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五章
29_未来への投資
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「話は聞かせてもらった。人類は滅亡する!」
「な、なんだってぇーー!!」
突如始まった茶番に付き合ってやると、満足したのか夏目がコホンと咳払いをした。
「急にやってきてなんの話だよ」
「いやな、阿久津の持ってきた宇宙人のヤバさを再認識させられた。今日はその対処法をアップデートさせるべく、意見のする合わせをするべくやってきたんだ」
あー、あの亜空間に封じ込めるってやつね。
それで話は終わりじゃねーの?
「実はな、亜空間に閉じ込める方法は不確かであることが判明した。この間送ってきた素体があったろう?」
「カブトムシか?」
「それだ。そいつと蜘蛛を同じ空間に置いた。そのあとどうなったと思う?」
「いや、わからんが」
それを説明するのがお前の仕事なのに、いちいち説明を放棄すんなよな。
「雄介さん、適当でもいいので答えてあげたらいいと思います」
「いや、みゆり。こいつはただ俺にマウントとってドヤりたいだけだぞ? 付き合うほうが時間の無駄だ」
「そうですが」
「おいおい人聞きの悪いことを言うな。ただちょっと、想定していた以上に増えてな。カブトムシの方は食われた。蜘蛛が亜空間から溢れるほどに個体数を増やした。きっとこれがクイーンなのだろう。この生命体はきっと、同じ空間に閉じ込めるのは無理だと思う」
「お前のミスじゃねーか」
「そうですわね。グーラさんは何か言ってませんでしたの?」
「触るな危険だと」
「やっぱりお前のミスじゃねーか」
「いや、確かに阿久津の言う通りだ。でもな、この件に関しては俺だけの責任でもない」
こいつ、すぐ責任転嫁するよな。
「で、結局どうするんだ? わざわざ俺に言いに来るってことは俺に何か頼みたいことがあるんだろ?」
「ああ、実はな……」
夏目はここぞとばかりに間を置いて焦らしてくる。
まぁ、内容は想像通りに荒唐無稽だ。
「タイムトラベルぅ?」
「ああ、過去への行き来については100年くらいなら実現できそうなんだ。グーラの求める何億年規模とかは無理だが」
「過去に戻って何するんだよ。どっちみちあいつらは来るんだろ?」
「実はこっちの世界と俺たちの世界をリンクしようと思ってる。俺たちの世界の人間がこっちに自由に行き来できる、そう言う仕組みを作ってるんだよ」
「ごめん、話が見えない。確かに勇者としての功績が忘れ去られたのはちょっとモヤモヤするが、それはこの世界を生きる人たちの決定権だ。横から入ってきて指示出しすんのは違うよ。この世界からしてきたら俺たちは過去の人間だぞ?」
「最後まで話を聞け。要点はこうだ。俺が元の世界でゲームの発表をする。異世界の開拓ゲームだ。要は労働力と技術開拓を地球人にやって貰おうって魂胆だ。でも日本人がやっていくにはあまりにもグーラ戦で称したものが多すぎる」
「ああ、食材のほとんどが消し飛んでるからな。読めてきたぞ? その部分の補完を俺に頼みたいわけだな?」
「概ね合ってる。と言うかは全く別のお願いだったが、もうそれでもいい気がしてきたな」
本当、お前さ。主語抜いて語るのやめろよな。
秘密主義にも程があるっての。
「夏目さん、そろそろ要点を話していただけませんか?」
「そうだな、阿久津。俺の開発したゲームのテストプレイヤーになってくれないか? と言うよりGMとして開発に協力すれ欲しいんだ」
話が唐突すぎる。
「それ、俺にメリットがなくね?」
確かにこの世界に手が入るのは賛成だ。
でもってこの世界の開拓に人手が必要というのは本当だろう。
だがテストプレイなら他の奴らでもできるはずだ。
本当の狙いはなんだ?
