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65話 仮免探索者みうE《応援》
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ぶわり。
秋乃ちゃんの髪が舞い上がった。
体内から何かが発現した。
みうがスキルを覚えた時も似たような感じだった。
まさか彼女もまた、新しいスキルを授かったのだろうか?
「秋乃ちゃん?」
「だ、じょぶ、で、す」
喋った?
いや、違う。まだ喋れるようにはなってない。
喉に命令が行き届き始めたんだ。
そしてこうやって喋ることも初めてだったんだろうな。
気が動転しているんだ。
「お兄たん、秋乃ちゃんどうかしたの?」
みうたちが俺が秋乃ちゃんを心配している様子を見て駆け寄ってくる。
「おね、ちゃ。へい、き、だか、ら」
「秋乃ちゃん、喋れるようになったんだ! よかったね!」
俺だけだったら驚くだけだったが、みうは違う。
自分のことのように喜んでやれる。
健常者ではわからない喜び方だ。
「秋乃、頑張ったわね。今日からお人形使わなくても大丈夫?」
理衣さんは理衣さんでスパルタだ。
いや、甘やかし続けたツケが今の理衣さんの集大成なのもあって、厳しく見守る役目を担っているのかもしれない。
みうにとって最初の妹分だ。
甘やかすのが目に見えている。その分自分が年長者として引っ張っていってやろうと企んでいるのだろう。
「秋乃ちゃん、よかったねー!」
志谷さんも健常者側だが、クランメンバーの一員だ。
背格好が一緒というだけでメンバー入りしてるのもあり、病気の回復を嬉しく思っているのだろうか?
それともこいつ、無意識に秋乃ちゃんの魔力を食ってやしないだろうな?
なんか俺から吸収される魔力量が減ってる気がするんだよね。
気のせいかも知れんけど。
それから秋乃ちゃんは頻繁に水分を欲した。
喉を動かせるようになったという一大躍進で、釣られて水分摂取も過剰になった。
そうなった原因は、彼女が美しいメロディで音階を奏でるからであった。
そう、彼女が発現させた能力は『エール』。
応援、声援。
彼女は歌って仲間の能力を引き上げることができるバッファーだったのだ。
なので戦闘中は彼女は歌うことで戦闘に参加する。
声を発するのでそれなりにヘイトをかせぐのだが、そこには意外な結果があった。
護衛役に置いたスライムにもどうやらバフ効果がかかっているようで、簡単に薙ぎ払って見せた。
そしてみう達も大躍進を遂げていた。
:みうたんつんよ!(*´ω`*)
:これもうお兄たんいらないんじゃね?_(:3 」∠)_
:誰がこのメンバーのわがままを聞けて食事を提供できるんだよ( ・᷄ὢ・᷅ )
:草(*´ω`*)
:お兄たんはこのメンバーの筆頭保護者だから、代わりはいないぞ?( • ̀ω•́ )✧
:そこなんよ٩(›´ω`‹ )ﻭ
:今活躍してないからっていらないは言い過ぎ( ・᷄ὢ・᷅ )
:いやこれは秋乃ちゃんの応援があってこそだよ( *˙ω˙*)و グッ!
:子供からの声援はいつだってヒーローに力を与えるからね(*´ω`*)
:みうお姉たんがんばえー!٩(›´ω`‹ )ﻭ
:みうちゃんもとうとうお姉さんか_(:3 」∠)_
:最初は頼りない妹分だったのに、立派になって!(*´ω`*)
@敦弘お兄たん:ぐ、うぅ。頑張ったなぁ、秋乃
:ここにも咽び泣くお兄たんが一人( • ̀ω•́ )✧
:そりゃ機能が回復したんなら喜ぶでしょ( ・᷄ὢ・᷅ )
:今日は咽び泣き回か?(*´ω`*)
なぜか後方腕組み保護者顔で悦に浸るリスナー達。
あと敦弘。
よかったな、一番の成長を目の当たりにできて。
これはランクアップという嬉しい報告もできるんじゃないか?
ランクアップ試験がどれくらい難しいかはわからないが、祈ることしかできなかった病気の回復よりは簡単だろう。
そのあとは安全地帯でお食事会。
今日の探索のメインイベントとも言えるだろう。
俺は大量にスライムを【テイム】して役割を与えていく。
車椅子に高さを合わせた椅子とテーブルを用意。
三人にはいつものスライムマッサージチェアだ。
そこにそれぞれの料理を配膳して、カメラの前でいただきますをしてもらった。
:この量の料理を運びながらの探索、他にできるやつおるん?( ・᷄ὢ・᷅ )
:なお、秋乃ちゃんの車椅子も押していた模様(*´ω`*)
:ダンジョンの凸凹道を?_(:3 」∠)_
:さらにカメラも6台起動して( • ̀ω•́ )✧
:今回戦闘に参加しなかっただけでいらない扱いは無理でしょ(*´ω`*)
:こおりお姉たんからも再コラボ熱望されてたしね( *˙ω˙*)و グッ!
@クマおじさん:有能すぎるんだよなぁ
:有能じゃなきゃみうたんのお兄さんは無理٩(›´ω`‹ )ﻭ
:それは草_(:3 」∠)_
@敦弘お兄たん:実際、ここまでの開きがあるとは思わなかった
:お兄たんは最強だからな( ・᷄ὢ・᷅ )
:秋乃ちゃんお兄たんも頑張って( • ̀ω•́ )✧
@敦弘お兄たん:精進するᕦ(ò_óˇ)ᕤ
:こうしてお兄たんも顔文字芸に磨きをかけていくのであった_(:3 」∠)_
秋乃ちゃんの髪が舞い上がった。
体内から何かが発現した。
みうがスキルを覚えた時も似たような感じだった。
まさか彼女もまた、新しいスキルを授かったのだろうか?
