チートな転生農家の息子は悪の公爵を溺愛する

kozzy

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書籍化記念 ③

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「アデリーナ!何でここに!」

「わたくしに逆らうものは皆死ぬがいい!どいつもこいつも死刑!死刑よ!誰か!この汚い庭師たちを連行なさい!」

「ヤメロアデリーナ!まだ懲りないのか!」
「お黙り!あら子供。ちょうどいいわ。あなたもこのクロッケー大会に参加していきなさいな」

クロッケー…?

「ほほ、子供では知らないかしら?」

知らないかしら…知らない…知らな…、もちろん知っているとも。それは木のマレットによって芝生の上で球を打つ競技、ゲートボールの基礎となった英国発祥のスポーツである。(『マイナースポーツ百選』抜粋)

いつもなら僕は用心深い性質だが…以下略。
ええい!やってやろうじゃないか!球、球はどこだっ!って…ハリネズミー!

「こ、こんなかわいい生き物になんてことを…。鬼!悪魔!2000年生きた魔女!」

「そのハリネズミをこちらに」
「ヴェストさん!」
「それからフラミンゴも保護します」
「ああヴェストさん…助かるよ」

「トランプ兵は…放置で良いでしょう」
「うそぉ!」

「おのれ余計な真似を!公爵夫人をお呼び!」

公爵夫人…?誰だそれ?公爵夫人ならここに居るじゃないか…って、ユーリ!!!!
ユーリ、ああユーリ…会いたかった…巨乳だけど…すごく会いたかった…爆乳だけど…この際このユーリでも良い。ここに居ると気が狂いそう。早く帰ろうユーリ…ドレス着てるけど…

「ふふ、可愛いアッシュ。おや?いつもより小さいんじゃないのかい?」
「うそっ!キノコの傘…齧りすぎたかな…。あとで調整しなくちゃ」
「そのままでいいよ」
「いやダメだよ」
「たいして変わらないよ」
「たかが1センチ、されど1センチ。1センチは大切だから」

「ええい!去りなさい公爵夫人!そしてそこの子供!そのグリフォンの案内で裁判に行くのです!」

「こっちだ子供」

こっちだって…ああもうっ!行けばいいんでしょ、行けば!

案内されて到着したのはどこかの裁判所。

裁判助手席にいるのはウサ耳のナッツ!それより問題なのは…被告席に居るのが…アレクシさん?だと⁉なにそのトランプ兵の格好!

「これより女王のタルトを盗んだトランプ兵アレクシの裁判を執り行います。証人をここに!」

「はっ!」

タルト?な、なに?何が起きてるんだ…って、ああー!!!

「帽子屋、この者が女王のタルトを盗んだことを証言しますね」
「間違いありません。彼の頬にクリームが付いているのをこの目で見ました」

「ノールさん!アレクシさんになんてことを!」

「子供、静かにしなさい。静かにしないと今日のおやつは抜きですよ」
「ナッツ…」
「次の証人をここに」

ああーーー!サーダさぁん!

「公爵夫人の調理人。あなたのタルトを盗んだのはこの男ですね?それから今度デートしましょう」
「その通り。焼き上がって早々、まだ仕上げもしていないというのに。それからデートは食べ歩きで良いか」

「やめてー!こんな…こんな茶番…僕は認めない!アレクシさんは盗み食いなんかしない!アデリーナ!アレクシさんに執着するのは止めろ!早くアレクシさんを放すんだ!誰か!誰か助けて!ユーリ!ヴェストさん!誰か来てー!誰かー」

誰か…

誰…

……

「んがっ‼」

「アッシュ大丈夫?随分うなされていたけど…」
「ユーリ!ちょっと胸見せて!」ベリッ!「大胸筋…」

ど、ドレスはっ!?

「良かった…トラウザーズだ…」

「なんのこと?けれどいきなりこんな…夜まで待てないのかい?」

「え…、違うよ?あ、ちょ、待って待って!ここハンモックー!」

どうも木漏れ日が顔面直射して寝苦しさの余り悪夢を見たようだ…。
危なかった。あんな狂気の世界…。僕は『後世に語り継ぐべき児童文学全集』で読んだ時からずっとあの作品に狂気を感じていた…。だけどナッツのうさ耳とヴェストさんのネコ耳はとっても似合っていたと、ここに記しておこう。

因みにユーリのドレス姿は…

僕の胸にそっと収めておこうと思う。





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