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第二章 異世界交流と地球人たちと邪神討伐

#43 邪神戦争 上

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ノイエ・ルージュが突然姿を現して、敵軍が騒然としている。

さて、ノイエ・ルージュの武装は試し撃ちはしたが実際に使うのは初めてだな。

『ノイエ・ルージュ全砲門一斉発射!!』

『極大魔法・神殺しの蒼炎!』

『チュゴドムーンッ!!!!』
『ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン』
『ガォンッガォンッガォンッ!』

「・・・・・何だこれ?威力ヤバいな、・・・・・・ちょっとやり過ぎたな(汗)」

機銃は大体想定の範囲内だ。
狙った魔物をどんどん撃ち殺していく。

副砲も多少想定外だが許容範囲内だ。
撃つ度に5m程のクレーターが出来ていって、魔物が吹き飛んでいくけど・・・まぁいいだろう。

だが主砲がヤベェ(汗)
ちょっとやり過ぎたな。
1発撃つと地形が変わってる。
撃つ度に衝撃波で地面がえぐれ、巨大なクレーターが出来ていく。
射線状の魔物に至っては瞬時に消し飛んでいく(汗)

『ドッゴッーン!!!』

・・・あっ、またクレーター出来た。

それよりもヤバイのがテルの魔法だ。
『神殺しの蒼炎』だったっけ。
もう、名前からしてヤベェ(汗)
そしてその魔法自体もとんでもない。

青い巨大な火の玉が敵陣の両翼に着弾して直径50mくらいの火柱が上がる、そして火柱から全方位に青い火の玉が飛んでいき辺り一面焼け野原だ(汗)

つーか何だこの地獄絵図・・・。
更に青い炎が収まるとそこは溶岩地帯に変わっている。

「なぁテル」
「なぁにタッチャン?」
「これ不味くねえか?絶対進軍出来ないよな」
「てへっ、ちょっとやり過ぎちゃったね」

可愛いな、こんちくしょう!
今も飛空挺からの砲撃は止まってない。
つーか炎もまだまだ収まらない。

「ヒスイ、弾はまだあるのか?」
【残弾は半分程あります、どこまで撃ちますか?】

『チュゴドムーン!!!』

あっ、また主砲が発射された。

「そろそろ止めよう、弾は残さないと不味い」
【了解しました】

『ウィーン、ウィーン、ウィーン』

武装が収納される。

「テル、俺はそろそろ突っ込むわ、奥に陣を張ってる場所があるから、多分あそこに大将いるだろ、ちょっとそこ目指して行ってくるわ」
「ちょっと待ってよ!それじゃあ私だけエリザちゃんに怒られるじゃん」
「・・・後は任せた!魔力ポーションは置いていくからよろしくな。」
「タッチャン!あ~もう、行っちゃった」

『タツキ!テル!早く返事しなさい!』

「あ~エリザちゃんやっぱり怒ってる(涙)」

「あんた達は何してるのよ!こんな状態でどうやって攻め込めばいいのよ!テルもいくら炎魔法が好きだからってあんな魔法使うんじゃ無いわよ!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

背中の魔道具で空を飛んで、敵陣奥の生き残った反乱軍を見ると、まだまだ邪神の眷族や反乱軍の貴族たちが残っている。

「さぁ始めるぞ」

地上に飛び降り刀を振るう。

『スパンッスパンッスパパンッ!』

「ぐおぁぁぁ」
「ぎゃぁぁぁっ」
「ぐるぉぉぉぉ」

邪神の眷族や貴族たちを『桜』で切り捨てる。
人を斬るのは初めてだが特にショックは無いな。
・・・でも、何も感じないのも問題な気がするな。

・・・きっとあれだな、『完全耐性』が働いてるんだな!
きっとそうだよな、良し気にしない!

『ドガガガガガガガオオオン』

『あーる』と『える』を取り出して2丁拳銃で連射する。
改造が効いたのか、邪神の眷族の結界も貫通して次々葬っていく。
周りは全て敵だらけなので魔法や衝撃波、攻撃が絶え間なく襲ってくるが、防具の強度や結界、それと俺の周りを周回しているフライングシールドに阻まれて問題ない。

「貴様何者だ!何故我らの聖戦の邪魔をする」

妙に豪華な鎧を着けた奴が話しかけてくる。

『スパンッスパンッスパンッスッパン!』

「話を聞けー!」

戦いの最中にうるせえな(イラッ)

「うるせえな!てめぇらの聖戦が気に入らねぇからだよ!」
「何故だ!我ら至高の人族が頂点に立つための聖戦が何故分からん!」
「分かるかそんなもん!うちの子達にゃ獣人や亜人もいるんだよ!てめぇらの下らねぇ思想に巻き込まれてたまるか!」
「この人族の裏切り者が!ならば我らの聖戦の礎にぐっはぁぁぁぁぁぁぁ!」
「もう五月蝿いから黙れや!!」

