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第一章
小さな秘密(シャンス視点)
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シャンス・ガートン
僕はガートン公爵家の長男として産まれた。
僕には1つ年下の腹違いの妹がいる。
僕達は一つ違いの兄妹なのに昔から離されて暮らしていた。
最初は妹がいることも知らなかった
あれは確か僕が9歳になった頃、家庭教師からの宿題を解くために初めて家の図書室に本を探しに行った時の事だ。
いつもは使用人が体が弱かった僕の代わりに必要な本を準備してくれているけど、その日は家庭教師から自分で本を探し、調べてみろと言われわざわざ家の端っこにある図書室まで足を運んだ。
家の中にあるのにも関わらず初めて来た図書室は本が沢山あって、窓から差し込む光が心地よくとても居心地の良さそうな所だった
さっそく、目当ての本を探そうと図書室に入ると床に小さな塊があった
ビックリして思わず声をあげそうになったが、その小さく塊が寝ている子供だと気づき声を抑えた
「だれだろ?」
僕は図書室の床で本を抱えながら寝ている子供を近くで見てみた
その子の真紅の髪に包まれた顔を見た瞬間、僕は一瞬息をするのを忘れたかのように見入った
「かわいい・・・」
気がつけば僕はその子の頭を優しく撫でながら隣に座り込んでいた。
周りが大人ばかりで子供がいない事もあったけど、本を抱えたまま幸せそうに眠る少女に僕は興味深々だった。
ーーー話をしてみたいと思った
結局起こすのが可哀想だと思い、何もせずに図書室を去った。
その後、使用人に図書室にいた少女の事を聞いたけど誰も教えてくれなかった。
僕はその子の事が気になり、何度か図書室へ足を運んだ。でも、タイミングが悪いのか彼女には会えなかった。
そして、僕がアンジェリカの事を気にしている事が僕のお母様に伝わったらしく、「図書室で見た女の子とは仲良くしてはダメよ」と怒られた。
どうして?と僕が聞いても、今はまだ知らなくて良いとはぐらかされる始末。
だから僕はこれで最後にしようとまた、図書室へ足を運んだ。
すると、そこには僕と同じ真っ赤な目をまんまるにして僕をみるあの時の少女が立っていた。
「は、初めまして、僕はシャンス・ガートンといいます、君の名前は?」
緊張しながらも僕が名を名乗ると、少し慌てた後彼女は背を伸ばし、ちょこんと頭を下げ名を名乗った。
「初めまして、わたくしアンジェリカ・ガートンといいます・・・お、おにいさま」
その言葉に僕は一瞬何を言われたか分からなくてフリーズした。
「おに、いさま・・・?」
「い、いえ、ご、ごめんなさい!・・・シャンス様」
この時、彼女の話を聞いて初めて僕は妹がいた事や、お母様が彼女を嫌っている事を知った。
今考えれば、僕はなぜ妹の、アンジェリカの事を知らなかったのか不思議に思うところだが、その時の僕は、この可愛い女の子が妹だという事を知り、とても混乱していたからそこまで考えが回らなかった。
その日はその後もアンジェリカとたくさんの話をした、けど翌日僕が風邪を拗らし、お母様にも昨日のことがばれ、次に会った時にはもう、彼女から僕に話し掛けることも、笑いかける事も無くなった。
ーーーーーーーーーーーー
夜、僕はベットの上で先程の事を思い出していた。
「読書友達か・・・」
(次はいつ会いに来てくれるんだろう・・・もしかして、今日オススメした本を読むまで来ないんじゃ・・・)
明日、僕の方から会いに行こうかな、どんな話を喜んでくれるだろうなんて事を考えながら僕はアンジェリカが久しぶりに見せてくれた笑顔を思い出し一人クスリを笑うと静かに目を閉じた。
ーーー彼女は知らない。僕がずっとアンジェリカと仲良くしたかった事を。今日、アンジェリカから歩み寄ってきてくれて僕がどれほど嬉しかったのかを。
ーーーーーーーーーーーー
ちなみに、小さな秘密とは、アンジェリカを初めて見た時に隣に座り頭を撫でながら寝顔を見ていたことです・・・。
