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第二章 異世界交流と地球人たちと邪神討伐

#35 帰郷と元マフィアと学校

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空の旅は順調だった。
途中出てきたデカイ鳥の魔物も結衣やテルの魔法で蹴散らした。
本当は武装の試運転もしたかったんだけど、すぐに倒しちゃうから全く出来なかった。

「ヒスイ、『ナナミ』付近の地図を表示出来るか?」
【了解しました、表示します】

透き通ったモニターにナナミ付近の地図が表示される。
確か海の底の鉱床はこの辺だっだっけ?
近くに島があればそこを拠点にできるんだけどな~~。

「今表示してるところを鉱床として覚えといてくれ」
【了解しました、それとタツキ様に提案があります】
「提案?なんだどうした?」
【これまで飛行した所、地図と実際の地形が一致しない箇所が多数ありました、出来ましたら小型の飛行機体を用意して頂けないでしょうか?それを私が使って詳しい地図を作りたいのです】
「そうか、まぁ屋敷に着けばお前は外に出しとけるから出来そうだな、それに面白そうだな、小さくて良いんだよな」
【はい、複数あればなおさら早いと思います】
「じゃあすぐに作るわ、迷彩と浮遊魔法、後は通信が出来れば良いのか?」
【それと撮影用の魔道具を付けてもらえれば大丈夫です】
「そうか、じゃあ作ってくるわ、待ってろよ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

まぁ魔法の付与と金属の成型だけだからそれほど難しい事はない。
ただし形はこだわりたい、やっぱりノイエ・ルージュと同じ形が良いよな。
レッドを使って機体は赤くして、後は撮影用カメラも取り付けて、・・・武器は要らんかな?
・・・・・いるよな!
小型の魔銃を取り付けて、最後に魔術回路を作って通信、撮影、飛行、武器をそれぞれリンクさせる。
魔石は俺の角で問題なさそうだな。

・・・出来た!大きさは50cm、ノイエ・ルージュのラジコンみたいになったな。
船体下部と上部にカメラを取り付けて、武器は船首から発射されるようにした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「出来たぞ、とりあえず4機作ったぞ、それよりこれをヒスイが動かせんのか?」
【ありがとうございます、私は元々ダンジョンコアですから意識を他の所に行かせる事も可能です、早速動かしてみます】

『フォン、フォン、フォン、フォン』

【・・・・・これはまさか、武器を搭載しているんですか?】
「一応な、空には魔物もいるし何かあった時の為だ、一応言っておくけど俺の許可無しで人には向けるなよ」
【了解しました、それでは早速調査に向かいます、・・・この機体に名称はありますか?】
「・・・・無いな、なんも考えて無かったな」
【よろしければ『プティ・ルージュ』と呼称してよろしいですか?】
「いいんじゃないか、プティ・ルージュ、1号機とか2号機とかか?いいじゃんそうしよう」
【それではプティ・ルージュ1号機から4号機発進です】

この掛け声は俺の影響かな?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

屋敷に近づくにつれて色々とビックリしたがそれは置いておこう・・・・・。
つーか凄い事になってるな(汗)

お屋敷に飛空挺を置いてからまず始めたのは彼らの意思の確認だ。
ぶっちゃけ人と戦うの事もあるので聞いてみるとみんな多かれ少なかれ経験済みらしい。
・・・そうだよな、彼らも3年以上この世界にいるんだもんな。
そして地球への帰還に関しては、6人は帰りたいとの事だった。
2人は少し考えたいらしい。
そう言えば地球に一度戻ってから帰って来れるのかな?
・・・・まぁテルも帰って来てるし大丈夫だろう。

後は彼等同士のわだかまりとかは彼等に任せよう、みんな色々あるだろうしな。
俺は俺で彼らの住む共同住宅を作ろうと思う。
今日は街?に出来ていた宿に泊まってもらうがこれから彼等を鍛えるにあたり、まとめて住んでもらった方が都合がいいからな。

久々にジルさんと共同作業だ!

「タツキも腕を上げたのう、あの新しい素材もビックリしたしのぅ」
「ジルさんにそう言われると嬉しいですよ、また一緒に色々作りましょう、作りたいものがたくさんありますから」
「そうかそうか、タツキは面白いものを思い付くからな、今から楽しみじゃ」

そんな会話をしながらジルさん、それとジルさん元に弟子入りしていた2名で土台を作っていく。
俺が旅に出てからドワーフの鍛冶屋を営んでいた2名がジルさんの噂を聞いて弟子入りに来たらしい。

俺はそれを見ながら精霊樹の加工をしている。
つーかこの材木、丈夫なのは良いのだが硬くて普通の工具では切れないし、かなりの量があるので使っちゃおうと思ったのだ。

そうやって切っては組んでもらい切っては組んでもらいを繰り返していると、

「タツキさんちょっとよろしいでしょうか?」

ザウスさんがやって来た。

「ザウスさんどうしたの?」
「タツキさんに紹介したい者たちがおります」
「ん?誰?」
「それでは、こちらに来なさい」

ザウスさんの指示で出てきたのは黒いスーツの男たち8人と冒険者風の3人だった。
???何処かで見たことあるけど誰だっけ?

