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第2話ー②
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土曜日、奏汰は駅前に立っていた。
9月初旬の昼下がりの太陽が眩しく照りつけている。田園の中に現れるこの駅に、電車は1時間に1本程で、それ以外の時間に人は寄りつかない。
奏汰はスマホで時間を確認しながら、憂鬱な気分でため息をついた。脇に停めた自転車を見つめて、帰ってしまおうかとも考える。
足元をぼんやり眺めると、黒く小さな物体が通過していった。奏汰にしか見えないものだが、ほとんど無害で、虫の様ななにかだ。無視して天を仰いだ。
そのまま、ここで立っている理由を考える。
先日の委員会、話が終わって帰ろうとした矢先、鞄を持った武に一言言い放たれた。
「今週の土曜、中土駅に13時。」
奏汰が聞く間もなく武は去ってしまったので、仕方なく時間を合わせて、言われた通り来たのだった。
武は社交的で、笑顔を絶やさず、男女問わず好かれやすいタイプだ。剣道部に所属しているが、部活のない日は他の生徒や近所を手伝ったりもしているらしい。
ただなぜか、奏汰に対してだけ冷たい反応をする。武の方から嫌われている様なのだ。
決定的な出来事は去年、奏汰が1年生の時だった。放課後に忘れ物を取りに教室に戻ると、武とクラスメイトの会話が聞こえて来て、廊下でふと足を止める。
「じゃあ、1番面倒なのはどいつよ?」
「橘かな、あまり関わりたくない。」
橘の名前を出したのは、まごう事なく武である。
話の経緯は分からない。ただ嫌な評価をされているのは理解できた。それまで関わりはなかったのに、そう思われていたと知って酷く衝撃を受けた。知らぬ内何か嫌がる事をしてしまったかとも思ったが、そもそも友達が少ない奏汰である。クラスメイトとの会話も最小限に留めているし、心当たりは全くない。
一方武は、自分以外の人間には友好的に接している。奏汰は何か裏があるんじゃないかと懐疑的になってしまって、それきり武の事は嫌いである。
今回の委員会も、発言からして自分とペアになるのは避けたかったに違いない。今からでも別の人に変えてもらった方が良いのではないか。そう思いながら再びスマホを見ると、時刻は12:45を示していた。
「おい。」
13時になって来なかったら帰ってしまおうと決意した瞬間、唐突に背後から声をかけられ、奏汰は心臓が飛び上がった。振り向くと駅から出てきたのか、武が立っている。思わぬ場所からの登場に動揺が隠せない。
それに、2人きりで話すのはこれが始めてだ。距離感が掴めず、発した声が少し裏返る。
「いつの間に?」
「中で座って待ってた。行くぞ。」
武は仏頂面のまま、颯爽と歩いて行ってしまう。
奏汰は慌てて自転車のスタンドを上げ、押しながら武の横に並んだ。
私服を見たのもこれが初めてだ。紺を基調にした長袖シャツにズボンというだけなのに、まるでモデルかの様に着こなしている。
この恵まれた体躯に、言い分の無い性格。ああ神様、コイツの良いところを少しでも分けてくれたら良いのに。
武を覗き見ていると、ふと目が合いそうになって慌てて前を向き直す。そのまま続く無言が気まずい。奏汰は何か会話しようと思って、取り止めのない質問を口にした。
「駅までどうやって来たの?」
「電車に乗ってきた。」
自転車のない武を見て、てっきり近所から徒歩で来たのだと思った奏汰は驚いた。
というのも、奏汰が駅に着いてから今まで、電車は1本も見当たらなかったからだ。武は奏汰の到着より前から待機していたことになる。
「どのくらい待ってたんだよ?」
「さあ……30分ぐらいじゃないか。」
顔を覗き込む奏汰に、武は前を見たまま答える。
本当だろうか。奏汰は時刻表を思い出そうとするが、細かい時間が分からない。普段は自転車や祖父の車での移動が多く、電車を使う事はほとんどなかった。
