淫魔の花嫁(ただし8人目)

無芸百逹

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ビッチのシルを召し上がれ②

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 自分に跨ったまま痙攣するあかねの太ももを、マヌエラは強く抱きしめた。
鳩尾みぞおちに溜まった精液が熱い。本当なら今すぐにでも、たぎる肉棒を突き立てたい。だが、あかねはまだアクマの身体に慣れていない。マヌエラは蒸れたメスの香りに包まれながら、しばらく休む事にした。

 ふたなりになるというのは、人間の肉体を捨てる事と同義となる。アクマの身体は感度は人間の時よりも数段高くなるし、より深い快楽を貪る事が出来るようにもなる。
月経はなくなるし、食事も不要、排泄もしなくなる。快楽特化の身体になるとは、つまりそういう事だった。
だがあかねのように、嫁入りしたばかりの頃は、感度の跳ね上がった身体に精神が追いつかない。御法度という程でもないが、身体が馴染むまで、皆で極力優しく接するのが通例となっていた。

 それにしても……。
マヌエラは思う。
ワタシは幸せ者だ、と。
あかねの太ももはすべすべでムチムチしていた。頬擦りをして、唇で触れる。舌でちろりと舐めてみる。初めて味わうあかねの太もも。おいしかった。
幸せを感じた時、マヌエラは昔を思い出す。それは記憶の池に小石が投げ入れられるのに似ていた。小石は水面を揺らし、記憶が波紋のようにマヌエラを揺らす。

 ーー多分、自分は病気なんだ。
舞に出会うそのまた昔。
ラウラという女性に出会うまで、マヌエラはずっと病気なのだと思っていた。
レズビアンという概念さえ知らない歳だった。でも女の子が好きでしょうがなかった。
周りは男子の誰々がいい、などと言う。
そうだね、と相槌を打つたびに、自分は病気なのだと思った。

 月日は流れ、ネットで知り合った女性と付き合う事になった。マヌエラが高校生の時だった。
生まれて初めての恋人が滴らせた雫。
恐る恐る口にした時、これは天使の雫だと、そう思った。
貴女あなたが好き。貴女の体液が好き。ずっと舐めていたい、飲んでいたい……。
そう告げた時、その女性は侮蔑を残してマヌエラから離れていった。
次の恋人も。その次も。
4人目に付き合ったその女性は、マヌエラの性癖を世間に吹聴した。
変態、異常だとレッテルを貼られ、周囲から弾かれた。マヌエラはスペインの片田舎に逃げ込んだ。それからは、自らの身体か精神か……どちらかが朽ちるのをただ待つだけの存在になった。

 そんな折、ラウラに出会った。
イタリアから来たという。
旅行でこんな寒村にくるなんて。
村を案内をするうちに、マヌエラはラウラに惹かれていった。
しょうもない小川を綺麗だと言った。
見慣れたライ麦畑を美しいと言った。
さして変化のない、灰色の世界。
なにがそんなに美しいのだろうか。
乾いた色の空の下、ほったて小屋のような教会の中でラウラは熱心に祈りを捧げていた。
美しいのはラウラの心だと思った。

 ラウラはマヌエラを受け止めた。
光が弾ける銀色の髪、暖かくて柔らかな胸。ムチムチと熟れた肢体に包まれた時、マヌエラの傷が癒えていくようだった。
ーーこれで、最後にしよう。
ラウラに断られたなら、二度と誰にも言うまい……。
マヌエラの勇気は、果たして実った。
ラウラは「まあ……♡ 」と驚いたきり、頬を染めながら股を開いてくれた。マヌエラの舌に歓喜し、身を捩った。
灰色の世界に、色が戻った。
あの晩の全ては、生涯マヌエラの心に残り続けるだろう。

 ーーそして今、マヌエラの周囲にはマヌエラと同じ「変態」ばかりが居る。
りなは笑った。
「マヌエラさんってさ、まーじで変態だよね♡ くっそ興奮する♡ 好き♡ 」
誰一人として、マヌエラに冷たい視線を浴びせる者は居なかった。
マヌエラはいつも思う。
ワタシは、しあわせものだ、とーー。