こいつの事だ。一度了承させてから案件を追加するとか良くやるからな。もう懲りてるんだよ。
「実はこれを実装するとな、限定的だが日本でも天性が使えるようになる」
「は?」
「だが、ガチャによって上昇したステータスはこっちの世界でしか使えない。要はスキルとかが持って来れるようになる」
「やべーな。迂闊にガチャ回せなくなる奴じゃん」
「大丈夫だ。プレイヤー全員が何かしらの能力の模倣をしだすからな。お前はそのテストケースとして先駆けに……」
「はいアウトー。お前そうやって俺を矢面に立たせるのやめろよな!」
「ダメか?」
「ダメに決まってんだろうが。そう言うのは三上でいいじゃんか!」
「あいつにも参加してもらってるが、元々のスペックが高い奴だろ? 変化に気づいてもらえない可能性がある」
「あー、部活で剣道やってる奴が剣術で強いのは当たり前なのか。じゃ、水野は?」
「勿論許可は取り付けてる。水野と一緒ならいいか?」
こいつ、何がなんでも俺を参加させるつもりか?
「あとはみゆりも……ダメか?」
「俺としてはテストプレイには誰でも協力してもらいたいが、家庭の事情を踏まえて聞くけど杜若さんは普段自由利くの?」
それってどう言う?
目線で促すも、みゆりは難しそうにうーんと顎に手を置いて考えてしまった。
確かにそうじゃん、学校だから通学可能。
異世界に転移させられたから一緒にいてくれてるけど、元を正せば同じ世界の住人じゃない。
いや、同じ世界の住人だけど住む世界が違うっつーか、生活基準が違うっつーか。
恋人だからっていつも一緒とは限らないとここにきて思い至る。
「ずっとは、流石に厳しいですが自由時間はあります。それに時間なら作ればいいですし、こちらの能力が向こうに持っていけるのなら、なんとでもなりますわ」
なんとも頼りになるお言葉だ。
夏目に至っては情報出しを早まったか? と頭を悩ませている。普通に考えてイライラしている相手に対してメタだもんな、みゆりの天性。
その能力に何度も助けられたからこそ、そう思う。
「よし、決まりだな。悪いが俺は一旦戻る。なんか人が増えてきたら合図だと思っておいてくれ」
そう言って夏目は退散した。
ちょっと待ってくれタイムトラベルって向こうの世界でも通用する系?
あいつは一体どこへ行こうとしてるのか。
「なんだか大変なことになっちゃったな」
宇宙人の襲来、そして過去へのタイムトラベル。
それすらも通過点みたいに地球人類をこっちに送ってくるゲーム化企画。
全部夏目の手のひらの上だ。
「でも、当時は思いもよらない楽しさが見えてきました」
「そうかな? 俺は未だに話についていけないところあるぜ?」
「それを言ったらわたくしもです。ですが、考えるだけ無駄なことはありますから。だったら楽しいこちだけ考えていたほうがいいではありませんか」
「ま、そりゃそうか」
言ってる側から景色が変わる。
過去が変わった影響か。
「阿久津、まだここに居たか」
「まだお前が旅立って数分しか経ってないが?」
「その時間に設定して飛んできたからな。じゃ、これマニュアル。目を通して置いてくれ」
高校生にしては随分と老けた夏目が俺に手渡したのは随分と年季の入ったゲームマニュアルだ。
この世界に住む現地人の他に、ゲームプレイヤーは時送りの民として認知されている。
過去に現れた勇者の末裔として、居たり居なかったりすると言う設定が今から50年前に認知された。
おいおい、簡単に50年も前に飛ぶなや。
元の世界じゃ一時間一年だから50時間、2日前くらいか。
それでも時間を跳躍してんじゃねーよとツッコミを入れる。
「また帰るときに顔を出す。そのときにログイン用のブレスレットを渡すから」
「なんか数分で随分老けたなお前」
「ほっとけ。ぶっちゃけ仕事に忙殺されてんだ。主に権利関係でな。阿久津がガチャでステータス上乗せしてくれたおかげで捌けてるが、正直人手は足りてない。早く帰ってきて手伝ってくれ」
