ざまぁ系ヒロインに転生したけど、悪役令嬢と仲良くなったので、隣国に亡命して健全生活目指します!

彩世幻夜

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乙女ゲームからエスケープ! 留学します!

部活選び

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 体験授業が続く中、私達にはもう一つ選ばなければならないものがあった。
 そう、それは……

 「ようこそ! 調理部へ!」
 出向かててくれたのは、男女でデザインは多少異なるものの、一応揃いのコックコートを着た学生たち……と。
 「宜しくね、新入部員候補たち♪」

 そう、部活選び。
 選択授業も調理は外せないと思いつつ、こちらも気になった。
 ……同好会にも気になるところはあったんだけど。

 「ウチの部は結構本格的よ? 一年生のうちは徹底的に料理の基礎である包丁の扱い方から、計量の徹底。下ごしらえの仕方を仕込んでいくわ。
 キャピキャピ可愛くお菓子を作って男子にアピールしたいだけの子は悪い事言わないから辞めときなさい。
 そういうのが好きなら、同好会に〈お菓子研究同好会〉ってのが、日々お菓子の食べ歩きや自作スイーツ発表会なんかやってるから。
 その代わり、ウチも下積みを終えたら勿論甘味も作るわ。
 それも本格的な物を。
 調理の授業での単位取得にも確実になるくらいの技術を身に着けたいなら是非! 我が部へ!」

 うーん。
 料理出来るのは嬉しいし、基礎技術が大事ってのよ~く分かる。
 でも私、基礎はもう前世で嫌という程修めてきたのよ。

 でも、部内で行われる調理コンテストというイベントや、そのイベントで好成績を得れば外部の大会にも推薦して貰えるというのは魅力的……。

 どうするか……。
 取り敢えず他の部も見て回る事にする。

 「ようこそ! ダンス部へ!」

 ……うん、これは私の趣味ではない。……が。私が調理部へ見学に行った同じ日、剣術部を見学しに行ったマルグリットさんが見てしまったもの。
 それは現代日本の漫画の中の運動部あるある、イケメン見学しに来ているお嬢さん方。
 とは言えそれはミーハー女子の群れではなく、部員勧誘も兼ねての応援団。
 応援部に吹奏楽部、ダンス部等諸々居たらしいのだが。

 「これまで身体を動かすといえば、剣術や体術のような戦う術か、それ以前の体力作りしか思い浮かばなかったのだ。
 なのにあれ程生き生きと楽しそうに身体を動かしているのを見たら……羨ましくなってしまってな。
 剣術や体術は授業でもやれるしな……」

 と、マルグリットさんはダンスに興味を持ったようだ。
 しかし、
 「すまん、一人で行くのは……少し、恥ずかしくてな……」

 剣術部には平気で一人で見学に行ったけど、ヒラヒラミニスカ女子が多めな部に一人で特攻は出来ないと言う、ちょっと可愛いマルグリットさんと一緒に来てみたはいいけど。

 まず先輩方のダンスのデモンストレーションは圧巻だった。
 あの“会えるアイドル”なんか目じゃないと思える。
 ルックスは……まぁ基本一般人だけど、ダンスの腕はなんちゃってアイドルレベルではなく、立派にダンサーのものだ。

 でも、その後はジョギングから始まって筋トレ、声出しと基礎トレメニュー一通りやらされた。
 マルグリットさんは涼しい顔でこなしていたけど……

 あぁ、これ私、明日は筋肉痛でぷるぷるするヤツだ。
 ちょっぴりマルグリットさんについて来た事を後悔したけど、まさに後悔先に立たず。

 次の日、私はジークリンデさんの付き合いで裁縫部にやって来ていた。
 ……身体を動かす系の部でなくて助かったけど。

 私、針仕事ってあんまり得意じゃないんだよ。
 流石に転生した先がスラム街の娼館だったから、衣装の繕い直しはひっすだったから必死に腕を上げたけど。
 それ以上の事なんか、侯爵家に来ていきなりやらされた刺繍の経験くらい。

 先輩方の作品の展示には息を呑んだけど。
 小品を指してみなさいと布と刺繍道具一式を渡され……歪な花一輪刺すのが私の精一杯。
 僅かな時間で可愛らしい小鳥が花を咥えて飛ぶ素敵な刺繍を仕上げ、先輩方に褒められたジークリンデさんはその場で入部書類にサインをしていた。

 ロジーネ義姉さんはハーブ研究クラブに興味を持ったみたい。

 私は……ホント、どうするかなぁ……。
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