スライムなのに悪役令嬢になっちゃった!?・・・荷が重い!!

みやさん

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王都での出会い

王城へと向かいます

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グレースの葬式から一か月がたった。王都のフローレンスの邸では、順調に準備が進められていた。

ヘンリーは、葬儀の後すぐに陛下への謁見を申請していた。
喪中という事もあり、すぐには謁見はできそうにないと考えていたが思っていたより早く謁見の機会を得た。
それも内密の方向で。

意図した事ではなかったが、陛下の方が喪中だからか、気を遣ってくれたようだ。
その日が明日へと迫っていた。そのため、ヘンリーは王都にある公爵家の屋敷ではなく、学園に近いフローレンスの邸ところへとやってきていた。もちろん、話し合いのためだ。


「明日はわたしとフローレンスで陛下の元へ謁見をしに行く事になるが・・・本当にヒナも連れて行くのかい?」

「まだ不安になってらっしゃるの?ヒナは姿を透明にできるのですから、わたくしの肩に居れば何の問題も無いと何度言えばいいのですか?大丈夫ですよ。」


不安な様子を見せるヘンリーに、フローレンスは安心させるように語りかける。


「わたしもこんなに緊張するのは久しぶりだから、ちょっと弱気になっているのかもしれないね。なんせ、ここ何年も自分の事がよく分からない状態だったから・・・。しかし、そんな事は言ってられないな。明日はちゃんと説明できるように、もう一度整理しておくよ。」

「頼りにしてますわ、旦那様。わたくしは一緒に行けないけれど、上手く行くように祈っておりますわ。」


ヘンリーの手をグレースが両手で握る。それだけでヘンリーは力がもらえたような気がした。グレースをしっかり見据え、力強く頷いた。


「リタ!明日のわたくしのドレスの用意はできて?」


フローレンスの問いかけに恍惚とした表情でリタがしっかりと答えた。


「もちろんでございます!お嬢様!明日は完璧に仕上げてみせますわ!」

「ふふ、よろしくね。」



次の日、朝早くから登城の準備で大忙しだったが、リタの言う通りフローレンスはとても可憐な姿になっていた。

喪中という事もあり、黒を基調としたふんわりしたドレスにパールが散りばめられており、光が当たるとかすかに光り、とても可憐な姿に仕上がっていた。

髪はハーフアップに纏められ、後ろに白銀リボンと白い百合の花が飾られていた。


「・・・~!!はぁ・・・お嬢様・・・尊い・・・素敵です・・・。喪中でなければもっと違う色も・・・いや、これはこれで・・・いいっ!」


リタはフローレンスの仕上がりに感嘆の声が止まらなかった。


「ありがとう、リタ!それでは、行ってくるわね。留守は任せたわ。ヒナは、わたくしの肩へ。」


スライムの姿のヒナタは、手を挙げ了解の意を示す。そしてフローレンスの肩へと乗り、そのまま姿を消した。

フローレンスが、玄関へ向かうとすでにヘンリーの準備は整っており、フローレンスの事を待っていた。


「おはよう、フローレンス。とっても綺麗だよ。さすがは、僕たちの天使だね。」

「・・・ありがとう、ございます。」


まだ、父親からの褒め言葉には慣れないがぎこちなくとも返事をする事ができた。親子の絆を取り戻すにはもう少し時間が必要なのかもしれない。


「では、グレース行ってくる。」

「はい、行ってらっしゃいませ。フローレンスも、気をつけてね。」


グレースがヘンリーとフローレンスをそれぞれハグをして送り出してくれた。
ヘンリーはフローレンスをエスコートし、馬車へと案内する。


「フローレンス、手を。」

「・・・はい。」


ヘンリーの手を握るフローレンスは、とても嬉しそうだった。


「なあ、フローレンス?ヒナはちゃんと連れて来ているのかい?」


馬車に乗り込み、動き出すとまだ不安だったのかヘンリーが尋ねてきた。


「ええ。ヒナ、姿を見せて?」


その言葉にフローレンスの肩にいたヒナタは、姿を見せ手を挙げたのだった。


「・・・本当にいるね。何度見ても不思議な光景だよ。これなら大丈夫かな。何かおかしな状況になったら、フローレンスの事を頼んだよ。まあ、陛下の所はいくのだから、危険は無いとは思うが・・・念の為だね。」

「何もないと思いますわ。でも、魔法に詳しい者がいるのであれば、わたくしが話を聞くと見せかけてヒナに聞いてもらえれば早いのですもの。」


ヘンリーは、緊急事態という事と事情は会って話すとの事と魔法に詳しい者の紹介をあらかじめ陛下へと手紙で送っていたのだ。上手くいけば、魔法に詳しい者を紹介してもらえる手筈になっている。


「さあ、王城へ行きますわよ!」

「フローレンス・・・あまり派手な事はしないでね。」

「分かっておりますわ!」


なんだか不安なヘンリーとヒナタであった。
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