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ミチュペチュへの旅 ④
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微妙だった聖人の像に花を手向けてその神殿や要塞を後にする。あ、もちろん観光名所としては最高だったよ?
それよりも興味深いのがこの辺一帯に昔から伝わる現地の神様だ。正確には精霊信仰とでも言おうか。その名もドゥードゥー教。
生の精霊、死の精霊、それらをひとまとめにして、年に一度、丸二日にわたり花とお酒を供えて『死者の浄化』と呼ばれる儀式を執り行う。
これは2年前に来た教授の話だけど、その儀式ときたら…、『祈りの柱』の周りに集まり太鼓に合わせ2時間以上も踊り狂う。
その熱狂に人々はトランス状態になり、時に倒れたりなんかして…。でもその卒倒は、精霊の憑依とされ皆の羨望を集めるのだとか…。
ヘイチには他にも儀式があるんだけど、踊り狂う、精霊に憑依される、は大体共通みたいだ。どうしても踊り狂わなきゃいけないのか…。
雄々しい辺境の地。ガタイの良い領民。体力勝負の儀式に力仕事の石像群。なるほど、規則性が見えてきたな。
「ユーリ…、僕が宿ったのがマァの村で良かった…心からそう思うよ…ここに生まれてたら…僕…死んじゃう。」
「ふふ。全くだ。私もそう思うよ。もし君がここで生まれて大きくなってたりしたら…、想像するのも恐ろしい。小さくないアッシュなどアッシュじゃないからね。私は小さなアッシュが好きなんだ」
8年目にしてユーリの本音を聞いてしまった…ガーン…そうだったのユーリ…
「御者さん、その角を右ね。そこに教授の言ってた良いお土産屋さんがあるんだって。楽しみだな。何を売ってるんだろう」
「………」
「ユーリ?」
そのお土産屋さんに並んでいたのは…
「ぎゃぁぁぁぁ!」
動物の骨を使った呪物のレプリカ…。本物の呪いには人骨も使うんだって…まじか…って言うか…、教授ー‼
「ユーリ!知ってたの?」
「まあ…。ブッケ教授が仰っていたのでね」
「なんで教えてくれなかったの!」
「教授に黙っているよう言われてね」
しまった。ユーリは教授にだけは弱いんだった…。
とまぁ、そんな感じにヘイチでの墓参り?を終え、ケネスと待ち合わせている中心の大きな公園、サン・アグネスチャン公園へと帰路を急ぐ。急いだって1日半はかかるんだけどね。
そこには大中小様々な石像が何百個も並べられているらしい。想像がつかないな…。ちょっと楽しみ…。
「よく来たユーリウス。そしてアッシュ。ここからは私が案内しよう。なぁに、私は既に何度も訪れている。安心して任せるのだ。」
「へぇー、じゃ宜しく」
公園と言っても遊具があるわけでなく、広い丘のような場所に石像が点在するだけだ。その数だけが異常に多い…。
見たところ亜人の像、獣の像、そして戦士の像が多いみたいだ。
騎士でなく戦士…、つまりこれは古代に起きた亜人との闘いの記録…!それが風化せず残っているのか…、素晴らしい!
「という訳で、この辺り一帯がこの辺境で国を守った英雄たちの石像である」
「ほう…。殿下にしてはなかなか…」
「へー、ケネスにしてはよく覚えたじゃん」
「お前ら…まぁよい。ここからは趣が変わってくるから良く聞くのだぞ」
意外なことにケネスの案内は実に堂々としたものだった。英雄の彼らがどんなふうに戦って、それによってどう戦局が変わっていったか、それを実に分かりやすくまとめてある…。これをケネスに説明した人は相当頭が良いな。
これはこの先の案内も期待できるかもしれない!
「これはワニの像だ。焼いて食べると鶏肉のように美味いらしいぞ」
「…リザードマンだね」
「それからこっちはダチョウだ。なんでもダチョウの卵は大きいらしいな」
「確かに大きいけど…それ多分セイレーン。頭部が人っぽいじゃん」
「なんとこの魚はテュナというボルティスの海でしか獲れぬ魚でその身は蕩けるように絶品なんだとか!この国では無理なことだがな…残念なことだ。」
「テュナ…ツナか!マグロ、ああ、あれは美味しいよね。でもこれマーフォークだから」
「…殿下。一応聞くがそれは一体誰から説明を受けたのだ」
「マチルダだ。それはもう可憐に、「ケネス様とは食の好みが同じで嬉しゅうございますわ」と微笑みながらな。どうだ、可愛らしいであろう」
「…まぁそういう部分で価値観を共有できるのって大事だよね」
「…彼女が大変な食通であることはわかった…」
彼女か!なるほど!前半における戦いの説明が腑に落ちたよ。だけどこの後半ときたら…
マチルダさんってば、多分途中から亜人の説明がめんどくさくなったんだな…自分が興味ないもんだから…だからってこれはちょっと…
食いしん坊か!
