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第1章 すれ違い編
2話 魔女のねぐら
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悪魔の魔女、クレアのあとについていくとその森には動物がいなかった。
人一人っ子いないのだ。
「あの、何でこの森には、動物がいないのですか?」
自然と言葉遣いが丁寧になる。
これも使い魔契約のせいだろうか?
「それは、もちろんこの私がいるからだ。悪魔の魔女がいる森に入りたがる人がいるわけない。そういえばシルフィはどのくらいの力を持っているのか?私の森に居候するあやつに聞いてみよう。」
最後のほうはひとり言だった。
森の中心にそのねぐらはあった。
「ここだ。ちと古いが我慢してほしい。今からこの森に居候する黒龍にシルフィの力を聞いてみる。黒龍は近くの湖にすんでいる。」
悪魔の魔女はシルフィを連れておんぼろ家から湖に行った。
「おーい。黒龍。ちょっと用事がある。」
悪魔の魔女、クレアは湖につくなり片手をふって叫んだ。
はたからみれば頭のおかしいおばさんだ。
「なんだ?呼んだか?」
低い声が二人の後ろから聞こえた。
「今日は人型なのか。」
「で。用事は?」
「この子だ。シルフィ・ガルアと言うのだが、シルフィの力を測ってやってほしい。」
「シルフィ・ガルア?聞いたことあるなぁ。」
シルフィは悪魔の魔女、クレアに背中を軽く押されて前に出た。
「えっと、シルフィ・ガルアと申します。」
「ああー!?」
突然黒龍が叫んだ。
「ど、どうした?」
「どこかで見たことあるなぁって思ったら元竜王陛下のお気に入りじゃん。」
「どうりで、気がしっかりとしている。」
シルフィはビクリと体を震わせた。
黒龍はため息をついた。
「そこまで怯えるなって。確かに俺は竜族の敵だけどよ?」
「それで、測ってくれるか?」
「ああ。もちろん。」
黒龍はゆっくりとシルフィに近づいた。
「失礼する。」
「?」
黒龍は手をシルフィの額にあてた。
額に熱が集まった。
「結果がでたぞ。」
手を離すとシルフィが後ずさった。
「はい。」
黒龍から紙を手渡され、横から悪魔の魔女、クレアがのぞきこんだ。
「これはこれは。珍しい。空間属性持ちか?さすがは元竜王陛下のお気に入りだけある。」
黒龍はシルフィに近づき手を出した。
シルフィも恐る恐る手を出した。
黒龍がシルフィの手を握った。
握手だ。
「俺は黒龍のジン。コイツには黒龍って呼ばれてるけど呼び方は好きにしろ。お前のことはシルフィと呼ぶ。」
「はい。じゃあ私は・・・ジンさんって呼ばせていただきます!」
気乗りしないが勝手に口が動いてくれるのでちょうどいい。
「シルフィ。お前にはこれから仕事の説明をする。ねぐらに戻るから。黒龍。ありがとう。礼を言う。」
「ジンさん。ありがとうございます!」
「ささやかな気持ちだ。居候。」
悪魔の魔女、クレアはジンの前に野菜とオークの肉が入った籠を置いてシルフィを連れて帰って行った。
人一人っ子いないのだ。
「あの、何でこの森には、動物がいないのですか?」
自然と言葉遣いが丁寧になる。
これも使い魔契約のせいだろうか?
「それは、もちろんこの私がいるからだ。悪魔の魔女がいる森に入りたがる人がいるわけない。そういえばシルフィはどのくらいの力を持っているのか?私の森に居候するあやつに聞いてみよう。」
最後のほうはひとり言だった。
森の中心にそのねぐらはあった。
「ここだ。ちと古いが我慢してほしい。今からこの森に居候する黒龍にシルフィの力を聞いてみる。黒龍は近くの湖にすんでいる。」
悪魔の魔女はシルフィを連れておんぼろ家から湖に行った。
「おーい。黒龍。ちょっと用事がある。」
悪魔の魔女、クレアは湖につくなり片手をふって叫んだ。
はたからみれば頭のおかしいおばさんだ。
「なんだ?呼んだか?」
低い声が二人の後ろから聞こえた。
「今日は人型なのか。」
「で。用事は?」
「この子だ。シルフィ・ガルアと言うのだが、シルフィの力を測ってやってほしい。」
「シルフィ・ガルア?聞いたことあるなぁ。」
シルフィは悪魔の魔女、クレアに背中を軽く押されて前に出た。
「えっと、シルフィ・ガルアと申します。」
「ああー!?」
突然黒龍が叫んだ。
「ど、どうした?」
「どこかで見たことあるなぁって思ったら元竜王陛下のお気に入りじゃん。」
「どうりで、気がしっかりとしている。」
シルフィはビクリと体を震わせた。
黒龍はため息をついた。
「そこまで怯えるなって。確かに俺は竜族の敵だけどよ?」
「それで、測ってくれるか?」
「ああ。もちろん。」
黒龍はゆっくりとシルフィに近づいた。
「失礼する。」
「?」
黒龍は手をシルフィの額にあてた。
額に熱が集まった。
「結果がでたぞ。」
手を離すとシルフィが後ずさった。
「はい。」
黒龍から紙を手渡され、横から悪魔の魔女、クレアがのぞきこんだ。
「これはこれは。珍しい。空間属性持ちか?さすがは元竜王陛下のお気に入りだけある。」
黒龍はシルフィに近づき手を出した。
シルフィも恐る恐る手を出した。
黒龍がシルフィの手を握った。
握手だ。
「俺は黒龍のジン。コイツには黒龍って呼ばれてるけど呼び方は好きにしろ。お前のことはシルフィと呼ぶ。」
「はい。じゃあ私は・・・ジンさんって呼ばせていただきます!」
気乗りしないが勝手に口が動いてくれるのでちょうどいい。
「シルフィ。お前にはこれから仕事の説明をする。ねぐらに戻るから。黒龍。ありがとう。礼を言う。」
「ジンさん。ありがとうございます!」
「ささやかな気持ちだ。居候。」
悪魔の魔女、クレアはジンの前に野菜とオークの肉が入った籠を置いてシルフィを連れて帰って行った。
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