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ガーデンランチ ③
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出戻った林の向こう。池を起点に奥が温室の反対側には針葉樹の木立がある。木立の中央にはちいさな四阿。
そこでお待ちの第三王子カーネル様は、深緑に溶けてしまいそうなピーコックブルーの髪を持つ気安いお方だ。気安い…と言うのはポールの印象であって、あくまで王子にしては、という意味だ。
第二妃筋ということで少しだけ気負いが少なくて済む(失礼)第三王子は、主に下位貴族の子女たちに大人気だ。これは三階、下位貴族フロアーでの話題数をカウントしてたら自然とわかる。
「やあオリヴィエ、会いたかったよ」
ペコリ「今日はよろしくお願いします」
「申し込みの石板を見た時から素朴で可愛い子だなと思ってたよ」
口のうまい人だなぁ…けど、第二王子のチャ、軽い感じと違って人懐こいって感じ。それほどイヤな気はしない。
「趣味はなんだい?」
「星空や雲の流れを眺めることです」
「特技は?」
特技⁉ そ、そそ、そんなの考えたこともないんだけど…。ど、どど、どうしよう…
「だ、誰よりも早く畝が作れます」
「…」
やっぱり駄目か…前世でおじいちゃんにもおばあちゃんにも三丁目の松江さんにも褒められた特技だったんだけどな。
他に何かあったかな、えーとえーと…
「あ、あと素潜りも出来ます。小さな魚なら素手でとれます」
「…ああ、君は自然を愛しているんだね。まさに辺境貴族の鑑だ」
パァァ「そうなんです!」
皆が言ってた通りだ。すごく話しやすい!
第二王子が少し近寄り難いトップアイドルだとしたら、この第三王子はアイドルはアイドルでも事務所の後輩感がある。バーターでやってきたけど、まだまだファンとの距離感近いです、みたいな。え?王太子?気取ったイケメン俳優かな…
黙り込む僕をリードする第三王子。これがコミュ力か…
「川か…川底からは様々な石が採取出来るだろう?君が熱心に売り込んでいるその胸元の石も、もしやそこから?」
ゲッ!ば、バレてる!コッソリ宣伝してたつもりだったのに…
「う、売り込んでなんかいません。その…こんなのがあるよ~って、少し知っていただきたかっただけです。買うか買わないか…選ぶのはその方しだいですから」
「先ずは認知されなければ始まらない、そういう事だね」
やだなあ…叱られちゃうのかなぁ…話題を!話題を変えなくては!
「か、川底なんかよりもっと石の採取に向いた場所があります!」
「ほう…と言うと?」
食いついたー!
「興味深いね。石がどうしたって?」
「あの…スターリング領では昔土砂崩れがあって…そこが今も小山みたいになってて…」
「土砂の山…」
「そこで時々珍しい石が見つかります。この間も…」
ズイ「この間も、なんだい?」
「あ」
「あ?君は一体どこを見て…あっ!蜂が!」
ぶんぶん旋回しながら飛んでくるのはミツバチ!
蜜蜂、それはハチの中でも毒性の低い大人しいハチだ。問題と言えば集団で襲って来ることぐらい。なのにこの個体は単独。つまりはぐれミツバチ!ということはそれほど危険はない。
けど何も知らない人はハチというだけで大騒ぎして、結果怒らせて刺されるんだよね。
まさに今の第三王子みたいに。最悪の見本…
「ただのミツバチです!動かないで!」
「馬鹿を言うな!君も一緒に逃げるんだ!」
「いいからじっとして!」
「痛!さ、刺された!」
「もー!だから動かないでって言ったのに!」
「い、医者を!早く医者を!」
「落ち着いて!」
大パニック!
残念ながら近衛が見張るのは木立の外側、乱入者の方だ。そしてどの面談場所も、絶妙に声の届かない距離を維持している。
「あの蜂はどこだ!また襲ってきたら」
「ミツバチは刺したら死にます。だから落ち着いてください」
下に落ちた死骸をテーブルに乗せる。王子はそれを見てようやく冷静さをすこーしだけ取り戻したようだ。
さて、命の危険はないミツバチとはいえ、一つだけ例外がある。それはアナフラキシーショック。つまり以前に刺されていた場合は症状が劇症化する場合がある!確認必須!
