第二の人生、公爵令嬢として頑張りますぅ?

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ピンクの野望ってどこまで?

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もう話が聞ける状態ではないので皇后の尋問は終了した。皇后には教会騎士を2人監視につけていた。

「洗脳されていますね。」

先生の言葉にアルマエル様とエジエル様は頷く。

私もそう思う。聖玉がどんどん薄くなったのは皇后の感情が無くなっていったからなのだろう。

「あの愚か者は相手の求める人物になりきり欲しい言葉を囁き、異性であれば体を使って落としていく。
信頼を得てから自分の望む方向に相手を誘導していったのでしょう。」

アルマエル様は確認するように私達を見ながら言った。
相手の求める姿になりきるってガ〇スの仮面かっ!

「彼女が最終的に何処を目指していたのかは分かりませんが、まずは皇太子妃になるつもりだったようですね。」

平民が皇太子妃に?それは無理がある。

「彼女は平民です。それは現実的ではありませんわ。」

どう頑張っても公侯爵の娘か他国の王女しか皇太子妃にはなれないのだ。

先生が私の考えを一蹴する。

「確かに高位貴族か他国の王族しかなれないが、公侯爵の養女になれば可能だよ。
普通なら平民を養女にする高位貴族はいないけど、皇后陛下を味方につけミルボーン侯爵家の子息を骨抜きにしてたんだ。
ミルボーン侯爵と皇后陛下は貴女方マセル公爵家を追い落としたいと思っていたから利害が一致する。」

ミルボーン侯爵家がマセル公爵家を追い落とし、自分の娘(養女)を皇太子妃につけれるなら平民でも養女にするかも。
かもじゃない。後見に皇后が出てくるなら必ずそうする。

「そこで留まってくれるなら教会としてはいいのですが、そうならない可能性もあります。
神ノーダムの憂いにならぬようにどんな小さな芽でも抜き取らねばなりません。」

ノーダム神が関わらなきゃどうでもいいんかい!
エジエル様の神至上主義はわかってきたけど、俗世の権力争いに全く興味がないのね·····
聖職者って生臭いもんだと思ってた。
反省しようとしたらアルマエル様が種明かしした。

「神ノーダムに仕える者は欲を持っていると告発されれば聖玉で潔白を証明しなければならないからね。
この場合は死をかけなくてもいいんだ。
気付いたと思うけど色は感情を表してる。
だから敬虔な者しかなれないんだよ。」

なるほど。
気軽?に告発出来て、聖玉でノーダム神に敬虔かどうか試されるのか。しかもどう思ってるか色でバレると。
じゃあ、フレンドリーなアルマエル様も本質はエジエル様と同じなんだ。
思わずアルマエル様をマジマジ見てしまった。

「表に出すものだけに囚われていたら痛い目をみるよ。」

爽やか笑顔で心の中を読まないで下さい!

「もう充分痛い目は現在進行形で見ていますよ。」

先生、追い討ちかけないでっ!!




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