35 / 112
Chapter 1
32*王弟殿下と両手に双子
しおりを挟む
何故、ここに王弟で有らせられる…
アレキサンダー殿下がいらっしゃるのでしょうか???
双子の頭の中は、それでいっぱいだった。
というか、完全にキャパオーバーである。
見るからに"はい、私は王族です!"と、主張できそうなほど整った顔面に、全てを見透かしているかのような碧眼は見極めるかのように、しっかりと双子を捉えていた。
そして、少し癖のある柔らかそうな長い金髪を後ろで緩く纏めた姿は、思わず…
『ご馳走様です!!!』
と、叫びたくなる程、大人の色気でムンムンだった。
それもその筈である。
先程の夜会で、王弟に挨拶をしに行ったときと今の彼では雰囲気がまるで違うのだから。
"全体的にピシッとして堅苦しい、少し強面な感じが王弟かぁ…"
そんな風に覚えたにも関わらず、今目の前にいる王弟は完全にオフ感で満載だった。
しかも、会場を離れたことで彼自身、気を緩めていたのだろう…
その力の抜けた感じと、溢れ出る色気がミックスされた極上のイケオジが、面白そうに双子と同じ目線の高さで屈んで向こうの様子を伺っているのだ。
もはや、双子にとっては最高のシチュエーションである。
アシュリーは、心の中で思った。
(やばい、エロい、抱かれたい!)と…
ナタリーも、心の中で思った。
(やばっ、カッコイイ、抱かれたい!)と…
流石は双子である。胸の内に秘めた思いまでもが、シンクロするのだ。
だからこそ、二人はお互いの考えがある程度読めるのだろう。
(この方は、いつまでここに居るのだろうか?)と。
一度、ちらっと王弟を盗み見るも、彼はまだ【三角関係~痴情のもつれ編】を鑑賞中だった。
ちなみに、今の進行状況を説明すると…
項垂れて地面に座り込んでいるアイリーンをよそに、ライオネル様にが必死にスカーレット様に頭を下げて謝罪をしているところだ。
まぁ、ここまでくると恋愛映画の流れとしては…
『スカーレット様とライオネル様は、産まれた子供と3人で仲良く暮らしました♪とさ』
的な感じで終わるのではないだろうか。
もはや、それで無事に終わって欲しい。
こっちは、それどころではないのだから!
双子の目の前には、無防備なイケオジのはだけた胸元がチラリと覗いていた。
そして、クラクラと子宮を刺激するような危ない香りに酔いしれそうになる。
極めつけは、耳元で囁かれるイケオジボイスだ。
大人の男性の、落ち着いていてどこか安心感を与えてくれるような低い綺麗な声が、双子の耳を刺激するのだ。
しかも、先程からずっとである。
こういう場合、どうしてもアラサーだった頃の自分たちが感情の最前線に出てきてしまう。
前世30代だった由佳と由希とは違い、現世のアシュリーとナタリーはまだ10代。
しかも、全く男っ気がなく、むしろ引き籠もりだったのだから、男女の駆け引きなんて出来るはずがないのだ。
…本来なら。
しかし、この双子はやろうと思えばできてしまう。
しかも、それ以上に色々と…。
だから、双子にとってはそこのサジ加減が一番難しかった。
男を知らないはずなのに、今の二人は直ぐにでも王弟を押し倒したい!ぐらいには、欲求を募らせていた。
まぁ、その証拠にすでに二人の心の中では『抱かれたい』と豪語しているのだから。
必死に、浮かれそうになる自分を…
抱きつきたくなる自分を…
『一晩だけでも良い‥』と言ってしまいそうになる自分を…
懸命に押さえた双子は、なんとか平常を装い王弟に進言した。
「「アレキサンダー殿下、失礼します!」」
そう言うと、双子は王弟の両腕にそれぞれ腕をまわした。
もちろん、心の中では『触っちゃった♪』の一言である。
しかし、そんな気持ちを抑えた双子は、『もう鑑賞会は終了です!』と言わんばかりにその場を離れたのだった。
これは、王弟ではなく出演者側を案じてのことだった。
正直、不倫とか浮気などは貴族社会では特に厳しい。
それなのに、この劇場を鑑賞していたのが双子以外で、王弟となれば…
彼らは間違いなく、この貴族社会では生きづらくなるだろう。
だから、少しでも早く人物を特定される前にあの場所を離れさせたかったのである。
まぁ、もちろん、自分たちの欲望と限界が近かったせいもあるのだが…
そこに居るだけで、クラクラとさせられるイケメンの恐ろしさを痛感した双子だった。
アレキサンダー殿下がいらっしゃるのでしょうか???