「今まで刺されたことは?」
「いやない。ないはずだが…」
「じゃあ大丈夫です。心配要りませんよ。見せてください」
それさえわかれば通常手順でいけるはず。
「だ、だが、あっ!」
グイ!「針は…あったあった。そっーと」ピッ「少し毒吸いますね」チゥ
「き、君…」
「あとは洗浄…ウォーター!」
僕の持つ生活魔法。ウォーター、ファイヤー、クリーン。三種の神器。因みにお父様はドライも使える。逆に使用人は魔法使えないか、使えて精々ウォーターのみ。ちょっとした補足ね。
さて、これで何度か患部を洗い流したら…
「一応濡らしたハンカチ巻いておきます。もし腫れたら冷やしてください」
「あ、ああ」
チリンチリン
「あ、時間だ。ついでに誰かお呼びしますね」
「あ、ああ」
「じゃあ僕行きます」
「あ、ああ…」
第三王子のカーネルさまは気さくな方だけど…少し臆病だな。ミツバチぐらいで大袈裟すぎ。
そこへいくとアンディってば、壁に手のひらサイズのクモが出た時も「俺が取ってやる」そう言って僕を後ろに下がらせて前に出てくれたんだよね…男らしい…
まあ…次の日素手で10センチぐらいのミミズをつまんだ僕を見て苦笑してたけど…
木立の外に居る従者に事情を話してその場を去る。
これで本当に苦行は終わり。これでディナーは心置きなくのんびり味わえる…
「オリヴィエ」
声をかけてきたのはもうすっかり親しくなったなんちゃってジャパニーズの虎之助さま。
「面談は終わったかい?」
「ええなんとか。昼中に三人終わって良かったです」
そうだ!
「もう!第二王子に僕のこと話しましたね!色々誤解されて大変だったんですよ?」
「誤解…とは?」
「イエローストーンとか…ほかの国のことも知ってるのかって聞かれて」
「それで君はなんと?」
「少し知ってるって言ったら色々教えて欲しいって言われて…断りましたけど」
ホッ「断ったのだね」
「齟齬があったら困りますし」
なんだろう?何か言いたげに虎之助さまの視線は行ったり来たり。
「君と過ごせるのもあと少しか…、オリヴィエ。今夜は二人で過ごしたい。どうだろうか…」
「え?でも僕…まだすることがあって、ゴメンナサイ」
「…っ、そ、そうか…」
ポケットに隠し持ったサンプルロジンはあと七つ。三次に勧めるかどうか、ほとんど絶望的だと思うからこそ、せめてこれだけでも配り終えたい。
そうしたらアンディはもしここで落ちても「上出来だ。よくやったなオリー」きっとそう言って褒めてくれるから…
そこでお待ちの第三王子カーネル様は、深緑に溶けてしまいそうなピーコックブルーの髪を持つ気安いお方だ。気安い…と言うのはポールの印象であって、あくまで王子にしては、という意味だ。
第二妃筋ということで少しだけ気負いが少なくて済む(失礼)第三王子は、主に下位貴族の子女たちに大人気だ。これは三階、下位貴族フロアーでの話題数をカウントしてたら自然とわかる。
「やあオリヴィエ、会いたかったよ」
ペコリ「今日はよろしくお願いします」
「申し込みの石板を見た時から素朴で可愛い子だなと思ってたよ」
口のうまい人だなぁ…けど、第二王子のチャ、軽い感じと違って人懐こいって感じ。それほどイヤな気はしない。
「趣味はなんだい?」
「星空や雲の流れを眺めることです」
「特技は?」
特技⁉ そ、そそ、そんなの考えたこともないんだけど…。ど、どど、どうしよう…
「だ、誰よりも早く畝が作れます」
「…」
やっぱり駄目か…前世でおじいちゃんにもおばあちゃんにも三丁目の松江さんにも褒められた特技だったんだけどな。
他に何かあったかな、えーとえーと…
「あ、あと素潜りも出来ます。小さな魚なら素手でとれます」
「…ああ、君は自然を愛しているんだね。まさに辺境貴族の鑑だ」
パァァ「そうなんです!」
皆が言ってた通りだ。すごく話しやすい!
第二王子が少し近寄り難いトップアイドルだとしたら、この第三王子はアイドルはアイドルでも事務所の後輩感がある。バーターでやってきたけど、まだまだファンとの距離感近いです、みたいな。え?王太子?気取ったイケメン俳優かな…
黙り込む僕をリードする第三王子。これがコミュ力か…
「川か…川底からは様々な石が採取出来るだろう?君が熱心に売り込んでいるその胸元の石も、もしやそこから?」
ゲッ!ば、バレてる!コッソリ宣伝してたつもりだったのに…
「う、売り込んでなんかいません。その…こんなのがあるよ~って、少し知っていただきたかっただけです。買うか買わないか…選ぶのはその方しだいですから」
「先ずは認知されなければ始まらない、そういう事だね」
やだなあ…叱られちゃうのかなぁ…話題を!話題を変えなくては!