僕はガートン公爵家の長男として産まれた。
僕には1つ年下の腹違いの妹がいる。
僕達は一つ違いの兄妹なのに昔から離されて暮らしていた。
最初は妹がいることも知らなかった
あれは確か僕が9歳になった頃、家庭教師からの宿題を解くために初めて家の図書室に本を探しに行った時の事だ。
いつもは使用人が体が弱かった僕の代わりに必要な本を準備してくれているけど、その日は家庭教師から自分で本を探し、調べてみろと言われわざわざ家の端っこにある図書室まで足を運んだ。
家の中にあるのにも関わらず初めて来た図書室は本が沢山あって、窓から差し込む光が心地よくとても居心地の良さそうな所だった
さっそく、目当ての本を探そうと図書室に入ると床に小さな塊があった
ビックリして思わず声をあげそうになったが、その小さく塊が寝ている子供だと気づき声を抑えた
「だれだろ?」
僕は図書室の床で本を抱えながら寝ている子供を近くで見てみた
その子の真紅の髪に包まれた顔を見た瞬間、僕は一瞬息をするのを忘れたかのように見入った
「かわいい・・・」
気がつけば僕はその子の頭を優しく撫でながら隣に座り込んでいた。
周りが大人ばかりで子供がいない事もあったけど、本を抱えたまま幸せそうに眠る少女に僕は興味深々だった。
ーーー話をしてみたいと思った
結局起こすのが可哀想だと思い、何もせずに図書室を去った。
その後、使用人に図書室にいた少女の事を聞いたけど誰も教えてくれなかった。
僕はその子の事が気になり、何度か図書室へ足を運んだ。でも、タイミングが悪いのか彼女には会えなかった。
そして、僕がアンジェリカの事を気にしている事が僕のお母様に伝わったらしく、「図書室で見た女の子とは仲良くしてはダメよ」と怒られた。
どうして?と僕が聞いても、今はまだ知らなくて良いとはぐらかされる始末。
だから僕はこれで最後にしようとまた、図書室へ足を運んだ。
すると、そこには僕と同じ真っ赤な目をまんまるにして僕をみるあの時の少女が立っていた。
「は、初めまして、僕はシャンス・ガートンといいます、君の名前は?」
緊張しながらも僕が名を名乗ると、少し慌てた後彼女は背を伸ばし、ちょこんと頭を下げ名を名乗った。
「初めまして、わたくしアンジェリカ・ガートンといいます・・・お、おにいさま」
その言葉に僕は一瞬何を言われたか分からなくてフリーズした。
「おに、いさま・・・?」
「い、いえ、ご、ごめんなさい!・・・シャンス様」
この時、彼女の話を聞いて初めて僕は妹がいた事や、お母様が彼女を嫌っている事を知った。
今考えれば、僕はなぜ妹の、アンジェリカの事を知らなかったのか不思議に思うところだが、その時の僕は、この可愛い女の子が妹だという事を知り、とても混乱していたからそこまで考えが回らなかった。
その日はその後もアンジェリカとたくさんの話をした、けど翌日僕が風邪を拗らし、お母様にも昨日のことがばれ、次に会った時にはもう、彼女から僕に話し掛けることも、笑いかける事も無くなった。
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夜、僕はベットの上で先程の事を思い出していた。
「読書友達か・・・」
(次はいつ会いに来てくれるんだろう・・・もしかして、今日オススメした本を読むまで来ないんじゃ・・・)
明日、僕の方から会いに行こうかな、どんな話を喜んでくれるだろうなんて事を考えながら僕はアンジェリカが久しぶりに見せてくれた笑顔を思い出し一人クスリを笑うと静かに目を閉じた。
ーーー彼女は知らない。僕がずっとアンジェリカと仲良くしたかった事を。今日、アンジェリカから歩み寄ってきてくれて僕がどれほど嬉しかったのかを。
ーーーーーーーーーーーー
ちなみに、小さな秘密とは、アンジェリカを初めて見た時に隣に座り頭を撫でながら寝顔を見ていたことです・・・。
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