もうこれ以上聞きたく無いので、『桜』で鎧ごとぶった斬る。

「さぁ仕切り直しだ、行くぞお前ら覚悟はいいか!!!!」

そしてまた俺は集まってくる敵に向かって突っ込んで行った!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

~~~召喚組(内山視点)~~~

「すごい事になってますね(汗)」

ゲートを出た先には魔物の死体や人の死体が散乱している。
息のある者もいるのか、呻き声も聞こえる。
帝国軍は直ぐに円陣を組んで周囲の警戒をしている。

「確かテルは『タツキが完全武装』したって言ってたわよね・・・みんなに言っとくけどタツキを見つけても近づかないで!具体的に言うと半径50m以内には入らないでね、巻き込まれて死ぬから」
「えっ、でも首謀者の捕縛とか説明するんですよね?」

エリザベートさんの言葉に結衣が質問する。

「遠くから魔法なりスキルなりを撃ち込んでやりなさい、それでこっちに気づけば攻撃されないわ」
「じゃあ弱めの攻撃を「駄目よ!」えっ?」
「一番強力な遠距離攻撃を撃ち込みなさい、それぐらいしないとタツキは気付かないわ」
「・・・あの人何なの?」

どよめいていると帝国軍の将軍の号令がかかる。

「全員聞いたな!今の忠告は必ず守れよ、帝国軍精鋭部隊は2部隊に別れて両翼に展開」
「「「「「はっ!」」」」」
「エリザベート様と召喚組は私達と本陣を目指してくれ」
「「「「「分かりました」」」」」

本陣への方向は直ぐに分かった。
遠目にも本陣は見えたし、死体が本陣へと続いているからだ。

「これ全部辰樹さんがやったんだよね(汗)

「多分そうだよ、やられ方が同じだもん」

僕の後ろから真壁結衣と有村恵子(魔銃王)の話声が聞こえる。

死体は斬られるか、撃ち抜かれるかしている。
あの人が普段使う刀と魔銃でやられたんだろう(汗)
それにしても数が多い!
あの人が通った周りには死体の絨毯が敷き詰められてるようだ。

「辰樹さんいたよ!向こうにいる!」

『神眼』のスキルをもつ上島杏菜(賢王)が辰樹さんを見つけた。

みんながそちらを向くと、その場が静寂に包まれた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

辰樹さんは赤い鎧を纏い、右手で紅く染まった刀を振るい、左手の紅い魔銃で敵を撃ち抜いていく。
その周りをいくつもの盾が辰樹さんを守るように浮かびながら回っている。
そして背中から魔力の光を放ち、紅い髪を揺らしながら、飛ぶように敵に向かって行く。
辰樹さんが刀を一降りすれば数体の敵が斬り刻まれ、魔銃を撃てば何体も貫通して葬っていく。
時に空いている足で蹴りを放って、敵を吹き飛ばしていく。

そして何よりもあの人は笑っていた。
『がはは』と言う感じではなく、うっすら微笑んでいる感じだ。

遠目から見ると絵画の一枚、神話の一幕、映画のワンシーン、なんと表現したらいいか分からないが、みな押し黙っていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「・・・あの人スゲェな」

南雲のそんな一言が皆の気持ちを代弁していた。

「ほら、呆けてないで攻撃を撃ち込みなさい、多分あの子こっちに気づいてないわよ」

僕らはエリザベートさんの一言でやることを思い出した。

「ライトニング・テンペスト!!」
「アイシクルジャベリン!!」
「「極光刃!!!」」

真壁、上島の魔法に加えて、僕と南雲の覚醒勇者2人の聖剣スキルで攻撃する。
射線にいた敵を切り飛ばしながら辰樹さんに向かって行く。

『バリバリバリバリバリバリッ!!』
『ドスッドスッドスッドスッドスッ!!』
『ドッゴッーン!!!』

ライトニング・テンペストの轟雷が炸裂し、アイシクルジャベリンの巨大な氷の槍が突き刺さり、周囲を凍らせる、そこに極光刃が衝突して爆発。

これ大丈夫なのかな(汗)

「辰樹さん大丈夫なんですか?」
「見てれば分かるわ」

土煙が上がり辰樹さんが見えなくなったが、突然氷の槍が砕け散る。

『バッリーン!』

「ビックリしたじゃねぇか!どこのどいつだ!こんちくしょう!!」

辰樹さんはそう言いながらこちらにやっと気付いた。
と言うか・・・無傷なんですけど。
結構本気で撃ったのに(涙)
そしてあんな見た目で口が悪い・・・完全に詐欺だな。

「タツキ、ちょっと話があるから来なさい」
「何だよエリーさん達か、つーか話って無茶苦茶言うなよ、今は戦争中だぞ!」
「だからこそよ、ちょっと威圧してこっちに来なさい、周りはこの子達に守らせるから」
「分かったよ、オラッ!」

辰樹さんがそう言うと敵軍の動きが止まる、半分くらいは倒れてる(汗)
そうして辰樹さんと僕らはやっと合流した。
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