流石にそこまでは業務の適応外だ。
俺は適当に返事を返し、時間いっぱいみゆりと異世界を満喫した。
委員長の学校計画に加担したり、アリエルやエラールがその学校で勉強を一生懸命やってたり。
必要な素材を揃えたりしてる間に予定していた時間が経過する。
たったの5年。
元の世界では五時間だ。
帰り際に手渡されたログイン用ブレスレットは、ライトが点灯してる限りは俺が向こうの世界に存在していることになっている。そしてもう一つの利点が、ログイン時に天性の一部をこっちで使える点だ。
ステータスまでは引っ張って来れないのでスキルに限定されるが、うっかり弁当を忘れた時用に便利なのだ。
俺だけ弁当がやたら豪勢だったりするのは、ログインテスターであるが故である。
と、それとは別に俺たちの日常に新しい人物が参加した。
異世界で勇者として一緒に冒険したアリエルが、16歳に成長してこっちの世界に来てくれたのだ。
「アリエル・ドラグネスよ。今日から三年間お世話になるわ」
随分と厳ついファーストネームを携えて、ツンデレ少女が俺たちの同級背としてやってきた。
エラールの方は中学三年生として近隣中学に入学させた。
本当は同級生としてやってくるはずだったが、アリエルを姉と慕うあまりに「お姉ちゃん」呼びが捨てきれなかったのだ。
その為、年齢設定も一個下として15歳とした。
彼女を誰が引き取ったのかと言えば、何を隠そうみゆりである。彼女は住所不定無職の少女を引き取って社会経験を積ませたあと、自身のビジネスパートナーとして流用する事で将来性を見出したのだ。
なお、『精神安定』でゴリ押しした模様。
早速役に立ててるじゃんか。
まぁ、俺も人のこと言えないがな。
俺の右隣の席に座ったアリエル。
左隣にはみゆりが微笑む。
異世界に飛んだ時はこんなにモテモテになるなんて思いもしなかった。
でも実際のところは……隙あらばアイスのおねだりなのだが、その笑顔を見れただけでも儲けものである。
「な、なんだってぇーー!!」
突如始まった茶番に付き合ってやると、満足したのか夏目がコホンと咳払いをした。
「急にやってきてなんの話だよ」
「いやな、阿久津の持ってきた宇宙人のヤバさを再認識させられた。今日はその対処法をアップデートさせるべく、意見のする合わせをするべくやってきたんだ」
あー、あの亜空間に封じ込めるってやつね。
それで話は終わりじゃねーの?
「実はな、亜空間に閉じ込める方法は不確かであることが判明した。この間送ってきた素体があったろう?」
「カブトムシか?」
「それだ。そいつと蜘蛛を同じ空間に置いた。そのあとどうなったと思う?」
「いや、わからんが」
それを説明するのがお前の仕事なのに、いちいち説明を放棄すんなよな。
「雄介さん、適当でもいいので答えてあげたらいいと思います」
「いや、みゆり。こいつはただ俺にマウントとってドヤりたいだけだぞ? 付き合うほうが時間の無駄だ」
「そうですが」
「おいおい人聞きの悪いことを言うな。ただちょっと、想定していた以上に増えてな。カブトムシの方は食われた。蜘蛛が亜空間から溢れるほどに個体数を増やした。きっとこれがクイーンなのだろう。この生命体はきっと、同じ空間に閉じ込めるのは無理だと思う」
「お前のミスじゃねーか」
「そうですわね。グーラさんは何か言ってませんでしたの?」
「触るな危険だと」
「やっぱりお前のミスじゃねーか」
「いや、確かに阿久津の言う通りだ。でもな、この件に関しては俺だけの責任でもない」
こいつ、すぐ責任転嫁するよな。
「で、結局どうするんだ? わざわざ俺に言いに来るってことは俺に何か頼みたいことがあるんだろ?」
「ああ、実はな……」
夏目はここぞとばかりに間を置いて焦らしてくる。
まぁ、内容は想像通りに荒唐無稽だ。
「タイムトラベルぅ?」
