ご婚儀の後は挨拶もできぬまま帰ったので。今回会えるのを楽しみにしていたんですよ」
ハルク王子は従妹の姿が見当たらず、会場を見回した。妻のヴァイオレットは虚弱体質で表にあまり顔を出さない。しかし従兄の来訪だ。さすがに挨拶に来るだろう。
「只今、お支度中だそうです」
奥に様子を見に行った侍従が伝える。
「どうですか?従妹は。お転婆で周りを困らせていませんか?」
待つ間にハルク王子が訊く。マークは何のことだか分からなかった。お転婆。夫との食事も断るほどの病弱な姫が。初夜以来、床も共にしていない。彼女は形だけの王太子妃だった。
(まずいな。ハルクは俺たちの夫婦仲を知らないようだ)
とりあえず宴会の後、口裏を合わせよう。誤魔化す算段を考えていると、ベールを被った妻がやってきた。姿を見るのも久しぶりだ。かなり太った気がする。腹が大きい。
「ヴァイオレット!お目出度だったのか!なぜ教えてくれなかったんです?マーク」
王太子の血が下がった。誰の子だ。ハルクは嬉し気に席を立ち、従妹に近づいてその手を取った。
「どうして手紙を寄越さなかったんだい?故郷のご両親も心配していたよ」
「…その…」
か細い声がベールの奥からする。とたんにハルク王子の顔色が変わった。手を放し、数歩下がる。
「ヴァイオレットじゃない。お前は誰だ」
宴会場は騒然となった。
「この女は何者です?本物のヴァイオレットを出してください!」
「本物ではない?そんなバカな…」
王太子はガタリと席を立った。ハルクがさっとベールを剥ぎ取った。くすんだ金髪の青ざめた女が現れた。瞳は茶色。オダキユの王族ではないことは明らかだった。
「侍女長!侍女長を呼べ!その女は捕らえろ!」
マークは大声で命じた。歓迎の宴は中止となった。
◆
信じがたい犯罪が明らかになった。王太子妃がすり替えられたのだ。追及は後回しにして、まずは本物のヴァイオレット姫の安否を確認する。
後宮が一斉に封鎖された。その最奥にある塔に王太子の近衛が向かう。マークとハルクも足早に続く。
(まずい、まずい、まずい…)
王太子の頭は最悪の想定でいっぱいだった。あそこは罪人の妃を幽閉する場所だ。そこに1年近く閉じ込められている。食事も無く。生きている訳がない。
「ここです」
震える塔の管理人の案内で最上階の独房に着く。鍵を開け、近衛が暗い室内に踏み込んだ。
「明かりをつけます」
複数のランプが狭い牢内を照らした。中央のベッドに皆の視線が集まる。
「どけ!」
ハルク王子が近衛をかき分けて入ってきた。ベッドのそれを目にすると、叫んだ。
「ヴァイオレット!!」
ミイラを抱き上げようとするハルク王子をその側近が押しとどめる。
「お待ちください。姫が壊れてしまうかもしれません」
王子ははっと思い留まった。そっと固くなった義妹の頬に触れる。
「ごめん…。ごめんよヴァイオレット。もっと早く来ていれば…」
泣きながら王子は謝った。側近は文机の上にあった日記を取った。ざっと目を通すとマークに言った。
「今この場でお読みしますが、証拠品として持ち帰らせていただきます」
頷くしかなかった。急ぎ書記官を連れてこさせる。筆記の準備が整うと側近は読み始めた。それは地獄の155日間の記録であった。
◇
ダイヤや宝飾品と引き換えにパンを与えていたと、塔の管理人が自白した。宝石類は既に売り払っていた。残っていたのは144枚の日記帳を破った紙と黄金の髪。
『パンをください。なるべく多く。お慈悲を』
飢えて震える筆跡にハルク王子の涙が止まらない。あまりに惨い。明るく活発なヴァイオレットを本当の妹のように愛していた。彼女がケイオスの王太子妃に選ばれた時、やっていけるか不安はあった。だが国の為に送り出した。死地に送り出してしまった。
「…姫の御遺体はこちらの長櫃に。髪も入れて。私物は後ほどお送りください」
淡々と側近がヴァイオレットの帰国の準備を進めている。長櫃に花を供えようとしたケイオスの騎士がいた。側近は冷たくそれを断った。
「ケイオスの物は何一つ入れてはなりません。…これは結婚指輪ですね。お返しします」
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