ざまぁ系ヒロインに転生したけど、悪役令嬢と仲良くなったので、隣国に亡命して健全生活目指します!

彩世幻夜

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私、ざまぁ系ヒロインに転生してしまったかも……!?

これを攻略とかもはや罰ゲームよね?

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 「……フリードリヒ様、これは私達の勉強の為の席ですわ。マルグリット様もロジーネ様も私達にお付き合い頂いております。
 彼女達は私の友人ですし、パートナーの皆さんはフリードリヒ様の側近候補ですので、参加もいわば当然の事とお考えでしょう。
 ですが、フィリーネ様はそうではありません。
 いわばフリードリヒ様の我儘に応えてのご参加です。
 それを嘲笑うのはいかがなものかと」

 開口一番に暴言を吐いた男たちを、ジークリンデ様が嗜めるが。

 「いや何、トビアスが元は色街に居た娘だと言うから、どんな美人かと思ってな。
 場合によっちゃ妾妃に召し上げてやっても良いかと思ったんだが……、こんな胸も尻も貧相な小娘とはな、期待外れだったな」

 そのフォローも虚しく、フリードリヒは更なる暴言を重ねて来る。

 「……それよりも。そちらの男、見かけた事があります。あれは確か父が招待された、ウィルスミス王国大使館で行われた園遊会でしたか。
 同じ人間モドキでも、彼らの作る宝飾品や、彼らの国の鉱山から掘り出される宝石や鉱石には価値がありますから、父も無碍には出来ずに家族で出席したのですが……。
 確か貴方、フライハイト王国の大使と居ましたよね?」

 さらにトビアスが気づかなくて良い事に気付いた。

 「何ぃ!? よりによって敵国の輩を連れ込むとは何事! コルネリウス侯爵家は何を考えている、売国奴め!」

 トビアスの口にしたフライハイト王国の名に反応して、ブルーノが声を荒げる。
 茶会の席と言う事で帯剣していなかったのが幸いだ。そうでなければ問答無用で抜刀しかねない興奮状態になっている。

 「ブルーノ様、落ち着いてください。確かに我が国とフライハイト王国の関係は良好ではありませんが、戦時中と言う訳でもなく、建前上とは言え国交のある国なのです。
 急な話を押し付け無理をさせたのですから多少の不備は目をつむって差し上げて下さいませ!」

 それを必死に抑えようと宥めているマルグリット様に、ブルーノ様は――
 「うるせぇ、何も知らねぇ女は黙ってろ、男に意見してんじゃねぇよ、生意気な奴め!」
 バシン、と結構な音がする勢いで、マルグリット様の頬を張った。
 かろうじてグーではなく平手ではあったが、仮にも騎士を志す男性が女性を殴りつけたのだ。
 しかも二発目、三発目を繰り出そうとして……

 「お止め下さい!」
 マルグリット様の執事兼従者のカイに腕を掴まれそれは叶わなかったが。
 化粧の頬紅とは明らかに違う赤い腫れが頬にくっきり残されていた。

 「リーゼロッテ、厨房に行って氷を貰って来て!」
 ジークリンデ様がすかさず自分の侍女に命じる。

 ブルーノ様は、カイに掴まれた腕を振りほどこうと力を入れているようだが、彼の腕をぷるぷるさせるだけで振りほどけないでいる。

 「……それで、ロジーネ。僕も訳を聞かせて貰おうか? そんなパートナーを連れて来るくらいなら、薄汚い元平民の女に恥をかかせとけば良いものを……、まさか僕に恥をかかせるとはね。
 君が機転の効かない詰まらない女なのは今に始まった事じゃないけどさ、これは……おしおきと躾が必要じゃないかな?」

 トビアス様はトビアス様でロジーネお義姉様に薄ら寒い笑みを浮かべながら脅すような言葉をささやいている。

 とてもじゃないが茶会を始められるような雰囲気ではなく。

 それにしても……。
 暴力男にモラハラ男に考え無しのお馬鹿さんって……。
 こんな男、誰が攻略したいと思うんだ!
 もう罰ゲームでしょ、こんな男を彼氏……ひいては旦那にするなんて……。

 「ははっ、売国奴の元平民ならどうとでも処分出来るよな? ……見目は期待外れだが、寝台での振る舞い次第では……侯爵家に居るより贅沢な暮らしをさせてやるぞ?」

 ……………………は?
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