「ああ、過去への行き来については100年くらいなら実現できそうなんだ。グーラの求める何億年規模とかは無理だが」
「過去に戻って何するんだよ。どっちみちあいつらは来るんだろ?」
「実はこっちの世界と俺たちの世界をリンクしようと思ってる。俺たちの世界の人間がこっちに自由に行き来できる、そう言う仕組みを作ってるんだよ」
「ごめん、話が見えない。確かに勇者としての功績が忘れ去られたのはちょっとモヤモヤするが、それはこの世界を生きる人たちの決定権だ。横から入ってきて指示出しすんのは違うよ。この世界からしてきたら俺たちは過去の人間だぞ?」
「最後まで話を聞け。要点はこうだ。俺が元の世界でゲームの発表をする。異世界の開拓ゲームだ。要は労働力と技術開拓を地球人にやって貰おうって魂胆だ。でも日本人がやっていくにはあまりにもグーラ戦で称したものが多すぎる」
「ああ、食材のほとんどが消し飛んでるからな。読めてきたぞ? その部分の補完を俺に頼みたいわけだな?」
「概ね合ってる。と言うかは全く別のお願いだったが、もうそれでもいい気がしてきたな」
本当、お前さ。主語抜いて語るのやめろよな。
秘密主義にも程があるっての。
「夏目さん、そろそろ要点を話していただけませんか?」
「そうだな、阿久津。俺の開発したゲームのテストプレイヤーになってくれないか? と言うよりGMとして開発に協力すれ欲しいんだ」
話が唐突すぎる。
「それ、俺にメリットがなくね?」
確かにこの世界に手が入るのは賛成だ。
でもってこの世界の開拓に人手が必要というのは本当だろう。
だがテストプレイなら他の奴らでもできるはずだ。
本当の狙いはなんだ?
こいつの事だ。一度了承させてから案件を追加するとか良くやるからな。もう懲りてるんだよ。
「実はこれを実装するとな、限定的だが日本でも天性が使えるようになる」
「は?」
「だが、ガチャによって上昇したステータスはこっちの世界でしか使えない。要はスキルとかが持って来れるようになる」
「やべーな。迂闊にガチャ回せなくなる奴じゃん」
「大丈夫だ。プレイヤー全員が何かしらの能力の模倣をしだすからな。お前はそのテストケースとして先駆けに……」
「はいアウトー。お前そうやって俺を矢面に立たせるのやめろよな!」
「ダメか?」
「ダメに決まってんだろうが。そう言うのは三上でいいじゃんか!」
「あいつにも参加してもらってるが、元々のスペックが高い奴だろ? 変化に気づいてもらえない可能性がある」
「あー、部活で剣道やってる奴が剣術で強いのは当たり前なのか。じゃ、水野は?」
「勿論許可は取り付けてる。水野と一緒ならいいか?」
こいつ、何がなんでも俺を参加させるつもりか?
「あとはみゆりも……ダメか?」
「俺としてはテストプレイには誰でも協力してもらいたいが、家庭の事情を踏まえて聞くけど杜若さんは普段自由利くの?」
それってどう言う?
目線で促すも、みゆりは難しそうにうーんと顎に手を置いて考えてしまった。
確かにそうじゃん、学校だから通学可能。
異世界に転移させられたから一緒にいてくれてるけど、元を正せば同じ世界の住人じゃない。
いや、同じ世界の住人だけど住む世界が違うっつーか、生活基準が違うっつーか。
恋人だからっていつも一緒とは限らないとここにきて思い至る。
「ずっとは、流石に厳しいですが自由時間はあります。それに時間なら作ればいいですし、こちらの能力が向こうに持っていけるのなら、なんとでもなりますわ」
なんとも頼りになるお言葉だ。
夏目に至っては情報出しを早まったか? と頭を悩ませている。普通に考えてイライラしている相手に対してメタだもんな、みゆりの天性。
その能力に何度も助けられたからこそ、そう思う。
「よし、決まりだな。悪いが俺は一旦戻る。なんか人が増えてきたら合図だと思っておいてくれ」
そう言って夏目は退散した。
ちょっと待ってくれタイムトラベルって向こうの世界でも通用する系?