「秋乃ちゃん?」
「だ、じょぶ、で、す」
喋った?
いや、違う。まだ喋れるようにはなってない。
喉に命令が行き届き始めたんだ。
そしてこうやって喋ることも初めてだったんだろうな。
気が動転しているんだ。
「お兄たん、秋乃ちゃんどうかしたの?」
みうたちが俺が秋乃ちゃんを心配している様子を見て駆け寄ってくる。
「おね、ちゃ。へい、き、だか、ら」
「秋乃ちゃん、喋れるようになったんだ! よかったね!」
俺だけだったら驚くだけだったが、みうは違う。
自分のことのように喜んでやれる。
健常者ではわからない喜び方だ。
「秋乃、頑張ったわね。今日からお人形使わなくても大丈夫?」
理衣さんは理衣さんでスパルタだ。
いや、甘やかし続けたツケが今の理衣さんの集大成なのもあって、厳しく見守る役目を担っているのかもしれない。
みうにとって最初の妹分だ。
甘やかすのが目に見えている。その分自分が年長者として引っ張っていってやろうと企んでいるのだろう。
「秋乃ちゃん、よかったねー!」
志谷さんも健常者側だが、クランメンバーの一員だ。
背格好が一緒というだけでメンバー入りしてるのもあり、病気の回復を嬉しく思っているのだろうか?
それともこいつ、無意識に秋乃ちゃんの魔力を食ってやしないだろうな?
なんか俺から吸収される魔力量が減ってる気がするんだよね。
気のせいかも知れんけど。
それから秋乃ちゃんは頻繁に水分を欲した。
喉を動かせるようになったという一大躍進で、釣られて水分摂取も過剰になった。
そうなった原因は、彼女が美しいメロディで音階を奏でるからであった。
そう、彼女が発現させた能力は『エール』。
応援、声援。
彼女は歌って仲間の能力を引き上げることができるバッファーだったのだ。
なので戦闘中は彼女は歌うことで戦闘に参加する。
声を発するのでそれなりにヘイトをかせぐのだが、そこには意外な結果があった。
護衛役に置いたスライムにもどうやらバフ効果がかかっているようで、簡単に薙ぎ払って見せた。
そしてみう達も大躍進を遂げていた。
:みうたんつんよ!(*´ω`*)
:これもうお兄たんいらないんじゃね?_(:3 」∠)_
:誰がこのメンバーのわがままを聞けて食事を提供できるんだよ( ・᷄ὢ・᷅ )
:草(*´ω`*)
:お兄たんはこのメンバーの筆頭保護者だから、代わりはいないぞ?( • ̀ω•́ )✧
:そこなんよ٩(›´ω`‹ )ﻭ
:今活躍してないからっていらないは言い過ぎ( ・᷄ὢ・᷅ )
:いやこれは秋乃ちゃんの応援があってこそだよ( *˙ω˙*)و グッ!
:子供からの声援はいつだってヒーローに力を与えるからね(*´ω`*)
:みうお姉たんがんばえー!٩(›´ω`‹ )ﻭ
:みうちゃんもとうとうお姉さんか_(:3 」∠)_
:最初は頼りない妹分だったのに、立派になって!(*´ω`*)
@敦弘お兄たん:ぐ、うぅ。頑張ったなぁ、秋乃
:ここにも咽び泣くお兄たんが一人( • ̀ω•́ )✧
:そりゃ機能が回復したんなら喜ぶでしょ( ・᷄ὢ・᷅ )
:今日は咽び泣き回か?(*´ω`*)
なぜか後方腕組み保護者顔で悦に浸るリスナー達。
あと敦弘。
よかったな、一番の成長を目の当たりにできて。
これはランクアップという嬉しい報告もできるんじゃないか?
ランクアップ試験がどれくらい難しいかはわからないが、祈ることしかできなかった病気の回復よりは簡単だろう。
そのあとは安全地帯でお食事会。
今日の探索のメインイベントとも言えるだろう。
俺は大量にスライムを【テイム】して役割を与えていく。
車椅子に高さを合わせた椅子とテーブルを用意。
三人にはいつものスライムマッサージチェアだ。
そこにそれぞれの料理を配膳して、カメラの前でいただきますをしてもらった。
:この量の料理を運びながらの探索、他にできるやつおるん?( ・᷄ὢ・᷅ )
:なお、秋乃ちゃんの車椅子も押していた模様(*´ω`*)
:ダンジョンの凸凹道を?_(:3 」∠)_
:さらにカメラも6台起動して( • ̀ω•́ )✧
:今回戦闘に参加しなかっただけでいらない扱いは無理でしょ(*´ω`*)
:こおりお姉たんからも再コラボ熱望されてたしね( *˙ω˙*)و グッ!
@クマおじさん:有能すぎるんだよなぁ
:有能じゃなきゃみうたんのお兄さんは無理٩(›´ω`‹ )ﻭ
:それは草_(:3 」∠)_
@敦弘お兄たん:実際、ここまでの開きがあるとは思わなかった
:お兄たんは最強だからな( ・᷄ὢ・᷅ )
:秋乃ちゃんお兄たんも頑張って( • ̀ω•́ )✧
@敦弘お兄たん:精進するᕦ(ò_óˇ)ᕤ
:こうしてお兄たんも顔文字芸に磨きをかけていくのであった_(:3 」∠)_
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