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28.ルーナ
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前世では、『いつか私も誰かを好きになって付き合って、いずれは結婚したい!』…なんて 子どもながらに、漫画やゲームの影響で考えたりもした。両親は仲が良く、私も こんな風になりたいなって。両親は私の憧れだった。
でも中学生の頃、運動中に倒れ、そのまま入院生活になってしまい……その希望は叶わなかった。
体調が良い時は勉強をしたり、ゲームや漫画本を読んだりして過ごした。その時出会ったのが、この『恋の欠片』。声は入っていないけれど、ゲーム中に流れる曲が好きでヘッドホンをつけて、許される限りプレイした。セラとジョンがキスするシーンなんか美しすぎて、病室で一人悶えたものだ。
そんな大好きなゲームだからこそ、私は『恋の欠片』に出てくる全ての人に幸せになってほしい。全員は無理でも、私が変えられる範囲で。
ゲームの中では敵として出てきたブラック・ドラゴンも、倒さずに済めば いいのに……と転生してすぐ思ったけれど、ゲームではドラゴンを倒さないとバッド エンドになっていたし、こんな私が どうこう出来る話じゃないと諦めていた。
まさかドラゴンと契約して、一緒に過ごすことになるなんて…。『ルカの力が戻るまで』とは、どのくらいの期間一緒に居られるだろう……と実際は気を許すくらいに仲良くなってしまった。以前、一人で寂しいと感じることもあったからかもしれない。
ルカと、冗談を言い合ったり、時には真剣な話もして楽しかった。ダンジョンでも、『せっかく貯めた力が減るじゃないか』と口では言いつつ、頼りにさせるのが嬉しいのか、上機嫌で手助けしてくれる時もあった。
ロイやアルも大切な友達だ。ふとした時にドキドキしてしまうこともあるけど、二人はS級冒険者で女性から人気もある人たちだから、『私が想ってはいけない相手』という線引きを自然としてしまっている。ロイに一緒に住まないかと提案された時には焦ったけど……。
セラさんとジョンさんは、なんだかんだ上手くいっていると思う。二人の間の雰囲気が、最初に比べ良くなっている気がしたからだ。
ルカが人間になれる!?しかも私を『好き』だと言う。恋愛として。どうしよう、急なことで思考が追いつかない……。私が一緒にいて居心地がいいと感じていたように、ルカもそう思ってくれていたのだろうか?素直に嬉しい。
真剣に考えようと思った矢先、私は こんな子どもになっちゃうし、ルカは何も言わずに戦いに行っただなんて。私に何か出来る!?魔力が無いから配合も出来ないし……。ん?魔力封印されて、よく無事だったな……。
この世界に来てから知ったのだけど、この世界の人々は誰もが魔力を持っている。その量は いろいろだけど、魔力が尽きると死を意味すると本で読んだことがあった。
フッと忘れていた記憶が頭をよぎった。
ルカだ。ルカに口移しで魔力を貰った……??!
一気に体の体温が上がった気がした。
セラさんは同性だから口移しなんてと気にもしなかったが、いざ自分が異性から口移しされたとなると、恥ずかしさが半端ない!
しかも告白された相手!!!
ルカの人間バージョンの姿が、これでもかと言うほど頭に浮かぶ。
……どうしよう、すごくドキドキしてる。
ルカの無事を確かめないと。もしも、ドラゴンの姿で戦ってしまったら、討伐されるかもしれない……。そんなのは絶対 嫌だ。そう思い立った私は、レイにお願いをしに部屋を出た───。
でも中学生の頃、運動中に倒れ、そのまま入院生活になってしまい……その希望は叶わなかった。
体調が良い時は勉強をしたり、ゲームや漫画本を読んだりして過ごした。その時出会ったのが、この『恋の欠片』。声は入っていないけれど、ゲーム中に流れる曲が好きでヘッドホンをつけて、許される限りプレイした。セラとジョンがキスするシーンなんか美しすぎて、病室で一人悶えたものだ。
そんな大好きなゲームだからこそ、私は『恋の欠片』に出てくる全ての人に幸せになってほしい。全員は無理でも、私が変えられる範囲で。
ゲームの中では敵として出てきたブラック・ドラゴンも、倒さずに済めば いいのに……と転生してすぐ思ったけれど、ゲームではドラゴンを倒さないとバッド エンドになっていたし、こんな私が どうこう出来る話じゃないと諦めていた。
まさかドラゴンと契約して、一緒に過ごすことになるなんて…。『ルカの力が戻るまで』とは、どのくらいの期間一緒に居られるだろう……と実際は気を許すくらいに仲良くなってしまった。以前、一人で寂しいと感じることもあったからかもしれない。
ルカと、冗談を言い合ったり、時には真剣な話もして楽しかった。ダンジョンでも、『せっかく貯めた力が減るじゃないか』と口では言いつつ、頼りにさせるのが嬉しいのか、上機嫌で手助けしてくれる時もあった。
ロイやアルも大切な友達だ。ふとした時にドキドキしてしまうこともあるけど、二人はS級冒険者で女性から人気もある人たちだから、『私が想ってはいけない相手』という線引きを自然としてしまっている。ロイに一緒に住まないかと提案された時には焦ったけど……。
セラさんとジョンさんは、なんだかんだ上手くいっていると思う。二人の間の雰囲気が、最初に比べ良くなっている気がしたからだ。
ルカが人間になれる!?しかも私を『好き』だと言う。恋愛として。どうしよう、急なことで思考が追いつかない……。私が一緒にいて居心地がいいと感じていたように、ルカもそう思ってくれていたのだろうか?素直に嬉しい。
真剣に考えようと思った矢先、私は こんな子どもになっちゃうし、ルカは何も言わずに戦いに行っただなんて。私に何か出来る!?魔力が無いから配合も出来ないし……。ん?魔力封印されて、よく無事だったな……。
この世界に来てから知ったのだけど、この世界の人々は誰もが魔力を持っている。その量は いろいろだけど、魔力が尽きると死を意味すると本で読んだことがあった。
フッと忘れていた記憶が頭をよぎった。
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しかも告白された相手!!!
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……どうしよう、すごくドキドキしてる。
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