9月とはいえ、残暑の厳しい時期だ。屋根があるとは言え外で待つのは大変だったんじゃないだろうか。奏汰は申し訳なさを感じると同時に、わざわざ電車を選んだ武を不思議に思った。
この田舎で自転車を持っていない学生はいないんじゃないかと思う。変な奴だ。
とにかく、ここに来た目的を何も説明されていない。先程の反応からして聞けば一応答えてくれそうだと、続けて質問を重ねてみる事にした。
「これからどこに行くんだ?委員会の調査に行くんだろ?」
「去年の号外誌でも取材した、担当地区の自治会長の所に行く。」
「へぇ……。」
簡潔に的確に答えられて、奏汰はゆっくりと口をつぐむ。
つまり武は委員会の仕事に、奏汰を誘ったのだった。説明されていないのは不服でしか無いが、方法に悩んでいた委員会活動が自然と進む事に、少しだけ喜んだ。
会話も途切れたまま、2人はそのまま田園を抜けて道路に出る。車道の脇を道なりに少し歩き、住宅街から何度か道を折れた先、とある家の前で武は足を止めた。
小さな門のある一戸建てだ。
奏汰が塀の側に自転車を置いていると、武はさっさとインターホンを押してしまう。するとしばらくして優しそうな印象の初老の男性が出てきた。
「やあ!武君。待ってたよ。」
奏汰は慌てて自転車のカゴからリュックを取り出して、武の斜め後ろに並んだ。
男性から目を向けられ、奏汰は緊張気味に挨拶をする。
「橘奏汰です。よろしくお願いします。」
「奏汰くんね、俺は中田です。よろしくね。」
にこやかに返され、奏汰は少し安心する。良い人そうだ。
そのまま居間へ案内された2人は、広めのダイニングテーブルに中田と向かい合うようにして座った。
「最近変わりありませんか?」
「そうだなぁ。近ごろこの辺で鹿の被害があってね。うちの畑もだいぶやられたよ。」
武と中田は2人でたわいのない話をし始めている。去年の取材も武が行なったようで、親交の深さが伺い知れる。奏汰はリュックから先日の調査用紙を取り出して、記入する準備を始めた。
名前は……中田さん。自治会長。ここの自治会はなんて所だろう?後で武に聞いてみようか。
チラリと隣を盗み見ると、武はお得意の爽やかな笑顔で話を続けている。校内ではキラースマイルなんて言われていて、女子達はこの笑顔を向けられるとイチコロらしい。確かに良い笑顔だと思う。奏汰は視線を逸らしながら不貞腐れた。自分に向けられた事は一度だって無い。
しばらくして武から本題に入った。と言っても前年の取材があったせいか、大体の回答は「去年と同じ」だ。奏汰は内容を知らない為、所々出て来る単語をメモするしかない。
「奏汰君は、何か聞きたい事はあるかな?」
ある程度武の話が終わってから、中田は奏汰に話を振った。奏汰は不意を突かれたように顔を上げ、頭を悩ませる。質問以前に基本的なことが分からない。言い淀んでいると、武が口を挟んだ。
「すみません、実は橘は今日は初めての取材なんです。すぐに連れてきたから、きちんと説明できてなくて。」
「そうか。じゃあ僕から簡単に説明しようかな。」
中田が話し始めるのを、奏汰は慌ててノートに書き込んでいく。
「斉田町には、9つ自治会があって、それぞれに神輿を持っている。斎田神社の例大祭では一堂に集まるんだ。」
説明をする中田の横で、武が2枚のプリントを取り出した。1枚には神輿が回るルートが地図に分かりやすくまとめられている。副委員長にもらったものと同じ物だ。
「おっ、分かりやすくまとめてあるね。この様にルートが決まっているんだ。」
中田がプリントを奏汰へ向け、指を指して説明する。
「うちは“中土”ね。スタートは御旅所と言われる、神様の休憩場所から。それから各所の家とか、会社とかをぐるっと回りながら、ここ。」
ピタリ、と中田が指を止めた。地図には大きく神社のイラストが描かれている。
「斎田神社へ、順番に宮入りする。なるべく混み合わないように、入る時間は分単位で決めてあるんだ。」
そう言って中田はもう一枚のプリントを指差す。宮入順と書かれてあり、順番と各自治会の名前、時間が表にまとめられていた。中土は3番目に並んでいる。
