Bitter Sweet Sweet

こうはらみしろ

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「はぁ……はぁ……っ」

ひたすら走って、俺はいつの間にか第4別館の端まできていた。
めったに使われないここは人気がなくて、今の俺にはありがたい。

「はぁ……」

壁にもたれかかり、滑りおちるように床に座りこむ。

「──っ」

そのまま俺は、自分の身体を包みこむように抱きしめた。


心が、ざわざわする。


イライラして、ムカムカして──

どうしようもないくらいいろんな感情が暴れて、自分で押さえられなくて。

「なんだ……」

怖い。
とてつもなく、怖い。

「なんなんだ、これ……っ」

この感情はおさまることなく、身体中を暴れまわる。
俺はその感情を抑えこむように身体を抱きしめて、早くおさまることを願い、ただ待っていた。
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