「か、川底なんかよりもっと石の採取に向いた場所があります!」
「ほう…と言うと?」
食いついたー!
「興味深いね。石がどうしたって?」
「あの…スターリング領では昔土砂崩れがあって…そこが今も小山みたいになってて…」
「土砂の山…」
「そこで時々珍しい石が見つかります。この間も…」
ズイ「この間も、なんだい?」
「あ」
「あ?君は一体どこを見て…あっ!蜂が!」
ぶんぶん旋回しながら飛んでくるのはミツバチ!
蜜蜂、それはハチの中でも毒性の低い大人しいハチだ。問題と言えば集団で襲って来ることぐらい。なのにこの個体は単独。つまりはぐれミツバチ!ということはそれほど危険はない。
けど何も知らない人はハチというだけで大騒ぎして、結果怒らせて刺されるんだよね。
まさに今の第三王子みたいに。最悪の見本…
「ただのミツバチです!動かないで!」
「馬鹿を言うな!君も一緒に逃げるんだ!」
「いいからじっとして!」
「痛!さ、刺された!」
「もー!だから動かないでって言ったのに!」
「い、医者を!早く医者を!」
「落ち着いて!」
大パニック!
残念ながら近衛が見張るのは木立の外側、乱入者の方だ。そしてどの面談場所も、絶妙に声の届かない距離を維持している。
「あの蜂はどこだ!また襲ってきたら」
「ミツバチは刺したら死にます。だから落ち着いてください」
下に落ちた死骸をテーブルに乗せる。王子はそれを見てようやく冷静さをすこーしだけ取り戻したようだ。
さて、命の危険はないミツバチとはいえ、一つだけ例外がある。それはアナフラキシーショック。つまり以前に刺されていた場合は症状が劇症化する場合がある!確認必須!
「今まで刺されたことは?」
「いやない。ないはずだが…」
「じゃあ大丈夫です。心配要りませんよ。見せてください」
それさえわかれば通常手順でいけるはず。
「だ、だが、あっ!」
グイ!「針は…あったあった。そっーと」ピッ「少し毒吸いますね」チゥ
「き、君…」
「あとは洗浄…ウォーター!」
僕の持つ生活魔法。ウォーター、ファイヤー、クリーン。三種の神器。因みにお父様はドライも使える。逆に使用人は魔法使えないか、使えて精々ウォーターのみ。ちょっとした補足ね。
さて、これで何度か患部を洗い流したら…
「一応濡らしたハンカチ巻いておきます。もし腫れたら冷やしてください」
「あ、ああ」
チリンチリン
「あ、時間だ。ついでに誰かお呼びしますね」
「あ、ああ」
「じゃあ僕行きます」
「あ、ああ…」
第三王子のカーネルさまは気さくな方だけど…少し臆病だな。ミツバチぐらいで大袈裟すぎ。
そこへいくとアンディってば、壁に手のひらサイズのクモが出た時も「俺が取ってやる」そう言って僕を後ろに下がらせて前に出てくれたんだよね…男らしい…
まあ…次の日素手で10センチぐらいのミミズをつまんだ僕を見て苦笑してたけど…
木立の外に居る従者に事情を話してその場を去る。
これで本当に苦行は終わり。これでディナーは心置きなくのんびり味わえる…
「オリヴィエ」
声をかけてきたのはもうすっかり親しくなったなんちゃってジャパニーズの虎之助さま。
「面談は終わったかい?」
「ええなんとか。昼中に三人終わって良かったです」
そうだ!
「もう!第二王子に僕のこと話しましたね!色々誤解されて大変だったんですよ?」
「誤解…とは?」
「イエローストーンとか…ほかの国のことも知ってるのかって聞かれて」
「それで君はなんと?」
「少し知ってるって言ったら色々教えて欲しいって言われて…断りましたけど」
ホッ「断ったのだね」
「齟齬があったら困りますし」
なんだろう?何か言いたげに虎之助さまの視線は行ったり来たり。
「君と過ごせるのもあと少しか…、オリヴィエ。今夜は二人で過ごしたい。どうだろうか…」
「え?でも僕…まだすることがあって、ゴメンナサイ」
「…っ、そ、そうか…」
ポケットに隠し持ったサンプルロジンはあと七つ。三次に勧めるかどうか、ほとんど絶望的だと思うからこそ、せめてこれだけでも配り終えたい。
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