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皇宮に潜入
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サウスリアナ18才。ただ今皇宮に潜入中です☆
出だしから妙なテンションになったけど、この腹立たしたと虚しさとバレる恐怖に打ち勝つにはテンションを無理矢理上げるしか方法はないのよ。
お父様との話し合いの最後に決行日を聞くと今夜と言われ、お父様は急いで皇宮に戻り、私と先生とアヤナ、リッツヘルムで潜入の打合せを急いでした。
潜入は私、先生、司祭が1人くるそうだ。
アヤナとリッツヘルムは皇宮南門(王妃宮から1番近い門)に荷馬車で待機。
お父様は皇帝と会議をしてくれている。
屑の所には先生が、馬鹿の所
には司祭が向かい、王妃宮に連れてきて説明し脱出。
教会に向かう手筈になった。
二人とも素直に王妃宮に来てくれるの?
だって毒舌エベレストの先生と負けず劣らずのアルマエル様だよ。
そう、やって来た司祭はアルマエル様だった。
行きの馬車の中での沈黙は辛かった。
先生とアルマエル様はけっして目を合わせないし空気がピリピリしてた。
出だしから逃げ出したくなったよ。
教会もどんな人選してくれてんだー!
潜入で私達は教会から派遣された司祭で、王妃達の懺悔を聞くって体で巡回中の騎士にアルマエル様が説明。
悲しげに騎士に伝える姿はさすが腐っても枢機卿だと思った。
私が王妃の部屋の前で待ってると、どんな説得をしたか知らないが青い顔の屑と怒りに震える馬鹿が来た。
王妃の部屋をノックして返事が来たので皆で中に入った。
事前に大声が聞こえても気にしないように伝えている。
騎士も屑馬鹿の奇行は知ってるから同情の目で見られただけだった。
しっかり扉を閉めてから目深に被ったフードを外す。
三人が驚愕し馬鹿が大声をあげようとしたが、先生に口を塞がれた。
「死にたくなければどうか静かに願います。」
アルマエル様の威圧に屑は戸惑いながらも頷いた。
はぁー。
今から説得かー。
出来なきゃ王妃だもんね。やるしかないか。
「わたくし達が来たのは王妃陛下、皇太子殿下、第二皇子殿下を教会で保護して頂くためです。」
「私達を保護?何故だ?」
コイツ全く危機感持ってないな。でも馬鹿もわかってないみたいだ。
「このまま皇宮に居れば皇帝陛下が皇室の恥をこれ以上晒さないように貴方がたを処刑するからです。
その前に教会に行き保護して貰います。」
私の言葉に王妃は諦めた顔をし、屑は怒りで声を荒らげた。
「父上はそんな非道な行いはしない!」
屑皇帝にどんな夢見てんだ?
「自分が私に対して非道な行いしといて、自分はされないって何処からそんな自信がくるの?
皇室の権威を落として教会に目をつけられて見捨てられないってどうして思えるの?
学園に通ってた子達は皆親に捨てられてるよ。
元凶のあんた達が無事でいられるって保証は欠片もないのにそれすらわからないの?」
黙ってるけど少しは自分の立場がわかった?
あんたらに後はないんだよ。
そんで私も後がないんだよー!
「なんか言ったら。
まあ言っても無駄だけどね。もう先が無いんだし。
でも自殺とか考えんの止めときなよ。あんた達が死んだら近しい人達がもれなく同じ事されるからね。
仮にも皇族なんだから人に泥被って貰おうなんて恥ずかしい真似しないでよね。」
いかん。止まらなくなってきた。
コイツのわかってないって顔を見たらこうなった原因はあんたなんだよ!って突きつけたくなる。
王妃は泣き出すし、皇太子は顔面蒼白で俯いたまま。
馬鹿は暴れだしたから先生とアルマエルが目配せし先生が羽交い締めしてアルマエル様が鳩尾に一発いれて気絶。なんかバキッて音もしたけどスルーしよう。
先生は馬鹿を放り出して皇太子に冷たい目を向けた。
「忠告しますが、助けるのは一度きりです。今決断しなければ貴方たちは処刑され、仕えていた者も血縁者も助かりません。
良かったですね。無関係な大勢の人が貴方たちと運命を共にしてくれますよ。
そういうの大好きですよね。」
うわぁー、先生の毒舌えげつない!