 「ん……?」
太ももに熱いモノを感じて、あかねは意識を取り戻した。自分が自分でないような、変わった夢を見ていた気がする。不思議だけど、なんだか心が温かいような……。
マヌエラが無意識に鼻をすすった。
「あ!」
あかねはマヌエラに堂々と跨ったまま失神していた。温かいのは心でなくて股間かもしれない。マヌエラの呼吸が心配になった。
急いで脚を上げて、それからマヌエラの顔を覗きこんだ。だがマヌエラは慌てて顔を隠した。
「マヌエラさん……」
あかねは申し訳無さそうに言った。
「ご、ごめんなさい……そ、その……クサかった……ですか?」
マヌエラは顔を覆ったまま吹き出した。
それからクスクス笑うと、素早く頬を拭ってあかねを押し倒した。
口づけは長くて、優しくて、自分の味がした。
「そうよ……クサかった♡ 」
マヌエラは笑った。あかねは赤面した。
「……クサくて、エッチで……とっても美味しかった♡ 」
マヌエラは水着をずらした。大きくて弾力のある乳房がぶるんと跳ねた。そしてゆっくり、熱い肉棒をあかねに押し込んだ。
ぐちゃり。
「あ♡ ……マヌエラさん……♡ 」
「お礼に沢山……してあげる♡ 」
マヌエラは熱くて大きくて、固かった。
そういえば、シックスナインをしただけなので、あかねの膣内なかは空っぽだった。
ぬちっ……ぬ゛ぢっ
「ん♡ふっ♡」
浅いストロークだった。もどかしい。
あかねは甘えるようにマヌエラの胸を吸った。乳首はコリコリに固くなっていて、えっちな味がした。
「ん♡は……あかねちん」
身をくねらせたマヌエラが腰を止めた。
「さっきの……嫌じゃなかった?」
あかねは不思議そうな顔をした後、ぶんぶんと首を横に振った。
「イヤだなんて……マヌエラさん……上手だし舌、長いし……めちゃくちゃ気持ち良かったです♡」
マヌエラは無言であかねを見つめていた。
怒っている訳ではないと思うが、少しバツが悪くなってあかねは視線を逸らした。
「あ……その……あたしばっかり気持ち良くなってごめっ……!」
マヌエラはあかねを抱きしめた。あかねの呼吸が一瞬止まる程に、力強かった。
耳に触れたマヌエラのイヤリングがちょっとだけひんやりした。
耳の後ろから、また鼻をすするような音が聞こえた。
お腹の中で、肉棒が更に大きく膨らんだ。
そこからはあまり覚えていない。
狂って、たくさん大声でよがった。マヌエラが激しかったから。
理由は判らない。
だが、なんとなく、あかねは嬉しかった。
何度も何度も深い絶頂が訪れた。
もうこれ以上は身体が持たないと思った時、「ありがとう」と聞こえた気がした。

 あかねが目を覚ますと、柔らかくてムチムチの太ももの上だった。綺麗な銀髪の女性が上から覗き込んでいた。
「ふふ♡あかねちゃん、おはよう♡」
目をしばたかせて、あかねは飛び起きた。
「おはよう……ございます」
「ラウラよ♡あかねちゃん、よろしくね♡」
柔らかなのは太ももだけではなかった。彼女を包む空気も、声のトーンも、温かみを感じる女性ひとだった。

 「ラウラさん……こちらこそよろしくお願いします……」
不思議と初めて会う気がしない。そう思ってラウラを見ると視線が合った。
その温かい眼差しに、あかねは照れた。
どうせ今からエッチな事をするのに照れてもなぁと思ったが、そこであかねははたと固まった。
初対面の女性と、次々にセックスする事に躊躇ためらいを無くしつつある自分が、なんかこう……ちょっぴり悲しかった。
でも、全員がびっくりするぐらい素敵でスケベだから、しょうがないよね。
うん、しょうがない。
あかねは気を取り直した。

「あの、マヌエラさんは……」
あかねが問うと、ラウラはにこやかに微笑んで頬を染めた。
「ここにいるのが恥ずかしいって、逃げていったのよ♡」
「え……」
恥ずかしいって何がだろう。
あかねは小首を傾げた。
「あかねちゃん、ありがとう♡マヌエラあのこを愛してくれて♡」
ラウラはあかねを抱き寄せた。
弾けんばかりの大きな乳房がピっチピチのTシャツに無理矢理押し込められている。
乳房に顔を埋めるように抱かれた。
(うわ……あったか……ふわふわ……)
「ふふ♡なにも交換してあげないわよ?」
ラウラは謎な事をぽつりと言った。
マヌエラあのこはね……私達が人間だった時からの恋人なの……あかねちゃんとエッチ出来て、沢山愛して貰ったって、とっても喜んでたわ♡だから……」
そこまで言うと、ラウラはあかねを抱き起こした。
柔らかな胸から顔をあげると、口づけが待っていた。
優しくて……いい匂い……。
「今度は、ママがあかねちゃんをたーくさん愛してあげますからね♡」
あかねは真っ赤になって小さく頷いた。
ラウラの潤んだ瞳の色気が尋常ではなかった。
「は……はい♡」
そして気がついた。
(え……? ま……ママ……?)


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