双子の頭の中は、それでいっぱいだった。
というか、完全にキャパオーバーである。
見るからに"はい、私は王族です!"と、主張できそうなほど整った顔面に、全てを見透かしているかのような碧眼は見極めるかのように、しっかりと双子を捉えていた。
そして、少し癖のある柔らかそうな長い金髪を後ろで緩く纏めた姿は、思わず…
『ご馳走様です!!!』
と、叫びたくなる程、大人の色気でムンムンだった。
それもその筈である。
先程の夜会で、王弟に挨拶をしに行ったときと今の彼では雰囲気がまるで違うのだから。
"全体的にピシッとして堅苦しい、少し強面な感じが王弟かぁ…"
そんな風に覚えたにも関わらず、今目の前にいる王弟は完全にオフ感で満載だった。
しかも、会場を離れたことで彼自身、気を緩めていたのだろう…
その力の抜けた感じと、溢れ出る色気がミックスされた極上のイケオジが、面白そうに双子と同じ目線の高さで屈んで向こうの様子を伺っているのだ。
もはや、双子にとっては最高のシチュエーションである。
アシュリーは、心の中で思った。
(やばい、エロい、抱かれたい!)と…
ナタリーも、心の中で思った。
(やばっ、カッコイイ、抱かれたい!)と…
流石は双子である。胸の内に秘めた思いまでもが、シンクロするのだ。
だからこそ、二人はお互いの考えがある程度読めるのだろう。
(この方は、いつまでここに居るのだろうか?)と。
一度、ちらっと王弟を盗み見るも、彼はまだ【三角関係~痴情のもつれ編】を鑑賞中だった。
ちなみに、今の進行状況を説明すると…
項垂れて地面に座り込んでいるアイリーンをよそに、ライオネル様にが必死にスカーレット様に頭を下げて謝罪をしているところだ。
まぁ、ここまでくると恋愛映画の流れとしては…
『スカーレット様とライオネル様は、産まれた子供と3人で仲良く暮らしました♪とさ』
的な感じで終わるのではないだろうか。
もはや、それで無事に終わって欲しい。
こっちは、それどころではないのだから!
双子の目の前には、無防備なイケオジのはだけた胸元がチラリと覗いていた。
そして、クラクラと子宮を刺激するような危ない香りに酔いしれそうになる。
極めつけは、耳元で囁かれるイケオジボイスだ。
大人の男性の、落ち着いていてどこか安心感を与えてくれるような低い綺麗な声が、双子の耳を刺激するのだ。
しかも、先程からずっとである。
こういう場合、どうしてもアラサーだった頃の自分たちが感情の最前線に出てきてしまう。
前世30代だった由佳と由希とは違い、現世のアシュリーとナタリーはまだ10代。
しかも、全く男っ気がなく、むしろ引き籠もりだったのだから、男女の駆け引きなんて出来るはずがないのだ。
…本来なら。
しかし、この双子はやろうと思えばできてしまう。
しかも、それ以上に色々と…。
だから、双子にとってはそこのサジ加減が一番難しかった。
男を知らないはずなのに、今の二人は直ぐにでも王弟を押し倒したい!ぐらいには、欲求を募らせていた。
まぁ、その証拠にすでに二人の心の中では『抱かれたい』と豪語しているのだから。
必死に、浮かれそうになる自分を…
抱きつきたくなる自分を…
『一晩だけでも良い‥』と言ってしまいそうになる自分を…
懸命に押さえた双子は、なんとか平常を装い王弟に進言した。
「「アレキサンダー殿下、失礼します!」」
そう言うと、双子は王弟の両腕にそれぞれ腕をまわした。
もちろん、心の中では『触っちゃった♪』の一言である。
しかし、そんな気持ちを抑えた双子は、『もう鑑賞会は終了です!』と言わんばかりにその場を離れたのだった。
これは、王弟ではなく出演者側を案じてのことだった。
正直、不倫とか浮気などは貴族社会では特に厳しい。
それなのに、この劇場を鑑賞していたのが双子以外で、王弟となれば…
彼らは間違いなく、この貴族社会では生きづらくなるだろう。
だから、少しでも早く人物を特定される前にあの場所を離れさせたかったのである。
まぁ、もちろん、自分たちの欲望と限界が近かったせいもあるのだが…
そこに居るだけで、クラクラとさせられるイケメンの恐ろしさを痛感した双子だった。
27
あなたにおすすめの小説
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
王女殿下のモラトリアム
あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」
突然、怒鳴られたの。
見知らぬ男子生徒から。
それが余りにも突然で反応できなかったの。
この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの?
わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。
先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。
お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって!
婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪
お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。
え? 違うの?
ライバルって縦ロールなの?
世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。
わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら?
この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。
※設定はゆるんゆるん
※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。
※明るいラブコメが書きたくて。
※シャティエル王国シリーズ3作目!
※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、
『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。
上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。
※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅!
※小説家になろうにも投稿しました。
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない
二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。
ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。
当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。
だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。
――君の××××、触らせてもらえないだろうか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる