【完結】浮気した婚約者を捨てた公爵令嬢は想いを寄せられていた男達に溺愛される

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45.隣国トロワ

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トロワ王国 国王の元に一通の書状が届けられた。

そこに記載されている内容を確認した国王は、ニヤリと笑を浮かべ側にいた宰相に指示を出した。

宰相は、指示内容に目を瞬かせると恭しくお辞儀をして部屋を後にした。

向かう先は、トロワ王国第三王子ジェイデンの離宮だった。

「やっと、あやつも落ち着くか…」

国王の執務室には、高らかな笑い声が響いた。


◇ ◆ ◇


国王の息子で第三王子であるジェイデン。

彼は、大変頭も良く、第三王子として兄である王太子を尊敬し支える為に努力を惜しまず、政務も難なくこなす自慢の王子だ。

また、他の王子は国王である自分に似ているが、ジェイデンは王妃に似て見目麗しく令嬢達が放っておかないほど魅力的だった。

しかし、その美貌によって令嬢達による前代未聞の暴力事件まで発生してしまい、ジェイデンは必要最低限の外出しかしなくなってしまった。

しかも、王族でありながら婚約者は必要ない!と公の場で宣言してしまい、それを聞いた令嬢達がバタバタと倒れていく様は、流石の国王ですら恐怖としかいいようがなかった。

現状を理解した上で、国王はジェイデンにのみ婚約者を与えず、自身で選ぶことを許可した。
その時の、ジェイデンの晴々とした顔は忘れる事はないだろう。
久しぶりに、引き攣っていない我が子の笑顔を見た気がした。

しかし、ジェイデンは成人しても婚約者を選ぼうとしなかった。

もしや、このまま伴侶を見つけないつもりなのか!?と、王妃と共に頭を抱えていた矢先、臣下よりジェイデンがある令嬢の事を探らせていると報告があがった。


それは、国王と王妃にとって朗報だった。

その令嬢とは、先日の末娘第二王女ライラの結婚式に参列していた隣国の公爵家の令嬢で、ライラの夫になったセルジオの従姉妹だという。


___トラネスタ公爵家令嬢

アリスティア・リーン・トラネスタ


彼女は、自国にて婚約破棄をした後、静養をかねて我がトロワに滞在していると、報告が上がった。
もちろん、自国の第二王子レオンハルトの"お気に入り"と言うことまで調査済みだった。

婚約破棄…
第二王子…

はっはは!!!

それであれば、もないではないか!



そう、このトロワ王国は一度婚約をしていたとしても、破棄済みであれば王族とでも婚約を結べ直せるのだ。
隣国と違って…
どれだけ、第二王子が申し立てをしたところで、それを覆す事は難しいだろう。

それは、一国の国王であるからこそ分かる。


「…レオンハルト王子には残念だが、諦めてもらうしかなかろう!」


あとは、令嬢次第か…
しかし、あやつジェイデンは一体いつの間にトラネスタの令嬢と関わったのだろうか?

それに関しては、調査した臣下も判らないと言っていた。
結婚式でも接触は見られなかったようだ。

不思議に思っていると、不意に執務室のドアが叩かれた。


「国王陛下!ジェイデンです」 


そこへ、当の本人がやって来た。
これは、少し叩いてやらねば…


そう思い、国王はジェイデンを招き入れた。
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