「うちは…11時35分だね。」
「時間を見て、指示する人がいるって事ですよね?」
奏汰は顔を上げて中田に訪ねる。担ぎ手は時間を見れないから、別で管理する人が必要になるはずだ。
「その通り、担ぎ手の他に、音頭取りって言う役割がある。神輿の前に立って先導するんだ。掛け声の最初を出したり、左右のバランスを見たり、指示役になる。」
中田の説明を聞きながら、武は誇らしそうに補足した。
「中田さんはその音頭取りだ。長年祭りに参加してきて、慣れた人じゃないと務まらない。采配一つで大きな事故に繋がることもある。重要な役目だ。」
奏汰は感心した。難しい仕事だ。道を逸れたり、転けたりすると周りで見ている人まで巻き込んでしまう。道順や時間も完璧に覚えていなければならない。
中田は武の説明に照れ笑いながら続けた。
「まあとにかく、そんな感じのが9つあるってことだね。他はどこを回るんだい?」
「俺たちは後3ヶ所取材します。獅子組の方は1ヶ所。」
「獅子舞か、うちはないけどいくつかやってる所もあるよね。奏汰君は見たことあるかい?」
話を振られて、奏汰は恐る恐る話す。
「えっと……父が昔、獅子組に所属していたので少しは分かります。」
「そうか!どこの獅子組?」
中田は嬉しそうに訪ねる。獅子組とは獅子舞を踊る集団で、この斉田町には4団体ぐらいに分かれている。自治体で神輿を管理しているように、それぞれに獅子舞を持っている所もある。
「斎田神社獅子組です。」
「ほぉ!膝元だね。あそこは特に勇ましいよなぁ。動きも派手だから、俺なんかやったら腰がやられそうだ。」
斎田神社獅子組は、奏汰の家の地域住民で行なっていて、父親が亡くなる前に所属していた。団体によって舞い方や使う楽器が違う中、静かながら大きな動きで目立つ舞をする。
しかし両親が死んだ後、奏汰は組から離れてしまい、もうほとんど関わりがなかった。奏汰は知らなかったが、当時の悲しい記憶を思い出さない様に、大人達が配慮した結果の事だった。
奏汰は少し懐かしく思いながら、手に持っていたペンを置く。隣では奏汰に変わって武が中田と会話を続けている。
幼い頃に見た父の獅子舞は、それは勇ましかった。普段は温厚な性格をしていたが、祭りとなると無邪気な少年の様にはしゃいでいて、獅子舞にも真剣だった。奏汰はそんな父が大好きだった。
その後しばらく話をして、取材は終了となった。奏汰と武は荷物をまとめ、玄関へと戻っていく。
「ありがとうございました。」
「ああ、そういえばこの前はありがとう。助かったよ。」
外へ出て、奏汰が自転車のスタンドをあげていると、武は門の前で重そうなビニール袋を受け取っていた。中田はふと思い出したかの様に、奏汰へ向き直る。
「奏汰君も、今年は獅子舞やるのかな?」
「いや…、俺はなにも。」
自治会の繋がりで、親の会には子も手伝って入る事が多い。まさか自分は入っていないとも言いづらく、少し濁して伝えると、中田は納得した様にうなづいた。
「そうか。若い人がいないって言うのも、大変だね…。」
中田は深刻そうに呟いてから、慌てて言い直す。
「いや、別に君にやれって言ってるんじゃないんだけどね。強制はできないし、うちの息子も逃げてばっかだから。」
「俺たちの活動は、この町の魅力を若者や町外に伝える事も目的の一つです。この町が好きな高校生も沢山いますから、大丈夫ですよ。」
奏汰が言い淀んでいると、武がそうはっきりと告げる。
中田は少し寂しげに微笑んだ。
それから2人は中田に別れを告げて、再び駅までの帰路に着いた。
外は変わらず日が照り注いていて、アスファルトの熱気が留まっている。
武は重そうなビニール袋を片手で持って、自転車の前を歩いている。奏汰は不思議に思って訪ねてみた。
「それ、何を貰ったの?」
「かぼちゃだ。この前畑仕事を手伝ったから、お礼に貰ったんだ。いるならお前にやる。」
そう言って武は横に並んだかと思うと、奏汰のカゴへドサリと入れた。綺麗な形の大きいカボチャが、袋から3つほど顔を覗かせている。濃い緑で艶が良く、美味しそうだ。
「宮部が貰ったんだろ。俺は何もしてないし。」
祖父母が見たら喜ぶだろうが、武はそれでいいのだろうか。奏汰は遠慮がちに訪ねた。
「俺は他にも貰ってるから、食べきれない。それにさっきの獅子舞の話も助かった。おかげで会話が弾んだ。」
「そうかなぁ……。」
再び前を歩いた武の背中を見ながら、奏汰はぼんやりと考えた。
獅子組への所属については、奏汰自身も気にしていた事だった。祭りに参加する人の高齢化が進む中、若い担い手をどの組合も必要としている。地域の限られた若者を、祭りに参加させるにはどうするか。斎田町においても近年の課題だった。
もし、両親が生きていたらどうだろう。父や組合の仲間に獅子舞を教わりながら、獅子の中に入っていただろうか。母や祖父母に支えられ、祭りを楽しみに待つ様な子供に育っただろうか。
奏汰の体質の事も、祖父母と同じ様に両親は理解してくれただろう。今も勿論幸せだが、もしもを考えてしまって虚しくなる。
感傷に暮れて、歩みは自然と遅くなる。奏汰は前を歩く武との距離が離れ、交差点に差し掛かったのに気づいていなかった。
「危ないっ!」
急な大声にふと前を向くと、武の体が迫って来る。驚く間もなく抱き抱えられ、2人はそのまま地面に突っ伏した。支えを失った自転車が音を立てて倒れ、カゴの荷物が勢いに従って転がる。
その瞬間、背後をトラックが通り過ぎていった。ぼんやりと歩いていた奏汰は、気づかず轢かれそうになっていた事をやっと自覚した。武がそんな自分を助けてくれた事も。
武の体は大きく、身長は奏汰より5cm程高い。そのせいかすっぽりと抱き込められている。力強い腕が背中まで回され、筋肉質な胸板の感触が耳に触れる。
「ご、ごめんっ……!」
奏汰は心臓をバクバクさせながら、慌てて体を持ち上げようとする。しかし武がまだ腰を抱きかかえていたせいで、バランスを崩して地面に手を付いた。自然と、奏汰は武に覆い被さる様になってしまう。
15cm程の距離で見つめ合う形になり、初めて武と目を合わせた奏汰は、ぼんやりと見惚れてしまう。俳優にでもなれそうな顔だ。鼻筋が通っていて、眉が凛々しく、聡明でハッキリとした顔。素直にカッコいいと思う。
武の黒い瞳が一瞬、反射して別の色に見えた様な気がして、奏汰は急になぜか懐かしい気持ちになった。それと同時に胸が酷く切なく痛み、思わず口を引き結ぶ。両親と死別した時とも少し違う。この感情は何なんだろう。
武は奏汰をじっと見つめた後、安心したようにほんの僅かに口角を上げた。そしてすぐ整った眉を潜め、顔を背けてしまう。
奏汰はそれを見て我に帰り、急に顔が熱くなった。この状態で数秒見つめ合うなんて、よくもこんな恥ずかしい事ができたものだ。
急いで体を持ち上げた途端、首にかけていたお守袋が胸元から落ちた。武がそれを見ているのも知らず、慌ててしまいながら、奏汰はやっと体を起き上がらせた。武の手は腰をなぞって離れていく。
心拍はまだ落ち着きそうにない。今の一瞬はなんだったんだろう。それに自分の顔が赤くなっているようで、武を見れない。奏汰はどぎまぎしながら落ちた荷物を持ち上げて、自転車を起こす。
背後で武も立ち上がって、服についた砂を落としながら言い放った。
「ここで解散でいいから、お前は1人で帰れ。」
「えっ?」
奏汰が振り向いた時には、既に武は歩き始めていた。追いかけようとした足が、ゆっくりと地面を擦って止まる。また迷惑をかけてしまうかもしれない。嫌いな相手を助けたであろう、武の今の気持ちはどんなだろう。武はどんどん遠くへ行ってしまって、もう一度前を見た時には、既に姿は見えなかった。
奏汰は助けてもらった感謝も告げられず、途方に暮れながらため息をついた。
嫌なやつだと思っていたのに、少し見直したばかりか、好意的な感情を一瞬でも抱いてしまった自分が恥ずかしい。
女子が騒いでいた意味が少しわかった様な気がする。顔は整っているし、全体的にカッコいいし、あの近距離は心臓に悪い。
顔前に迫った顔、密着した体から伝わった体温。全てが頭から離れなくなって、奏汰は体温が上がるのを誤魔化しながら自転車に跨った。
