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私、ざまぁ系ヒロインに転生してしまったかも……!?
引っ越し準備
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「うーん、やっぱりコレだけは惜しいよね……」
私は今、正式に隣国のフライハイト王国の学園へ入学する為荷造りに勤しんでいた。
少なくとも在学中はあちらの寮に住む事になってるからね。
まぁ、軽く引っ越しレベルの荷造りなのだが、私の私物は元々少ないから、作業自体は楽。
だけど。
私がこの屋敷で主に寝泊まりしていたこの図書館。
その書庫と厨房の設備には満足してた。とくに書庫の蔵書はこの国でこれ以上は王宮くらいのものじゃないか?
ここに居た短い間じゃ蔵書の1割も手を付けられなかったから。
厨房の立派なオーブンや調理器具も、本邸の物とは比べ物にならないとはいえ、一般的な家庭にあるものよりは圧倒的に良いものだったから。
フライハイト王国の、学園都市にはそれはそれは立派な図書館があるそうだけど、流石にこんな独り占めみたいな環境は望めないだろうし、寮生活でお菓子作りなんて……。
ミヒャエルの話では一応自由に使えるキッチンを借りれるらしいが、あくまで共用のキッチンだ。
「でも、この本もキッチンの美品も侯爵家の物だし、諦めるしかないか……」
ちなみに生粋の侯爵令嬢のロジーネお義姉様は、只今お義姉様お付きの使用人総動員して荷物の仕分け中だ。
ちなみに一緒に行くエルゼはその作業には加わらず、デリアと一緒に自分の荷造りにあくせくしている。
こちらは使用人部屋に寝泊まりし、ロジーネお義姉様に比べれば荷物も少ないものの、それでも元々貴族のお嬢様だった二人だけあって、私より私物は多かったりするからね。
私の私物で一番かさばるのは数着のドレス……の他は部屋着と……あれ、他に何かあったっけ?
一応勉強道具は持ってくけど、それ以外は、部屋に元々あった備品で間に合ってたからな……。
消耗品系の日用品を片付けてしまえばすぐに終わってしまうのだ。
それでも、薄っぺらの服が洗い替え用合わせても数着だった以前よりは増えてるんだよね。
でもまぁ、ちょっと大きめのトランク2つに何とか詰め込んだ。
つか、ドレスだけで一つ埋まったんだけど。
「学生なのにドレスなんて要る?」
前世の記憶があるせいてついそんな考えも浮かぶけど。
「そんな何着もは必要ないだろうけど。
一応社交の場も無い訳じゃない。
フライハイト王国は身分の扱いも緩いから、大概の場には平民も居るけど、だからこそ先に貴族と分かりやすい目印も必要だって場面もあるからね」
とはミヒャエルの言。
「そうねー。あからさまに派手なやつとかお色気系は目くじら立てる奴も居そうだけど……、清楚な感じのドレスなら持ってて損はないと思うよ!」
とはジョゼフィーネの言。
だから、お茶会用と夜会用、洗い替えも含めて二着ずつ、計四着詰めた結果がこれだ。
途中様子を見に来たデリアには、「本当にこれだけで良いんですか? ……私、こんなに旅の荷物の少ないご令嬢を見るの初めてかもしれません……」
いや、旅の荷物はなるべく少なくともコンパクトに、って常識じゃないの?
けど、ロジーネお義姉様は、最終的に絞りに絞って馬車一台分の荷物になったようだから、確かに私の私物は相当にすくなかったらしい。
いや、でもあっちで買えば良くない? って物も多かったから。
でも、慣れない物より使い慣れた物、って考えもある。
私の場合はむしろ向こうに着いてから揃えなければいけない物が多くて。
お金の問題は、ファロンとウォルターの作る良質な火と水のエーテル石を売れば解決する。
むしろ実家からの援助を期待出来ないロジーネお義姉様達のがこの先金銭面で少々苦労するかもしれないのか……。
なら、荷物が増えるのも致し方ないかもしれないな……。
私は今、正式に隣国のフライハイト王国の学園へ入学する為荷造りに勤しんでいた。
少なくとも在学中はあちらの寮に住む事になってるからね。
まぁ、軽く引っ越しレベルの荷造りなのだが、私の私物は元々少ないから、作業自体は楽。
だけど。
私がこの屋敷で主に寝泊まりしていたこの図書館。
その書庫と厨房の設備には満足してた。とくに書庫の蔵書はこの国でこれ以上は王宮くらいのものじゃないか?
