上 下
20 / 39
2章 仕事仲間が出来ました。

第4話 お部屋でお話()

しおりを挟む
 はーい皆さんこんにちわ!
 私、ユリ。
 今、アグリ様の部屋のLDKにて、アグリ様がユージーン君に事情説明中だよ!
 私は座ってお茶飲んでるだけで超ヒマだし、両手に花……って言うのかな? 美形に囲まれてちょっと疎外感感じてるから……、
 今の内に新しいアグリ様のお部屋の説明しちゃうよ☆

 ……失礼しました。
 さっきからちょっとテンションおかしいです。

 まぁ、暇なのは間違いないので……。
 これまでのアグリ様の小屋は、物置小屋の様な狭くボロっちく、ベッドも無ければキッチントイレ風呂も無い。

 え、初心者サポートのご飯はどうしてたのかって?
 ……神様的な力で出したって言ってた。

 神様だから睡眠の必要は無く故にベッドは要らず。
 食べたい物は力を使って出せば良い――最近は力の減少で、無駄遣いしない為になるべく使わない様にしていたらしいけど。
 神様だから何もせずとも雑菌とは縁がなく、排泄もしない、と。

 しかし、ですよ。
 農園始めたばかりの頃ならともかく、最近では少なくとも野菜に関しては食材に困らないのだから、キッチンくらいあっても良い。
 トイレはともかくお風呂やシャワーは気分転換やリラックスにも効果がある。
 必要なくても余裕があるならあって良いものだからね。

 寝室とLDKが別の1LDK仕様の部屋にしたんですよ。
 洗濯とトイレがいらない分、水回りは風呂にスペースを割いて、広めの浴槽を用意していた。

 ちなみにユージーンらこれから来るかも知れない住人用の部屋は典型的なワンルーム、キッチン・バス・トイレ付き。

 なーんてやってる内に一通りの説明が済んだみたいだけど……

 ああ、ユージーン君てば口から半分タマシイ出ちゃってる感じ……。魂なんて見えないけど、なんか放心状態でそう見えてしまう。

 まぁ、当然だよねぇ。うん、気持ちは分かる。
 だけど……、君は貴重な人手なのだよユージーン君。

 明日から一緒に頑張ろうや?

 呆けてしまったお兄さんに用意していた部屋を宛てがい、一通り部屋の説明を終えると、私はさっさと部屋を出た。
 今夜くらいは一人で考える時間が欲しいだろうから。

 そして、明日からいよいよお肉用の家畜を飼うのだ。

 さて、私もそろそろ夕飯の支度を始めますか。
 今日は何作ろうかな?

 せっかくオーブン新調したし、ドリアでも作るか!
 ひき肉はあるからミートドリアにしよっ。
 ポーチドエッグも添えて……

 某イタリアンレストランの看板メニューには及ばないけど……ほら、出来た。

 「いっただっきま~す」
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

ある工作員の些細な失敗

大衆娯楽 / 完結 24h.ポイント:1,249pt お気に入り:0

さよならイクサ

現代文学 / 完結 24h.ポイント:695pt お気に入り:0

不撓不屈

現代文学 / 連載中 24h.ポイント:1,739pt お気に入り:1

メロカリで買ってみた

キャラ文芸 / 連載中 24h.ポイント:234pt お気に入り:10

飯がうまそうなミステリ

エッセイ・ノンフィクション / 完結 24h.ポイント:319pt お気に入り:0

アンバー・カレッジ奇譚

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:92pt お気に入り:0

愛及屋烏

BL / 連載中 24h.ポイント:163pt お気に入り:5

処理中です...