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神前裁判後
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邸のテラスで優雅にお茶とお菓子を堪能しつつ私は悩んでいた。
昨日は朝に邸に帰りそのまま熟睡。夕食の時に起きて湯浴みしてご飯食べてまた寝た。
そして今朝やっと心身ともに疲れも取れて朝食をお父様と一緒に食べたけど無言。
この無言はわたしの気まずさもある。
昨日教会を出る時に馬車の前でお父様と会い、思わず
「お父様いましたの?」
と言ってしまった。そして彫像にしてしまった。
だって一昨日の朝に会ったっきりだったんだよ!
神前裁判中はお父様探す所じゃなかったし、ピンクの供述からは怒涛の展開だったんだもん。
私も悪いと思って彫像のお父様を馬車に突っ込んで帰った。
邸でやっと人間に戻り影を背負って部屋に行かれた。
だから朝食は私の方も何言ったらいいかわかんなかったんだよー!
A「お父様、ごめんなさい。昨日は衝撃が強くて·····(嘘泣き)」
B「お父様の影が薄くて·····ごめんなさい。」
Aは嘘泣きはバレる。
Bはまた彫像作成になる。
結局AかBかで迷い最後まで無言だった。帰ったら謝ろう。
私は振り返りアヤナとリッツヘルムにどちらがいいか聞いてみた。
「お父様、無神経なのに繊細でしょ。優しさ多めなのはどちらかしら?」
ちょっと、何で2人とも引くのよ。戻ってきてよ。
「お嬢様もやはり旦那様のお子様ですね。」
ん?
「繊細ってこと?」
どうしてもっと引くのよ!
「どちらもお勧めしません。」
アヤナにキッパリ否定された。
リッツヘルムを見ると目をそらされた。
なんでじゃ!
「私もどちらもお勧めは出来ませんよ。」
呆れたような声が温室の扉の方から聞こえた。
私の対面に座り、アヤナの入れたお茶を美味しそうに先生が飲んでいる。
「いつから盗み聞きを?」
私はジト目で先生を見る。
先生は目でも呆れているといわんばかりに此方を見た。
「あんな内容を聞いたら声をかけるのも忘れてしまうよ。
もう少し公爵を労わってあげなさい。」
2人とも思いっきり頷くのやめて。私が労わってないみたいじゃない!
「君は公爵に厳しすぎる。
記憶がないから仕方がないけど貴族の親にしてはマシな方なんだから。」
まあ、娘を利用したり、駒扱いしてないだけいいのかな?
無関心ぽいけど。
「わかりました。もう少し捻りますわ。」
「そうしなさい。
今とても忙しくて戻れないだろうけど。」
意味深に言われたけど、理由を考えろって?
ん~。原因は考えなくても昨日の件だよね。
お父様は内務大臣だし、あの一件が公表されれば貴族だけでなく皇室も大ダメージだ。
まだ罰の公式な発表が無いけど皇族、高位貴族が多く関わってるからパワーバランスが崩れる。
そしてキリカに関わっている貴族が後何人いるかも、どれだけの余波があるかもわからない。
そこまで考えて本物のリアナは何処まで推測してたんだろうと思った。
「サウスリアナ様」
私が考え込み過ぎたからか、先生に呼ばれた。
「すみません。なかなか纏まらなくて。」
「いや、当然だ。今回は皇帝も罰を受ける恐れがある。」
えっ!何で?
昨日は朝に邸に帰りそのまま熟睡。夕食の時に起きて湯浴みしてご飯食べてまた寝た。
そして今朝やっと心身ともに疲れも取れて朝食をお父様と一緒に食べたけど無言。
この無言はわたしの気まずさもある。
昨日教会を出る時に馬車の前でお父様と会い、思わず
「お父様いましたの?」
と言ってしまった。そして彫像にしてしまった。
だって一昨日の朝に会ったっきりだったんだよ!
神前裁判中はお父様探す所じゃなかったし、ピンクの供述からは怒涛の展開だったんだもん。
私も悪いと思って彫像のお父様を馬車に突っ込んで帰った。
邸でやっと人間に戻り影を背負って部屋に行かれた。
だから朝食は私の方も何言ったらいいかわかんなかったんだよー!
A「お父様、ごめんなさい。昨日は衝撃が強くて·····(嘘泣き)」
B「お父様の影が薄くて·····ごめんなさい。」
Aは嘘泣きはバレる。
Bはまた彫像作成になる。
結局AかBかで迷い最後まで無言だった。帰ったら謝ろう。
私は振り返りアヤナとリッツヘルムにどちらがいいか聞いてみた。
「お父様、無神経なのに繊細でしょ。優しさ多めなのはどちらかしら?」
ちょっと、何で2人とも引くのよ。戻ってきてよ。
「お嬢様もやはり旦那様のお子様ですね。」
ん?
「繊細ってこと?」
どうしてもっと引くのよ!
「どちらもお勧めしません。」
アヤナにキッパリ否定された。
リッツヘルムを見ると目をそらされた。
なんでじゃ!
「私もどちらもお勧めは出来ませんよ。」
呆れたような声が温室の扉の方から聞こえた。
私の対面に座り、アヤナの入れたお茶を美味しそうに先生が飲んでいる。
「いつから盗み聞きを?」
私はジト目で先生を見る。
先生は目でも呆れているといわんばかりに此方を見た。
「あんな内容を聞いたら声をかけるのも忘れてしまうよ。
もう少し公爵を労わってあげなさい。」
2人とも思いっきり頷くのやめて。私が労わってないみたいじゃない!
「君は公爵に厳しすぎる。
記憶がないから仕方がないけど貴族の親にしてはマシな方なんだから。」
まあ、娘を利用したり、駒扱いしてないだけいいのかな?
無関心ぽいけど。
「わかりました。もう少し捻りますわ。」
「そうしなさい。
今とても忙しくて戻れないだろうけど。」
意味深に言われたけど、理由を考えろって?
ん~。原因は考えなくても昨日の件だよね。
お父様は内務大臣だし、あの一件が公表されれば貴族だけでなく皇室も大ダメージだ。
まだ罰の公式な発表が無いけど皇族、高位貴族が多く関わってるからパワーバランスが崩れる。
そしてキリカに関わっている貴族が後何人いるかも、どれだけの余波があるかもわからない。
そこまで考えて本物のリアナは何処まで推測してたんだろうと思った。
「サウスリアナ様」
私が考え込み過ぎたからか、先生に呼ばれた。
「すみません。なかなか纏まらなくて。」
「いや、当然だ。今回は皇帝も罰を受ける恐れがある。」
えっ!何で?
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