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3話お話しましょ
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ご主人様から名前と希望をいただいた。暖かい涙がこれまでの渇いていた心を満たし、とめどなく溢れる。そんなわたしの頭をご主人様は優しく笑いながら撫でてくれたーーー大きくてゴツゴツしていて、安心できた
「シロナ」
名前を呼ばれる。やはり違和感はあって…でも嫌ではなくて…
「落ち着いたらちょっとお話しようか」
コクコク
今は涙声で恥ずかしいのでとりあえず頷く。
10分後~
目は赤く腫れぼったい。なのに頭の中は今までにないほどクリアだった。
「そろそろいいかな?」
「はい…」
なにを聞かれるんだろう。…今までのことだろうか。別に今更どうしようもないけど、ご主人様が聞くならなんでも答えよう。
「えーとさ…」
やはり聞きにくいことなのだろう。ご主人様が言い淀む。
「シロナってさ……家事ってできる?」
・・・?
「ぁ…ぇと…出来…ます」
ついしどろもどろになってしまう。…いや、奴隷としてあそこにいたときは極力喋らないようにしていて、今ではこの喋り方が身に付いてしまった。
「良かった…実は僕家事殆ど出来ないんだ。この前執事とかメイドさんとか、みんな解雇したんだーーーもちろん再就職先も紹介してね」
「なん…で?」
「だってそうでもしなきゃ…君と普通に話せないし…」
そっか。ご主人様は人前では、奴隷のわたしを人間として扱うなんてできないんだ。
「だから嫌気が差してね…気づいたらみんなクビにしちゃってた!」テヘッ
「…」ジトォ
「うぅ…悪いとは思ったよ?でもさ、本心を隠すのはもう嫌だったんだ…せめて、家ではあるがままでいたいと思ったら…止まらなくて…」
「ハァ…わたし…は、うれしい…ケド…ご主人様…はその人達の…こと、ちゃんと考えて…あげる…べき」
「ごめんなさい」ショボン
なんで奴隷のわたしがご主人様に謝られてるの?
「あとさ、気になったんだけど…なんで僕のことご主人様って呼んでるの?」
え?
「だって…わたしはご主人様…の所有物だから…」
「う~ん。他に人がいたらそれでいいけど、二人きりのときはハルトって呼んでよ。敬語もいらない。」
「え…でも…」
「いいの!ほら呼んでみて?」
ぇぅう!恥ずかしい…
ご主人様…ハルトが期待に満ちた目でこちらをみてくる。
「じ、じゃあ………ハルト。」ボソッ
「うん!シロナ!」
・・・カァァア//
やっぱり恥ずかしい!
「それでシロナ。料理はどんなものができる?」
「ぇと…」
「あーえっと、和・洋・中どれが得意?」
「ひ、ひと通り…でき…ます。」
あ、敬語…まぁいいか
「ほ、他には?」
「仏料理も…少しは……ケーキ…とかも?」
「本当!?」
とたんにハ、ハルトの目が1等星の如く輝き出す。
「僕甘いもの大好きなんだ!」
なんとなくそんな感じはしてた。
「わたしも…甘い…もの、大好き。」
わたし達は意外とウマが合うのかもしれない。
「そっかそっか。意外と僕達ウマが合うのかもね。」
!今わたしが考えていたこと…
「ねぇねぇシロナ!シロナは甘いものでなにが好き?」
「わたしは……」
それからずっと甘いものの話になり、気がつくと30分程経っていた。
こんな風に他愛のない話をしながら、ずっと二人で笑っていたい。そう思った。
先程までさしこんでいた日の光は再び雲がかかり、その温度を感じられなくなっていた。
「シロナ」
名前を呼ばれる。やはり違和感はあって…でも嫌ではなくて…
「落ち着いたらちょっとお話しようか」
コクコク
今は涙声で恥ずかしいのでとりあえず頷く。
10分後~
目は赤く腫れぼったい。なのに頭の中は今までにないほどクリアだった。
「そろそろいいかな?」
「はい…」
なにを聞かれるんだろう。…今までのことだろうか。別に今更どうしようもないけど、ご主人様が聞くならなんでも答えよう。
「えーとさ…」
やはり聞きにくいことなのだろう。ご主人様が言い淀む。
「シロナってさ……家事ってできる?」
・・・?
「ぁ…ぇと…出来…ます」
ついしどろもどろになってしまう。…いや、奴隷としてあそこにいたときは極力喋らないようにしていて、今ではこの喋り方が身に付いてしまった。
「良かった…実は僕家事殆ど出来ないんだ。この前執事とかメイドさんとか、みんな解雇したんだーーーもちろん再就職先も紹介してね」
「なん…で?」
「だってそうでもしなきゃ…君と普通に話せないし…」
そっか。ご主人様は人前では、奴隷のわたしを人間として扱うなんてできないんだ。
「だから嫌気が差してね…気づいたらみんなクビにしちゃってた!」テヘッ
「…」ジトォ
「うぅ…悪いとは思ったよ?でもさ、本心を隠すのはもう嫌だったんだ…せめて、家ではあるがままでいたいと思ったら…止まらなくて…」
「ハァ…わたし…は、うれしい…ケド…ご主人様…はその人達の…こと、ちゃんと考えて…あげる…べき」
「ごめんなさい」ショボン
なんで奴隷のわたしがご主人様に謝られてるの?
「あとさ、気になったんだけど…なんで僕のことご主人様って呼んでるの?」
え?
「だって…わたしはご主人様…の所有物だから…」
「う~ん。他に人がいたらそれでいいけど、二人きりのときはハルトって呼んでよ。敬語もいらない。」
「え…でも…」
「いいの!ほら呼んでみて?」
ぇぅう!恥ずかしい…
ご主人様…ハルトが期待に満ちた目でこちらをみてくる。
「じ、じゃあ………ハルト。」ボソッ
「うん!シロナ!」
・・・カァァア//
やっぱり恥ずかしい!
「それでシロナ。料理はどんなものができる?」
「ぇと…」
「あーえっと、和・洋・中どれが得意?」
「ひ、ひと通り…でき…ます。」
あ、敬語…まぁいいか
「ほ、他には?」
「仏料理も…少しは……ケーキ…とかも?」
「本当!?」
とたんにハ、ハルトの目が1等星の如く輝き出す。
「僕甘いもの大好きなんだ!」
なんとなくそんな感じはしてた。
「わたしも…甘い…もの、大好き。」
わたし達は意外とウマが合うのかもしれない。
「そっかそっか。意外と僕達ウマが合うのかもね。」
!今わたしが考えていたこと…
「ねぇねぇシロナ!シロナは甘いものでなにが好き?」
「わたしは……」
それからずっと甘いものの話になり、気がつくと30分程経っていた。
こんな風に他愛のない話をしながら、ずっと二人で笑っていたい。そう思った。
先程までさしこんでいた日の光は再び雲がかかり、その温度を感じられなくなっていた。
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