9月初旬の昼下がりの太陽が眩しく照りつけている。田園の中に現れるこの駅に、電車は1時間に1本程で、それ以外の時間に人は寄りつかない。
奏汰はスマホで時間を確認しながら、憂鬱な気分でため息をついた。脇に停めた自転車を見つめて、帰ってしまおうかとも考える。
足元をぼんやり眺めると、黒く小さな物体が通過していった。奏汰にしか見えないものだが、ほとんど無害で、虫の様ななにかだ。無視して天を仰いだ。
そのまま、ここで立っている理由を考える。
先日の委員会、話が終わって帰ろうとした矢先、鞄を持った武に一言言い放たれた。
「今週の土曜、中土駅に13時。」
奏汰が聞く間もなく武は去ってしまったので、仕方なく時間を合わせて、言われた通り来たのだった。
武は社交的で、笑顔を絶やさず、男女問わず好かれやすいタイプだ。剣道部に所属しているが、部活のない日は他の生徒や近所を手伝ったりもしているらしい。
ただなぜか、奏汰に対してだけ冷たい反応をする。武の方から嫌われている様なのだ。
決定的な出来事は去年、奏汰が1年生の時だった。放課後に忘れ物を取りに教室に戻ると、武とクラスメイトの会話が聞こえて来て、廊下でふと足を止める。
「じゃあ、1番面倒なのはどいつよ?」
「橘かな、あまり関わりたくない。」
橘の名前を出したのは、まごう事なく武である。
話の経緯は分からない。ただ嫌な評価をされているのは理解できた。それまで関わりはなかったのに、そう思われていたと知って酷く衝撃を受けた。知らぬ内何か嫌がる事をしてしまったかとも思ったが、そもそも友達が少ない奏汰である。クラスメイトとの会話も最小限に留めているし、心当たりは全くない。
一方武は、自分以外の人間には友好的に接している。奏汰は何か裏があるんじゃないかと懐疑的になってしまって、それきり武の事は嫌いである。
今回の委員会も、発言からして自分とペアになるのは避けたかったに違いない。今からでも別の人に変えてもらった方が良いのではないか。そう思いながら再びスマホを見ると、時刻は12:45を示していた。
「おい。」
13時になって来なかったら帰ってしまおうと決意した瞬間、唐突に背後から声をかけられ、奏汰は心臓が飛び上がった。振り向くと駅から出てきたのか、武が立っている。思わぬ場所からの登場に動揺が隠せない。
それに、2人きりで話すのはこれが始めてだ。距離感が掴めず、発した声が少し裏返る。
「いつの間に?」
「中で座って待ってた。行くぞ。」
武は仏頂面のまま、颯爽と歩いて行ってしまう。
奏汰は慌てて自転車のスタンドを上げ、押しながら武の横に並んだ。
私服を見たのもこれが初めてだ。紺を基調にした長袖シャツにズボンというだけなのに、まるでモデルかの様に着こなしている。
この恵まれた体躯に、言い分の無い性格。ああ神様、コイツの良いところを少しでも分けてくれたら良いのに。
武を覗き見ていると、ふと目が合いそうになって慌てて前を向き直す。そのまま続く無言が気まずい。奏汰は何か会話しようと思って、取り止めのない質問を口にした。
「駅までどうやって来たの?」
「電車に乗ってきた。」
自転車のない武を見て、てっきり近所から徒歩で来たのだと思った奏汰は驚いた。
というのも、奏汰が駅に着いてから今まで、電車は1本も見当たらなかったからだ。武は奏汰の到着より前から待機していたことになる。
「どのくらい待ってたんだよ?」
「さあ……30分ぐらいじゃないか。」
顔を覗き込む奏汰に、武は前を見たまま答える。
本当だろうか。奏汰は時刻表を思い出そうとするが、細かい時間が分からない。普段は自転車や祖父の車での移動が多く、電車を使う事はほとんどなかった。
9月とはいえ、残暑の厳しい時期だ。屋根があるとは言え外で待つのは大変だったんじゃないだろうか。奏汰は申し訳なさを感じると同時に、わざわざ電車を選んだ武を不思議に思った。
この田舎で自転車を持っていない学生はいないんじゃないかと思う。変な奴だ。
