ざまぁ系ヒロインに転生したけど、悪役令嬢と仲良くなったので、隣国に亡命して健全生活目指します!

彩世幻夜

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私、ざまぁ系ヒロインに転生してしまったかも……!?

攻略対象揃い踏み

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 「ようこそいらっしゃいましたね、ロジーネ様。
 この度は私達の都合に巻き込んで申し訳ないわね。
 フィリーネ様も、私も出来る限りフォローはするつもりだけど、完全なフォローは難しいと思うの。
 だから、よくよくお気を付けなさって。
 ……そちらの……確かグリム大使のご子息でしたわね?」

 「はい、以前一度義父と共にご挨拶させて頂きましたミヒャエル=グリムと申します。
 本日はフィリーネ共々お世話になります」

 「勿論ホストとしてのおもてなしはさせて頂くけれど、私もロジーネも婚約者の手綱を握るのに一杯一杯になってしまうと思うの。
 だから、フィリーネ様の事、くれぐれもよろしくお願い致しますわね?」

 「承知致しました。……と言うか、言われるまでもなその為に来た様なものですから、ご心配なく。
 それに今の僕は大使子息の立場ではなく、フィリーネのとしてここに居りますので、ここで何が起きても大使館及びフライハイト王国が動く事はありませんのでご心配なく。
 ……流石に流血沙汰になれば話は別ですが、そこまで愚かではないと思いたいですね」

 「……御配慮に感謝いたしますわ。改めて彼らの手綱をしっかり握るよう、マルグリットにも伝えておきますわ。
 まずはお席へどうぞ。
 ロジーネ様も……トビアス様は先においでになって、お席で王子殿下達とご歓談中ですわ」

 「……すみません、僕はこの茶会が夜会を模したものと伺っていたのですが、勘違いだったのでしょうか?」

 今回身分を隠して参加するミヒャエルはともかく、夜会と言うなら本来ならパートナーが迎えに来てエスコートするのが当然。
 トビアス様はドレスこそ贈ったものの、その辺りスコンと抜け落ちているらしく、朝からお義姉様付の侍女、エルゼがカリカリ憤っていた。

 ただ、マナーがなつていないのはトビアス様だけではない。
 ホスト役ならば、今ジークリンデ様がなさっている様に、招待客を迎えなけれはならない。
 第二王子はトビアス様とご歓談するより、ジークリンデ様をエスコートしてここに立っているべきなのだ。

 ……流石に彼が王や王太子と言うなら話は違って来るけど、側妃腹の顔だけ王子に期待されているのは政略結婚の駒の役割だけ。
 そんな身の上で、公爵家の評判を落としかねないマナー違反とか……。

 結婚後、王族の身分を返上すれば、彼は一代限りの公爵として自活せねばならないのに。

 あぁ、ため息をついてるジークリンデ様のご苦労が知れるわ……。

 まぁ、だからこそ二次小説のヒロインには中身がクズ男でも、見目が良く身分があって金持ちなら何でも良いと言う、この手のジャンルにありなちな、ある意味ガッツのあるタイプの子が選ばれている作品が多かった。

 けど、私はどんなに見目よく金があろうとダメンズの子守なんて御免被る。
 まぁ、生粋の侯爵令嬢のお義姉様をやるには惜しい、けれど政略結婚としては美味しい相手に嫁がせる駒として引き取られた私の場合、その手の男や介護老人の後妻とか、ハゲデブ親爺が相手の可能性、かなり高いんだけどさ。

 ジークリンデ様に案内されたのは、公爵家自慢の庭園。
 ウチの侯爵家の庭園も美しく整えられた薔薇園だったけど、こちらは公爵家の威信をかけて整えられていた。

 そもそもが、広い。

 小ぢんまりとした茶会どころか、園遊会も開けそうな広場は、中央の噴水から放射線状に伸びた白の眩しい通路と、鮮やかな黄緑の芝生とのコントラストが美しい。
 その所々にパーゴラの屋根付きのテーブルセットが設えられ、その他花や観葉植物、彫像などの美術品やオブジェがセンス良く配置されている。

 その中でも一際大きな円形テーブルがある、蔓薔薇の赤と濃い緑とパーゴラの白の配色が美しいその場に、彼らは居た。

 ジークリンデ様が私達の出迎えに出ている間、一人で3人の手綱を握らねばならなかったのだろうマルグリット様は、既に疲労困憊している。
 そして、そのマルグリット様を疲れさせた問題児三人組は。

 「おいおい、本当に来たぜ! 賭けは俺の勝ちだな!」

 「……王子、賭ける先を勝手に指定しておいてそれはないでしょう。
 王子の命令を断れる人間は、この国では国王陛下夫妻と王太子殿下、それと教会の上層部の者くらいです。
 ましてや元平民の小娘なら来るのは当然です。そこに賭けた王子が勝つのも必然。
 ですから賭けるなら小娘が来るか否かよりも、パートナーをどうするのかにしましょうと言ったんですよ。
 ……まぁ、それでもこの結果は私も予想していませんでしたから、負けは負けだったでしょうが」

 「つーかよ、何で人間モドキがこの場にいやがるんだ。
 こいつらがこの崇高なるセイントランド聖国に居る事も問題だが、せめて貧民街辺りで俺達に迷惑かけてすいませんって顔で居るべきだろう!」

 開口一番、王子、トビアス様、ブルーノ様の順にそう宣った。
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