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四章 葵虐め事件の決着への道

第69話(決着の舞台はもうすぐ)

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  私は帰り道を歩きながら考えた。
(紫さん達の話が本当なら直ぐにでも縁完さんを止めないとダメだ。少なくとも一週間より一日前くらいか、それよりも早く決着を着けないといけないよね。夕さんと剣聖さんには明日話をするって言ってたから多分大丈夫だよね?)

「葵ちゃん?考え事?」
「ああ、紫さん達の話を聞いてな」
「まぁ、あんな話を聞けば気になるよな」
「ああ」

縁完さんの後を追いかけた紫さん達が見たのはあの妄想日記事件の時に話していた集団だった。
黒さんを狙ってる奴が居たので間違いは無いみたいだ。
縁完さんはその集団に姿を見せない様に通り抜けて奥にある部屋に入った。
紫さん達は紫さんの能力で二人で影に隠れながら(ある程度なら一緒に影の中に入れるらしい)縁完さんに着いて行った。
その部屋には側近と思われる人が三人いて縁完さんに頭を下げていた。
そして縁完さんは三人にある事を告げた。
そのある事を側近は幹部達に伝えてみんなに伝えろと言っていたらしい。
そのある事とは『一週間後に龍蓮花 葵の死刑を行う。その前の余興に死刑人の友人である菊水 菫、藤見 暗李のリンチを行うので準備して置くように』と言う事らしい。
(私だけなら未だしも菫と暗を巻き込む何て、、、いや、私も痛いのも死ぬのも嫌だけど)

「何故あの二人も、、、」
「葵ちゃん、今自分はまだ良いって思っただろ?」
「、、、二人を巻き込むよりはな」
「はぁ、そこが葵ちゃんの良い所だけど悪い所でもあるよな。オレ達は葵ちゃんを狙ったってだけで許しがたい事だけどな」
「それは、、、すまない、心配かけてしまってるな」
「まぁ、良いよ。葵ちゃんの事はオレ達が気をつけてれば良いってだけだからな」
「うっ、、、心配といえば、鈴の兄さん」
「ん?」
「オレの手はほとんど治っているからカバンを持たなくても大丈夫だぞ?むしろ、まだ怪我が治りきって無い鈴の兄さんが何故オレのカバンを持っているんだ?」

そう言って鈴の兄さんからカバンを取ろうとすると鈴の兄さんがカバンを上に持ち上げて取られない様にした。

「鈴の兄さん、カバンを返してくれ」
「いや、ダメだ。ほとんどって事はまだ治って無いって事だろ?だから駄目だ。オレの怪我は大丈夫だからオレが葵ちゃんのカバンを持つ」
「はぁ、分かった。家まで頼む」
「ああ、もちろん葵ちゃんの部屋までカバンを運ぶよ」
「部屋まで?」
「葵ちゃん、オレは家に帰ったら覚悟しておけって言ったよな?」
「な、それこそ怪我が治りきって無いのに何を言ってるんだ!」
「無理、オレはここ数日我慢した。だからその分いっぱい葵ちゃんを食べさせて?むしろ駄目って言われても我慢出来ねぇから」

鈴の兄さんはお腹を空かせた獣みたいな目で私を上から下までじっくり見た。
(ぐっ、これは部屋に入った瞬間に食べられる。それにズルい!私が鈴の兄さんの甘えている様な命令されてる様なこの感じに弱いのに!)

「鈴の兄さんは本当にズルいな。オレが鈴の兄さんのそれに弱い事を知っててやってるだろ?」
「それで葵ちゃんを味わい尽くす事が出来るならズルくても良いさ」

私は鈴の兄さんがそれほどまで私を求めてくれるのに嬉しくなっていたけど、鈴の兄さんの思い通りになるのも釈然としなかった。
(いつもなら嬉しく思って終わりなのに今日は何で釈然としないんだろう?少しやり返せば気が晴れるかな?アレ?やり返す?、、、あ、仕返し!)

「、、、鈴の兄さん、少し耳を貸してくれるか?」
「ん?良いよ」

鈴の兄さんが耳を私の方に向けながら少し屈んだ。
(うっ、なんか男になってから下らない事で落ち込みそうになったりムカついたりする。葵の身長もそんなに小さくないはずなのに、、、兄さんと鈴の兄さんが身長が大き過ぎるせいだ。何か鈴の兄さんが屈んだのにムカついた!けどそれより今は鈴の兄さんに仕返ししないと)

“チュ~ッ” 
「っ!葵ちゃん!」
「鈴の兄さんが首を舐めた仕返しだ。ふっ、綺麗に出来たぞ?」

私は鈴の兄さんが耳を貸してくれた事により横に向いた鈴の兄さんの首筋に真っ赤なキスマークを残した。
(仕返しのつもりだったけどこれは良いかも。今度から私もキスマーク付けようかな?あ、けどそれだと鈴の兄さんが仕事(情報収集)しにくくなるよね?残念だけど諦めよう)

「本当に残念だな」
「何が?」
「いや、キスマーク付けると自分のモノみたいで良いと思ったから今度からオレも付けようかと思ったんだが、鈴の兄さんは仕事しにくくなるだろうから残念だが諦めようと思っ、、ぅッ!、、、」
「へぇー、可愛い事言ってくれるな?良いよたくさん付けても。仕事ではオレが服を脱がなければ良いだけだからな?」
「、、、ッ、んっ、鈴の兄さん!、、うんッ、ふっ、、、ここはまだ、、ッ、そ、外だぞ?」
「ちょっと我慢出来なくなったから味見」
「鈴の兄さん、ッ、ふっ、んっ、外は嫌だ。は、早く帰るからもうっ、んッ」
「、、、分かった、早く帰ろうか?」
「ハァハァ」
「ほら、早く帰ろう?葵ちゃん」
「わ、分かった」

後ろから私を抱き締めた鈴の兄さんは味見と言って服の中に手を入れて胸を弄ってきたのだ。
早く帰ると言ったら解放されたけど、半ば抱き締められながら(ちゃんと立てなかったんだ。察して)家まで帰った。

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