とにかく、ここに来た目的を何も説明されていない。先程の反応からして聞けば一応答えてくれそうだと、続けて質問を重ねてみる事にした。
「これからどこに行くんだ?委員会の調査に行くんだろ?」
「去年の号外誌でも取材した、担当地区の自治会長の所に行く。」
「へぇ……。」
簡潔に的確に答えられて、奏汰はゆっくりと口をつぐむ。
つまり武は委員会の仕事に、奏汰を誘ったのだった。説明されていないのは不服でしか無いが、方法に悩んでいた委員会活動が自然と進む事に、少しだけ喜んだ。
会話も途切れたまま、2人はそのまま田園を抜けて道路に出る。車道の脇を道なりに少し歩き、住宅街から何度か道を折れた先、とある家の前で武は足を止めた。
小さな門のある一戸建てだ。
奏汰が塀の側に自転車を置いていると、武はさっさとインターホンを押してしまう。するとしばらくして優しそうな印象の初老の男性が出てきた。
「やあ!武君。待ってたよ。」
奏汰は慌てて自転車のカゴからリュックを取り出して、武の斜め後ろに並んだ。
男性から目を向けられ、奏汰は緊張気味に挨拶をする。
「橘奏汰です。よろしくお願いします。」
「奏汰くんね、俺は中田です。よろしくね。」
にこやかに返され、奏汰は少し安心する。良い人そうだ。
そのまま居間へ案内された2人は、広めのダイニングテーブルに中田と向かい合うようにして座った。
「最近変わりありませんか?」
「そうだなぁ。近ごろこの辺で鹿の被害があってね。うちの畑もだいぶやられたよ。」
武と中田は2人でたわいのない話をし始めている。去年の取材も武が行なったようで、親交の深さが伺い知れる。奏汰はリュックから先日の調査用紙を取り出して、記入する準備を始めた。
名前は……中田さん。自治会長。ここの自治会はなんて所だろう?後で武に聞いてみようか。
チラリと隣を盗み見ると、武はお得意の爽やかな笑顔で話を続けている。校内ではキラースマイルなんて言われていて、女子達はこの笑顔を向けられるとイチコロらしい。確かに良い笑顔だと思う。奏汰は視線を逸らしながら不貞腐れた。自分に向けられた事は一度だって無い。
しばらくして武から本題に入った。と言っても前年の取材があったせいか、大体の回答は「去年と同じ」だ。奏汰は内容を知らない為、所々出て来る単語をメモするしかない。
「奏汰君は、何か聞きたい事はあるかな?」
ある程度武の話が終わってから、中田は奏汰に話を振った。奏汰は不意を突かれたように顔を上げ、頭を悩ませる。質問以前に基本的なことが分からない。言い淀んでいると、武が口を挟んだ。
「すみません、実は橘は今日は初めての取材なんです。すぐに連れてきたから、きちんと説明できてなくて。」
「そうか。じゃあ僕から簡単に説明しようかな。」
中田が話し始めるのを、奏汰は慌ててノートに書き込んでいく。
「斉田町には、9つ自治会があって、それぞれに神輿を持っている。斎田神社の例大祭では一堂に集まるんだ。」
説明をする中田の横で、武が2枚のプリントを取り出した。1枚には神輿が回るルートが地図に分かりやすくまとめられている。副委員長にもらったものと同じ物だ。
「おっ、分かりやすくまとめてあるね。この様にルートが決まっているんだ。」
中田がプリントを奏汰へ向け、指を指して説明する。
「うちは“中土”ね。スタートは御旅所と言われる、神様の休憩場所から。それから各所の家とか、会社とかをぐるっと回りながら、ここ。」
ピタリ、と中田が指を止めた。地図には大きく神社のイラストが描かれている。
「斎田神社へ、順番に宮入りする。なるべく混み合わないように、入る時間は分単位で決めてあるんだ。」
そう言って中田はもう一枚のプリントを指差す。宮入順と書かれてあり、順番と各自治会の名前、時間が表にまとめられていた。中土は3番目に並んでいる。
「うちは…11時35分だね。」
「時間を見て、指示する人がいるって事ですよね?」
奏汰は顔を上げて中田に訪ねる。担ぎ手は時間を見れないから、別で管理する人が必要になるはずだ。