あいつは一体どこへ行こうとしてるのか。
「なんだか大変なことになっちゃったな」
宇宙人の襲来、そして過去へのタイムトラベル。
それすらも通過点みたいに地球人類をこっちに送ってくるゲーム化企画。
全部夏目の手のひらの上だ。
「でも、当時は思いもよらない楽しさが見えてきました」
「そうかな? 俺は未だに話についていけないところあるぜ?」
「それを言ったらわたくしもです。ですが、考えるだけ無駄なことはありますから。だったら楽しいこちだけ考えていたほうがいいではありませんか」
「ま、そりゃそうか」
言ってる側から景色が変わる。
過去が変わった影響か。
「阿久津、まだここに居たか」
「まだお前が旅立って数分しか経ってないが?」
「その時間に設定して飛んできたからな。じゃ、これマニュアル。目を通して置いてくれ」
高校生にしては随分と老けた夏目が俺に手渡したのは随分と年季の入ったゲームマニュアルだ。
この世界に住む現地人の他に、ゲームプレイヤーは時送りの民として認知されている。
過去に現れた勇者の末裔として、居たり居なかったりすると言う設定が今から50年前に認知された。
おいおい、簡単に50年も前に飛ぶなや。
元の世界じゃ一時間一年だから50時間、2日前くらいか。
それでも時間を跳躍してんじゃねーよとツッコミを入れる。
「また帰るときに顔を出す。そのときにログイン用のブレスレットを渡すから」
「なんか数分で随分老けたなお前」
「ほっとけ。ぶっちゃけ仕事に忙殺されてんだ。主に権利関係でな。阿久津がガチャでステータス上乗せしてくれたおかげで捌けてるが、正直人手は足りてない。早く帰ってきて手伝ってくれ」
流石にそこまでは業務の適応外だ。
俺は適当に返事を返し、時間いっぱいみゆりと異世界を満喫した。
委員長の学校計画に加担したり、アリエルやエラールがその学校で勉強を一生懸命やってたり。
必要な素材を揃えたりしてる間に予定していた時間が経過する。
たったの5年。
元の世界では五時間だ。
帰り際に手渡されたログイン用ブレスレットは、ライトが点灯してる限りは俺が向こうの世界に存在していることになっている。そしてもう一つの利点が、ログイン時に天性の一部をこっちで使える点だ。
ステータスまでは引っ張って来れないのでスキルに限定されるが、うっかり弁当を忘れた時用に便利なのだ。
俺だけ弁当がやたら豪勢だったりするのは、ログインテスターであるが故である。
と、それとは別に俺たちの日常に新しい人物が参加した。
異世界で勇者として一緒に冒険したアリエルが、16歳に成長してこっちの世界に来てくれたのだ。
「アリエル・ドラグネスよ。今日から三年間お世話になるわ」
随分と厳ついファーストネームを携えて、ツンデレ少女が俺たちの同級背としてやってきた。
エラールの方は中学三年生として近隣中学に入学させた。
本当は同級生としてやってくるはずだったが、アリエルを姉と慕うあまりに「お姉ちゃん」呼びが捨てきれなかったのだ。
その為、年齢設定も一個下として15歳とした。
彼女を誰が引き取ったのかと言えば、何を隠そうみゆりである。彼女は住所不定無職の少女を引き取って社会経験を積ませたあと、自身のビジネスパートナーとして流用する事で将来性を見出したのだ。
なお、『精神安定』でゴリ押しした模様。
早速役に立ててるじゃんか。
まぁ、俺も人のこと言えないがな。
俺の右隣の席に座ったアリエル。
左隣にはみゆりが微笑む。
異世界に飛んだ時はこんなにモテモテになるなんて思いもしなかった。
でも実際のところは……隙あらばアイスのおねだりなのだが、その笑顔を見れただけでも儲けものである。
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