「タツキさん、彼等はトリカールの街であなたが捕まえたマフィアと殺し屋です」

俺が誰だっけ?フェイスをしてるとザウスさんが教えてくれた。

「ハイハイ思い出した!何か見覚えあったんだよ、あれ?何でここに居るの?」
「彼等はあの後犯罪奴隷となりました、そこを私たちが買い取ってこの街の運営の補佐やダンジョンでの救助作業に従事させています」
「へぇ~そんな事になってんだ、それでどうしたの?」
「一応タツキさんの気持ちも確認しておこうと思いまして」
「そうなんだ、全然いいよ、もう悪さしてないんだろ?」
「はい、タツキさんに捕まったのが効いたらしく、各々精力的に働いてくれております」
「それならいいじゃん、お前ら頑張って働いて罪償えよ」
「「「「「はい、よろしくお願いします」」」」」

「それと今作っている大きな建物は何ですか?彼らの住居にしては大きくないですか?」
「地球で言うところの学校みたいなもんかな、ザウスさんとかみんなに手伝ってもらって地球人たちを鍛えるでしょ、それならまとめて出来るように学校っぽくしようと思ったんだよ」
「学校ですか?聞いた話では大きな街には貴族の子弟が通う学校かあると聞きますがそんな感じですか?」
「そんなのあるんだ、まぁ制服着て、みんなで勉強する感じだよ、もし良ければ終わったあとも使えるかなって思ってさ」
「まさか制服も作るんですか?」
「今ミカエラさんがノリノリで作ってるよ」

ミカエラさんは帰ってすぐに会いに行った。
速攻でアイアンクローをしてやった!
子供たちに変な事教えやがったからな!

一通りお仕置きしたあとで制服の話をしたら楽しそうにデザインを書き出した。

「この世界は孤児とか多いじゃん、ザウスさんも子供に接すると優しそうになるし子供好きでしょ」
「・・・・そうですね、今まで暇でしたからそれもいいでしょう、それに貯まった資金の使い道を考えてましたから丁度いいですね」
「資金の使い道?そんなにあるの?」
「かなりの金額が貯まってますよ、ジルベルトの鍛冶屋、ミカエラの食堂、グレイとクレアの講師料や採取した魔物の素材、何故か私も色々相談に乗ったりして冒険者ギルドや商業ギルド等から顧問料が入ったりしてどんどん増えますよ」
「そんなことになってんだ、俺もそうだけど使い道が無いんだよな」
「はい、ですから丁度いいです、人手はありますし、エルマたちも育ってますから」
「よし、じゃあ気合い入れて作るわ!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「これやり過ぎたかな?」
「そうじゃの・・・やり過ぎじゃな」
「お二人はいつもそうですね」

俺とジルさんが反省しているとエルマが突っ込んだ。

俺とジルさん、それと弟子2名、そして途中から手伝いに来たテルにザウスさんそしてミカエラさんにエルマ。
みんなで完成した学校?を前にして立っていた。

到着した朝からジルさんと作り初めて、気づけば2日間ぶっ通しでやりきり完成した。
弟子たちは途中力尽きそうになったが、ソーマとエリクシールのブレンドジュースを飲ませたら復活したのでコキ使った。
うん、ブラック企業も真っ青だよね(汗)
それでも俺とジルさんに触発されたのか、ブレンドジュースのおかわりまでして彼らはやり通した。
中々腕もいいし根性のある弟子たちだな。

学校?は当初そこまで広くしようとしてなかったのだが、色々やってる内に森を切り開き、整地して更に森を切り開きとみるみる広がって行った。

学校は高さ3mの壁に囲まれている。
まずは校門、そして正面に校舎への20m程の道。
校舎への道の両脇には花壇が並び、双方奥には右に男子寮、左に女子寮が3階建ての木造で作ってある。
寮の部屋も何故か20室ずつ作った。
大きな食堂に大浴場は完備だ!

校舎の前は円形のロータリーのような広場になっており校門、そして左右の寮へと繋がっている。
広場の中央には噴水も作った!

そして校舎は3階建てになっており、中にはおよそ20人程で授業が出来るような大きさの教室が2階と3階に10部屋ずつある。
1階も大部屋をいくつか作ってあるので、色々と使えるようにしてある。
もちろん全てのトイレは水洗だ。
それと屋上もあるのでどんな主張も叫び放題だ。

そして学校といえば校庭なのだが、地球とは少し様子が異なる。
走り込み用のトラックはあるが、剣術用の的に魔法用の的、弓や魔銃用の的に模擬戦用の試合場などが並んでいる。

ここまで来れば体育館もいるよなって話になって、もちろん作った!
まぁこっちは舞台と広大な板の間だけなので大した事はしていない。

こんな感じで作りすぎたので精霊樹は3分の1を残してかなり使ったし、足りない分は森の丈夫な木を使った。
校舎は大きすぎたので、石材を元にしたコンクリートのようなもので作った。

本当はプールもいこうか迷ったのだが、エルマに正気に戻されたので止めといた。

ちなみに地球人たち8人はグレイさんとクレアさんに引率されて、昨日今日と森やダンジョンの探索に向かっている。

「・・・まぁ作っちゃったもんはしょうがない!明日から使ってみよう!」

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