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第一章
かつてのスキルが使える様です。
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サクサク、ザクザク。
掘らなくてはならない規模に対して、使っている道具が見合わない。
故に、ちまちまと気の遠くなるような手間をかけて掘り進めているのだけれど。
「あーあ。一応魔法もある世界みたいだけど、使い方とかマニュアルに載ってないんだもんな……」
魔法の利用方法なんかは、主婦雑誌に便利な裏技扱いで掲載されていたり、国の公共事業での活用法が広報誌に書かれていたりもするんだけど、肝心の使い方とかのマニュアルは無かった。
「あのクソ神、アフターフォローするならするでもっとちゃんとしろよな。全く、あの魔法世界だったら『ディグ』の一言で一しゅ――」
その瞬間、足元がぐらぐらと揺れた。
「え、地震?」
一応地震大国日本で育った身だ。この程度の揺れで慌てはしないけど。
「って、うわ!」
突然足元が崩れ、落ちては流石に動揺する。
辛うじて受け身をとって怪我はなかったけど……
「え、あれ? まさかウォロックの魔法がここで使えた?」
ちなみにウォロックとは、魔王被害に悩まされ私を召喚した魔法世界で、私もかの世界を旅する間に多くの魔法を覚えたけれど、日本に戻った時点で使えなくなっていたし、その後別の世界に行かされた時にも使えなかった。
――のに。使えた、と言うことは……
「もしかして……」
異世界モノ定番のあのスキルも……?
恐る恐る、期待を裏切られる落胆の恐怖に怯えながらもその言葉を声にのせた。
「アイテムボックス!」
すると。覚えのある空間の歪みが生まれる。
と、同時に脳内に膨大なアイテムリストが浮かび上がる。
その処理の為、一瞬くらりと目眩がした程膨大な情報量に心の中で目を剥いた。
「これ、今まで旅した全部の世界で集めた――けど帰還の時にいつの間にか無くなったアイテムが全部入ってる?」
――かつてのアイテムと、かつてのスキルをフルに使えるなら。
私に出来る事は一気に増える。
「ふふふふふ」
落ちた縦穴の暗闇のなか、思わず笑いが漏れる。
「建物一つ? そのくらいは一日あれば十分だわ。一月あれば街一つ作れるわよね?」
流石に住人だけは私では用意できないけど、ハコモノ作るだけなら十分一人で出来てしまう。
「けど、無計画に作るのも美しくないしね。まずは設計から始めましょうか」
取り敢えず穴から出る為に風魔法を発動させる。
無駄に掘った穴を魔法で埋め戻し、屋敷に戻る。
「さぁ、始めるわよ!」
掘らなくてはならない規模に対して、使っている道具が見合わない。
故に、ちまちまと気の遠くなるような手間をかけて掘り進めているのだけれど。
「あーあ。一応魔法もある世界みたいだけど、使い方とかマニュアルに載ってないんだもんな……」
魔法の利用方法なんかは、主婦雑誌に便利な裏技扱いで掲載されていたり、国の公共事業での活用法が広報誌に書かれていたりもするんだけど、肝心の使い方とかのマニュアルは無かった。
「あのクソ神、アフターフォローするならするでもっとちゃんとしろよな。全く、あの魔法世界だったら『ディグ』の一言で一しゅ――」
その瞬間、足元がぐらぐらと揺れた。
「え、地震?」
一応地震大国日本で育った身だ。この程度の揺れで慌てはしないけど。
「って、うわ!」
突然足元が崩れ、落ちては流石に動揺する。
辛うじて受け身をとって怪我はなかったけど……
「え、あれ? まさかウォロックの魔法がここで使えた?」
ちなみにウォロックとは、魔王被害に悩まされ私を召喚した魔法世界で、私もかの世界を旅する間に多くの魔法を覚えたけれど、日本に戻った時点で使えなくなっていたし、その後別の世界に行かされた時にも使えなかった。
――のに。使えた、と言うことは……
「もしかして……」
異世界モノ定番のあのスキルも……?
恐る恐る、期待を裏切られる落胆の恐怖に怯えながらもその言葉を声にのせた。
「アイテムボックス!」
すると。覚えのある空間の歪みが生まれる。
と、同時に脳内に膨大なアイテムリストが浮かび上がる。
その処理の為、一瞬くらりと目眩がした程膨大な情報量に心の中で目を剥いた。
「これ、今まで旅した全部の世界で集めた――けど帰還の時にいつの間にか無くなったアイテムが全部入ってる?」
――かつてのアイテムと、かつてのスキルをフルに使えるなら。
私に出来る事は一気に増える。
「ふふふふふ」
落ちた縦穴の暗闇のなか、思わず笑いが漏れる。
「建物一つ? そのくらいは一日あれば十分だわ。一月あれば街一つ作れるわよね?」
流石に住人だけは私では用意できないけど、ハコモノ作るだけなら十分一人で出来てしまう。
「けど、無計画に作るのも美しくないしね。まずは設計から始めましょうか」
取り敢えず穴から出る為に風魔法を発動させる。
無駄に掘った穴を魔法で埋め戻し、屋敷に戻る。
「さぁ、始めるわよ!」
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