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神前裁判は中止!
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エジエル様とアルマエル様と聖玉の活躍?で皇室の主な取り調べは終わり、また5台の馬車と煌びやか教会騎士団に周りを囲まれて教会に戻って来る頃には明け方近くになっていた。
ねえ、眼鏡父や犯罪者父達行く必要会った?犯罪者まだ簀巻きに猿轡じゃん。
行く必要会った?(二度心の中で言いました。)
ターヘル侯爵令嬢、支えられてやっと立ってる状態だよ。
私も一生分の驚きとムカつきでしんどい。
それなのにエジエル様は無慈悲に
「今から小聖堂に集まって貰います。」
と宣った。
身体も合金で出来てんの?!
皆フラフラだよ!
どんだけだよ!!
心で叫びながら大聖堂に向かった。
多分、皆心の中でエジエル様をタコ殴りしてる筈だ。
でも神至上主義のサイボーグに何言っても響かないので言わない。
小聖堂に集まり開口一番にエジエル様が言った。
「サウスリアナ嬢。申し訳ないが神前裁判は中止とする。」
はい?
中止?
エジエル様が謝った?
神至上主義の無礼を地で行く男が?
「サウスリアナ様っ!声に出てます!」
先生に揺さぶられて我に返る。
「も、申し訳ありませんっ!!」
ヤバい、ヤバい、ヤバい!
中止発言に驚きすぎて思考が宇宙に飛んでいった!!
どんな罪になるの?まさか極刑になるの?!
「構いません。
中止にするのは愚か者の関係者の調査や聴取等で、神前裁判を続ける事が困難になるからです。
神の認めたもうた神聖な儀式を中止するなど断腸の思いですが·····」
初めてエジエル様の表情が動いたのを見たよ。
しかも私より悲壮な顔しないでよ。
中止されたのはわ・た・し!
「ですから貴女の気持ちは痛いほど解ります。」
いや、わかってないから!
私の心の声が聞こえたのかアルマエル様が苦笑しながら付け足す。
「中止と言いましたが、今回の裁判の詳細は公表しますよ。
ほぼ終わりかけでしたからね。
もちろん皇宮での聴取も漏らさずにね。」
最後に爽やか笑顔で皇族真っ青な発言した。
あんたもター〇ネー〇ーだよ。
「罪には罰も与えます。
そして異例ですが、貴方達は全てが終わり刑が下るまで、教会の牢に入って貰います。
神前裁判で自身の罪を告白したのです。
誰一人として逃れる事はできません。」
爽やか笑顔を消し、犯罪者達を鋭く睨みつける。
関係者は顔面蒼白で膝から崩れ落ちた。
中止って発言でたから希望が見えてたんだね。
エジエル様達がそんな甘い訳が無い。
1日の付き合いだけどそれぐらいはわかった。
犯罪者、神義者全員が教会騎士に手を縄で縛られ、教会の地下牢に連れていかれる。(犯罪者は簀巻きなので担がれて行った)
ロリコンとピンクはもう地下牢に収容されているとの事。
全てが終わるまでは、教会総本部の召喚以外は教会から一歩も出られないらしい。
私は最後の一人が小聖堂から出ていくのを見届けて教会を出た。
東の空から薄闇を切り裂く光が差し込んできて、目を眇める。
この光をリアナに見せてやりたかった。
結果を教えて望みが叶ったよって抱きしめてあげたかった。
できもしない事を考えていたら頬に柔らかな物が触れ、太陽からハンカチの持ち主に目を向ける。
「やり遂げたね。」
先生が柔らかに微笑んで涙を拭ってくれた。
「中止になりましたけどね。」
泣いていたのが恥ずかしくて茶化し、ハンカチを受け取った。
何はともあれ、サウスリアナの命をかけた神前裁判は終わった。
ねえ、眼鏡父や犯罪者父達行く必要会った?犯罪者まだ簀巻きに猿轡じゃん。
行く必要会った?(二度心の中で言いました。)
ターヘル侯爵令嬢、支えられてやっと立ってる状態だよ。
私も一生分の驚きとムカつきでしんどい。
それなのにエジエル様は無慈悲に
「今から小聖堂に集まって貰います。」
と宣った。
身体も合金で出来てんの?!
皆フラフラだよ!
どんだけだよ!!
心で叫びながら大聖堂に向かった。
多分、皆心の中でエジエル様をタコ殴りしてる筈だ。
でも神至上主義のサイボーグに何言っても響かないので言わない。
小聖堂に集まり開口一番にエジエル様が言った。
「サウスリアナ嬢。申し訳ないが神前裁判は中止とする。」
はい?
中止?
エジエル様が謝った?
神至上主義の無礼を地で行く男が?
「サウスリアナ様っ!声に出てます!」
先生に揺さぶられて我に返る。
「も、申し訳ありませんっ!!」
ヤバい、ヤバい、ヤバい!
中止発言に驚きすぎて思考が宇宙に飛んでいった!!
どんな罪になるの?まさか極刑になるの?!
「構いません。
中止にするのは愚か者の関係者の調査や聴取等で、神前裁判を続ける事が困難になるからです。
神の認めたもうた神聖な儀式を中止するなど断腸の思いですが·····」
初めてエジエル様の表情が動いたのを見たよ。
しかも私より悲壮な顔しないでよ。
中止されたのはわ・た・し!
「ですから貴女の気持ちは痛いほど解ります。」
いや、わかってないから!
私の心の声が聞こえたのかアルマエル様が苦笑しながら付け足す。
「中止と言いましたが、今回の裁判の詳細は公表しますよ。
ほぼ終わりかけでしたからね。
もちろん皇宮での聴取も漏らさずにね。」
最後に爽やか笑顔で皇族真っ青な発言した。
あんたもター〇ネー〇ーだよ。
「罪には罰も与えます。
そして異例ですが、貴方達は全てが終わり刑が下るまで、教会の牢に入って貰います。
神前裁判で自身の罪を告白したのです。
誰一人として逃れる事はできません。」
爽やか笑顔を消し、犯罪者達を鋭く睨みつける。
関係者は顔面蒼白で膝から崩れ落ちた。
中止って発言でたから希望が見えてたんだね。
エジエル様達がそんな甘い訳が無い。
1日の付き合いだけどそれぐらいはわかった。
犯罪者、神義者全員が教会騎士に手を縄で縛られ、教会の地下牢に連れていかれる。(犯罪者は簀巻きなので担がれて行った)
ロリコンとピンクはもう地下牢に収容されているとの事。
全てが終わるまでは、教会総本部の召喚以外は教会から一歩も出られないらしい。
私は最後の一人が小聖堂から出ていくのを見届けて教会を出た。
東の空から薄闇を切り裂く光が差し込んできて、目を眇める。
この光をリアナに見せてやりたかった。
結果を教えて望みが叶ったよって抱きしめてあげたかった。
できもしない事を考えていたら頬に柔らかな物が触れ、太陽からハンカチの持ち主に目を向ける。
「やり遂げたね。」
先生が柔らかに微笑んで涙を拭ってくれた。
「中止になりましたけどね。」
泣いていたのが恥ずかしくて茶化し、ハンカチを受け取った。
何はともあれ、サウスリアナの命をかけた神前裁判は終わった。
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