40 / 141
40 偽りのアイ
しおりを挟む
・
深夜に訪れた部屋の中、挨拶もそこそこに寝室に直行した。
キスをしながら互いの服を剥ぎ、たいして解しもしないままジェルの滑りを借りて性急にカラダを繋げる。
「ああぁっ」
一息で根元まで埋めたらさすがにキツイのか眉を寄せて、それでも痛いとかは一言も言わない。
あの夜以来、誘えばカラダを開き俺を素直に受け入れる。
でも、快楽は口にしても俺を好きだとかは一切言わなくなった。
まあ・・言われても応えようがねんだけどさ。
アイがあるかと言われればそれは、否。
つーか、愛なんてもん、俺にあるのか?
付き合ってきた女達に囁かれてもココロに響いてきたことは無い。
多分、ヒカルちゃんはそれを知ってる。
だから言わねえんだろ?
そんな目ぇして俺を見るくせに。
「ヒカル、好きって言えよ」
カラダを寄せ耳朶に噛り付きながら言うと、眉間に皺を作りながら俺の肩を押してくる。
「いたいっ・・・やめっ・・」
「・・・俺に、好きだって言って欲しい?」
痛そうに赤く歯型が付いたところを舐めてやって、囁くように言うと一切の動きを止めてこっちを見た。
「・・・なに、言ってるの?」
「言われたい? ヒカルちゃん」
微かに震える唇にキスをしてもう一度訊くと、彼はゆっくり首を振った。
「そんなの、いらない・・・っあ!」
ホント、素直じゃなくて可愛いね。
「ヒカル、好きだよ」
「んぁっ!いやだ・・んっ聞きたく、な・・・っ」
ガツガツと一番奥までオスを穿って責め立てながらアイを囁いてやると、耳に手を当て聞きたくないと首を振った。
「おも、てないっ、くせに・・・ああっ・・・言うな・・っ」
・・・本気の「好き」なんて望まれても言ってやれねえんだから、このくらいで我慢しとけよ。
「愛してるよ、ヒカルちゃん」
「・・・っ」
胸をぴったり合わせて抱きしめながら言うと、ヒカルちゃんは泣きながら俺の首に腕を回し
「愛してる」
と、小さく声に出した。
・
「ほんとに、・・・可哀想だね」
俺なんかに掴まってさ。
でも悪いけどこんな綺麗な蝶々、暫くは放してやんねえよ?
もっと俺を楽しませてよ。
そして、・・・蟻地獄に落ちた蟻みたいに引き摺り込まれて、俺と一緒に堕ちればいい。
・
深夜に訪れた部屋の中、挨拶もそこそこに寝室に直行した。
キスをしながら互いの服を剥ぎ、たいして解しもしないままジェルの滑りを借りて性急にカラダを繋げる。
「ああぁっ」
一息で根元まで埋めたらさすがにキツイのか眉を寄せて、それでも痛いとかは一言も言わない。
あの夜以来、誘えばカラダを開き俺を素直に受け入れる。
でも、快楽は口にしても俺を好きだとかは一切言わなくなった。
まあ・・言われても応えようがねんだけどさ。
アイがあるかと言われればそれは、否。
つーか、愛なんてもん、俺にあるのか?
付き合ってきた女達に囁かれてもココロに響いてきたことは無い。
多分、ヒカルちゃんはそれを知ってる。
だから言わねえんだろ?
そんな目ぇして俺を見るくせに。
「ヒカル、好きって言えよ」
カラダを寄せ耳朶に噛り付きながら言うと、眉間に皺を作りながら俺の肩を押してくる。
「いたいっ・・・やめっ・・」
「・・・俺に、好きだって言って欲しい?」
痛そうに赤く歯型が付いたところを舐めてやって、囁くように言うと一切の動きを止めてこっちを見た。
「・・・なに、言ってるの?」
「言われたい? ヒカルちゃん」
微かに震える唇にキスをしてもう一度訊くと、彼はゆっくり首を振った。
「そんなの、いらない・・・っあ!」
ホント、素直じゃなくて可愛いね。
「ヒカル、好きだよ」
「んぁっ!いやだ・・んっ聞きたく、な・・・っ」
ガツガツと一番奥までオスを穿って責め立てながらアイを囁いてやると、耳に手を当て聞きたくないと首を振った。
「おも、てないっ、くせに・・・ああっ・・・言うな・・っ」
・・・本気の「好き」なんて望まれても言ってやれねえんだから、このくらいで我慢しとけよ。
「愛してるよ、ヒカルちゃん」
「・・・っ」
胸をぴったり合わせて抱きしめながら言うと、ヒカルちゃんは泣きながら俺の首に腕を回し
「愛してる」
と、小さく声に出した。
・
「ほんとに、・・・可哀想だね」
俺なんかに掴まってさ。
でも悪いけどこんな綺麗な蝶々、暫くは放してやんねえよ?
もっと俺を楽しませてよ。
そして、・・・蟻地獄に落ちた蟻みたいに引き摺り込まれて、俺と一緒に堕ちればいい。
・
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
33
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる