ざまぁ系ヒロインに転生したけど、悪役令嬢と仲良くなったので、隣国に亡命して健全生活目指します!

彩世幻夜

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就活成功させて亡命しよう!

最終準備

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 「まぁ。図面や書類で進捗状況の報告は受けて、度々確認はしていましたけれど、実際に見ると……壮観ですわ」

 「異臭騒ぎのあった場所と聞くが……。特に気になる臭いはしないな」

 「温泉水の湧く場所は限定して、臭いの管理のできる場所で温度調節してから各所に配給してますからね。
 これは精霊の力あっての事なので。
 一月のスイーツリクエスト権で仕事を請負ってもらいました」

 「中も……綺麗ですわね。
 清潔なのは勿論、デザインも洗練されていますわ」

 「そこは、ドリス女史の手腕ですね。彼女に依頼できて本当に幸運てました」

 そう、建物ハコはほぼ完成していて、残るは店舗への商品の搬入と、外構工事が少々。

 人はほぼ集まり、これから研修が始まる。

 プレオープンは一月後の予定、プレじゃない本当のオープンはプレオープン後さらに一月後の予定だ。

 「まずは部屋に荷物を運びましょう」

 私達の当分の住処となるのは他の従業員も使う従業員寮の一室。
 ……まぁ、一応幹部扱いではあるので、上層階の一般より少し広くて上等な部屋だけど。

 
 その日一日は部屋の片付けに徹し、夜はゆっくり身体を休めて。
 翌日からはそれぞれが主な責任者となる部署で部下となる従業員に指示を出しつつ自らも積極的に動き、開店準備を進めていく。

 「楽しい、これ、楽しいです!」
 マルグリットさんが考えたジムのスタジオプログラムの一つ、エアロビクスを練習体験した飲食担当の私の部下が、
 「マルグリットさんかっこいいです、お姉様って呼んだらダメでしょうか……?」
 も、宝塚にハマるファンの様な目をしていたり。

 「あ……、気持ちいい……至福……、溶けちゃいそうです……」
 と。
 某軟体モンスターの様にふにゃふにゃになったジム担当のマルグリットさんの部下が、ロジーネ義姉さん担当の癒し部門のマッサージやエステの練習台被験者が、運動後のケアの大事さを我が身で思い知り、自分達でもお客様に適切なアドバイスが出来るようにと積極的に学ぼうとして質問責めにしたり。

 「ふぁあ、私も商家の娘として商品知識や商品管理のノウハウなんかは叩き込まれましたけど。
 こんなに大勢の人を管理するなんて、本家のお従兄にい様みたいな役職付きにならなきゃ必要ないと思ってたんですけど……、ジークリンデさんは流石です!」

 「あら、それを言うなら私こそ。
 将来的には内向きの管理は当然の仕事ゆえ、そのための知識やノウハウなんかは厳しく躾けられましたけれど、所詮内向き、家内のみの狭い世界のお話ですわ。
 それでも公爵家規模ともなれば使用人の数も相応に居ります。
 てすが、やはり細々した商品情報等は商人や家令の報告に頼るばかりで……、自らの無知を日々思い知らされています。
 その点、貴女の知識量や機転は素晴らしいですわ」

 まぁ、細々した問題やトラブルは日常的に起こるものの、その場で対処可能なものはまかりで、大きな支障が出ることもなく。

 その日はついにやってきた。
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