ここに居た短い間じゃ蔵書の1割も手を付けられなかったから。
厨房の立派なオーブンや調理器具も、本邸の物とは比べ物にならないとはいえ、一般的な家庭にあるものよりは圧倒的に良いものだったから。
フライハイト王国の、学園都市にはそれはそれは立派な図書館があるそうだけど、流石にこんな独り占めみたいな環境は望めないだろうし、寮生活でお菓子作りなんて……。
ミヒャエルの話では一応自由に使えるキッチンを借りれるらしいが、あくまで共用のキッチンだ。
「でも、この本もキッチンの美品も侯爵家の物だし、諦めるしかないか……」
ちなみに生粋の侯爵令嬢のロジーネお義姉様は、只今お義姉様お付きの使用人総動員して荷物の仕分け中だ。
ちなみに一緒に行くエルゼはその作業には加わらず、デリアと一緒に自分の荷造りにあくせくしている。
こちらは使用人部屋に寝泊まりし、ロジーネお義姉様に比べれば荷物も少ないものの、それでも元々貴族のお嬢様だった二人だけあって、私より私物は多かったりするからね。
私の私物で一番かさばるのは数着のドレス……の他は部屋着と……あれ、他に何かあったっけ?
一応勉強道具は持ってくけど、それ以外は、部屋に元々あった備品で間に合ってたからな……。
消耗品系の日用品を片付けてしまえばすぐに終わってしまうのだ。
それでも、薄っぺらの服が洗い替え用合わせても数着だった以前よりは増えてるんだよね。
でもまぁ、ちょっと大きめのトランク2つに何とか詰め込んだ。
つか、ドレスだけで一つ埋まったんだけど。
「学生なのにドレスなんて要る?」
前世の記憶があるせいてついそんな考えも浮かぶけど。
「そんな何着もは必要ないだろうけど。
一応社交の場も無い訳じゃない。
フライハイト王国は身分の扱いも緩いから、大概の場には平民も居るけど、だからこそ先に貴族と分かりやすい目印も必要だって場面もあるからね」
とはミヒャエルの言。
「そうねー。あからさまに派手なやつとかお色気系は目くじら立てる奴も居そうだけど……、清楚な感じのドレスなら持ってて損はないと思うよ!」
とはジョゼフィーネの言。
だから、お茶会用と夜会用、洗い替えも含めて二着ずつ、計四着詰めた結果がこれだ。
途中様子を見に来たデリアには、「本当にこれだけで良いんですか? ……私、こんなに旅の荷物の少ないご令嬢を見るの初めてかもしれません……」
いや、旅の荷物はなるべく少なくともコンパクトに、って常識じゃないの?
けど、ロジーネお義姉様は、最終的に絞りに絞って馬車一台分の荷物になったようだから、確かに私の私物は相当にすくなかったらしい。
いや、でもあっちで買えば良くない? って物も多かったから。
でも、慣れない物より使い慣れた物、って考えもある。
私の場合はむしろ向こうに着いてから揃えなければいけない物が多くて。
お金の問題は、ファロンとウォルターの作る良質な火と水のエーテル石を売れば解決する。
むしろ実家からの援助を期待出来ないロジーネお義姉様達のがこの先金銭面で少々苦労するかもしれないのか……。
なら、荷物が増えるのも致し方ないかもしれないな……。
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