それよりも興味深いのがこの辺一帯に昔から伝わる現地の神様だ。正確には精霊信仰とでも言おうか。その名もドゥードゥー教。
生の精霊、死の精霊、それらをひとまとめにして、年に一度、丸二日にわたり花とお酒を供えて『死者の浄化』と呼ばれる儀式を執り行う。
これは2年前に来た教授の話だけど、その儀式ときたら…、『祈りの柱』の周りに集まり太鼓に合わせ2時間以上も踊り狂う。
その熱狂に人々はトランス状態になり、時に倒れたりなんかして…。でもその卒倒は、精霊の憑依とされ皆の羨望を集めるのだとか…。
ヘイチには他にも儀式があるんだけど、踊り狂う、精霊に憑依される、は大体共通みたいだ。どうしても踊り狂わなきゃいけないのか…。
雄々しい辺境の地。ガタイの良い領民。体力勝負の儀式に力仕事の石像群。なるほど、規則性が見えてきたな。
「ユーリ…、僕が宿ったのがマァの村で良かった…心からそう思うよ…ここに生まれてたら…僕…死んじゃう。」
「ふふ。全くだ。私もそう思うよ。もし君がここで生まれて大きくなってたりしたら…、想像するのも恐ろしい。小さくないアッシュなどアッシュじゃないからね。私は小さなアッシュが好きなんだ」
8年目にしてユーリの本音を聞いてしまった…ガーン…そうだったのユーリ…
「御者さん、その角を右ね。そこに教授の言ってた良いお土産屋さんがあるんだって。楽しみだな。何を売ってるんだろう」
「………」
「ユーリ?」
そのお土産屋さんに並んでいたのは…
「ぎゃぁぁぁぁ!」
動物の骨を使った呪物のレプリカ…。本物の呪いには人骨も使うんだって…まじか…って言うか…、教授ー‼
「ユーリ!知ってたの?」
「まあ…。ブッケ教授が仰っていたのでね」
「なんで教えてくれなかったの!」
「教授に黙っているよう言われてね」
しまった。ユーリは教授にだけは弱いんだった…。
とまぁ、そんな感じにヘイチでの墓参り?を終え、ケネスと待ち合わせている中心の大きな公園、サン・アグネスチャン公園へと帰路を急ぐ。急いだって1日半はかかるんだけどね。
そこには大中小様々な石像が何百個も並べられているらしい。想像がつかないな…。ちょっと楽しみ…。
「よく来たユーリウス。そしてアッシュ。ここからは私が案内しよう。なぁに、私は既に何度も訪れている。安心して任せるのだ。」
「へぇー、じゃ宜しく」
公園と言っても遊具があるわけでなく、広い丘のような場所に石像が点在するだけだ。その数だけが異常に多い…。
見たところ亜人の像、獣の像、そして戦士の像が多いみたいだ。
騎士でなく戦士…、つまりこれは古代に起きた亜人との闘いの記録…!それが風化せず残っているのか…、素晴らしい!
「という訳で、この辺り一帯がこの辺境で国を守った英雄たちの石像である」
「ほう…。殿下にしてはなかなか…」
「へー、ケネスにしてはよく覚えたじゃん」
「お前ら…まぁよい。ここからは趣が変わってくるから良く聞くのだぞ」
意外なことにケネスの案内は実に堂々としたものだった。英雄の彼らがどんなふうに戦って、それによってどう戦局が変わっていったか、それを実に分かりやすくまとめてある…。これをケネスに説明した人は相当頭が良いな。
これはこの先の案内も期待できるかもしれない!
「これはワニの像だ。焼いて食べると鶏肉のように美味いらしいぞ」
「…リザードマンだね」
「それからこっちはダチョウだ。なんでもダチョウの卵は大きいらしいな」
「確かに大きいけど…それ多分セイレーン。頭部が人っぽいじゃん」
「なんとこの魚はテュナというボルティスの海でしか獲れぬ魚でその身は蕩けるように絶品なんだとか!この国では無理なことだがな…残念なことだ。」
「テュナ…ツナか!マグロ、ああ、あれは美味しいよね。でもこれマーフォークだから」
「…殿下。一応聞くがそれは一体誰から説明を受けたのだ」
「マチルダだ。それはもう可憐に、「ケネス様とは食の好みが同じで嬉しゅうございますわ」と微笑みながらな。どうだ、可愛らしいであろう」
「…まぁそういう部分で価値観を共有できるのって大事だよね」
「…彼女が大変な食通であることはわかった…」
彼女か!なるほど!前半における戦いの説明が腑に落ちたよ。だけどこの後半ときたら…
マチルダさんってば、多分途中から亜人の説明がめんどくさくなったんだな…自分が興味ないもんだから…だからってこれはちょっと…
食いしん坊か!
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