「わかったら行きますよ。」
アルマエル様、神の使徒でしょ。
面倒くさそうに言わないでよ。
出だしから妙なテンションになったけど、この腹立たしたと虚しさとバレる恐怖に打ち勝つにはテンションを無理矢理上げるしか方法はないのよ。
お父様との話し合いの最後に決行日を聞くと今夜と言われ、お父様は急いで皇宮に戻り、私と先生とアヤナ、リッツヘルムで潜入の打合せを急いでした。
潜入は私、先生、司祭が1人くるそうだ。
アヤナとリッツヘルムは皇宮南門(王妃宮から1番近い門)に荷馬車で待機。
お父様は皇帝と会議をしてくれている。
屑の所には先生が、馬鹿の所
には司祭が向かい、王妃宮に連れてきて説明し脱出。
教会に向かう手筈になった。
二人とも素直に王妃宮に来てくれるの?
だって毒舌エベレストの先生と負けず劣らずのアルマエル様だよ。
そう、やって来た司祭はアルマエル様だった。
行きの馬車の中での沈黙は辛かった。
先生とアルマエル様はけっして目を合わせないし空気がピリピリしてた。
出だしから逃げ出したくなったよ。
教会もどんな人選してくれてんだー!
潜入で私達は教会から派遣された司祭で、王妃達の懺悔を聞くって体で巡回中の騎士にアルマエル様が説明。
悲しげに騎士に伝える姿はさすが腐っても枢機卿だと思った。
私が王妃の部屋の前で待ってると、どんな説得をしたか知らないが青い顔の屑と怒りに震える馬鹿が来た。
王妃の部屋をノックして返事が来たので皆で中に入った。
事前に大声が聞こえても気にしないように伝えている。
騎士も屑馬鹿の奇行は知ってるから同情の目で見られただけだった。
しっかり扉を閉めてから目深に被ったフードを外す。
三人が驚愕し馬鹿が大声をあげようとしたが、先生に口を塞がれた。
「死にたくなければどうか静かに願います。」
アルマエル様の威圧に屑は戸惑いながらも頷いた。
はぁー。
今から説得かー。
出来なきゃ王妃だもんね。やるしかないか。
「わたくし達が来たのは王妃陛下、皇太子殿下、第二皇子殿下を教会で保護して頂くためです。」
「私達を保護?何故だ?」
コイツ全く危機感持ってないな。でも馬鹿もわかってないみたいだ。
「このまま皇宮に居れば皇帝陛下が皇室の恥をこれ以上晒さないように貴方がたを処刑するからです。
その前に教会に行き保護して貰います。」
私の言葉に王妃は諦めた顔をし、屑は怒りで声を荒らげた。
「父上はそんな非道な行いはしない!」
屑皇帝にどんな夢見てんだ?
「自分が私に対して非道な行いしといて、自分はされないって何処からそんな自信がくるの?
皇室の権威を落として教会に目をつけられて見捨てられないってどうして思えるの?
学園に通ってた子達は皆親に捨てられてるよ。
元凶のあんた達が無事でいられるって保証は欠片もないのにそれすらわからないの?」
黙ってるけど少しは自分の立場がわかった?
あんたらに後はないんだよ。
そんで私も後がないんだよー!
「なんか言ったら。
まあ言っても無駄だけどね。もう先が無いんだし。
でも自殺とか考えんの止めときなよ。あんた達が死んだら近しい人達がもれなく同じ事されるからね。
仮にも皇族なんだから人に泥被って貰おうなんて恥ずかしい真似しないでよね。」
いかん。止まらなくなってきた。
コイツのわかってないって顔を見たらこうなった原因はあんたなんだよ!って突きつけたくなる。
王妃は泣き出すし、皇太子は顔面蒼白で俯いたまま。
馬鹿は暴れだしたから先生とアルマエルが目配せし先生が羽交い締めしてアルマエル様が鳩尾に一発いれて気絶。なんかバキッて音もしたけどスルーしよう。
先生は馬鹿を放り出して皇太子に冷たい目を向けた。
「忠告しますが、助けるのは一度きりです。今決断しなければ貴方たちは処刑され、仕えていた者も血縁者も助かりません。
良かったですね。無関係な大勢の人が貴方たちと運命を共にしてくれますよ。
そういうの大好きですよね。」
うわぁー、先生の毒舌えげつない!
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アルマエル様、神の使徒でしょ。
面倒くさそうに言わないでよ。
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