「その通り、担ぎ手の他に、音頭取りって言う役割がある。神輿の前に立って先導するんだ。掛け声の最初を出したり、左右のバランスを見たり、指示役になる。」
中田の説明を聞きながら、武は誇らしそうに補足した。
「中田さんはその音頭取りだ。長年祭りに参加してきて、慣れた人じゃないと務まらない。采配一つで大きな事故に繋がることもある。重要な役目だ。」
奏汰は感心した。難しい仕事だ。道を逸れたり、転けたりすると周りで見ている人まで巻き込んでしまう。道順や時間も完璧に覚えていなければならない。
中田は武の説明に照れ笑いながら続けた。
「まあとにかく、そんな感じのが9つあるってことだね。他はどこを回るんだい?」
「俺たちは後3ヶ所取材します。獅子組の方は1ヶ所。」
「獅子舞か、うちはないけどいくつかやってる所もあるよね。奏汰君は見たことあるかい?」
話を振られて、奏汰は恐る恐る話す。
「えっと……父が昔、獅子組に所属していたので少しは分かります。」
「そうか!どこの獅子組?」
中田は嬉しそうに訪ねる。獅子組とは獅子舞を踊る集団で、この斉田町には4団体ぐらいに分かれている。自治体で神輿を管理しているように、それぞれに獅子舞を持っている所もある。
「斎田神社獅子組です。」
「ほぉ!膝元だね。あそこは特に勇ましいよなぁ。動きも派手だから、俺なんかやったら腰がやられそうだ。」
斎田神社獅子組は、奏汰の家の地域住民で行なっていて、父親が亡くなる前に所属していた。団体によって舞い方や使う楽器が違う中、静かながら大きな動きで目立つ舞をする。
しかし両親が死んだ後、奏汰は組から離れてしまい、もうほとんど関わりがなかった。奏汰は知らなかったが、当時の悲しい記憶を思い出さない様に、大人達が配慮した結果の事だった。
奏汰は少し懐かしく思いながら、手に持っていたペンを置く。隣では奏汰に変わって武が中田と会話を続けている。
幼い頃に見た父の獅子舞は、それは勇ましかった。普段は温厚な性格をしていたが、祭りとなると無邪気な少年の様にはしゃいでいて、獅子舞にも真剣だった。奏汰はそんな父が大好きだった。
その後しばらく話をして、取材は終了となった。奏汰と武は荷物をまとめ、玄関へと戻っていく。
「ありがとうございました。」
「ああ、そういえばこの前はありがとう。助かったよ。」
外へ出て、奏汰が自転車のスタンドをあげていると、武は門の前で重そうなビニール袋を受け取っていた。中田はふと思い出したかの様に、奏汰へ向き直る。
「奏汰君も、今年は獅子舞やるのかな?」
「いや…、俺はなにも。」
自治会の繋がりで、親の会には子も手伝って入る事が多い。まさか自分は入っていないとも言いづらく、少し濁して伝えると、中田は納得した様にうなづいた。
「そうか。若い人がいないって言うのも、大変だね…。」
中田は深刻そうに呟いてから、慌てて言い直す。
「いや、別に君にやれって言ってるんじゃないんだけどね。強制はできないし、うちの息子も逃げてばっかだから。」
「俺たちの活動は、この町の魅力を若者や町外に伝える事も目的の一つです。この町が好きな高校生も沢山いますから、大丈夫ですよ。」
奏汰が言い淀んでいると、武がそうはっきりと告げる。
中田は少し寂しげに微笑んだ。
それから2人は中田に別れを告げて、再び駅までの帰路に着いた。
外は変わらず日が照り注いていて、アスファルトの熱気が留まっている。
武は重そうなビニール袋を片手で持って、自転車の前を歩いている。奏汰は不思議に思って訪ねてみた。
「それ、何を貰ったの?」
「かぼちゃだ。この前畑仕事を手伝ったから、お礼に貰ったんだ。いるならお前にやる。」
そう言って武は横に並んだかと思うと、奏汰のカゴへドサリと入れた。綺麗な形の大きいカボチャが、袋から3つほど顔を覗かせている。濃い緑で艶が良く、美味しそうだ。
「宮部が貰ったんだろ。俺は何もしてないし。」
祖父母が見たら喜ぶだろうが、武はそれでいいのだろうか。奏汰は遠慮がちに訪ねた。
「俺は他にも貰ってるから、食べきれない。それにさっきの獅子舞の話も助かった。おかげで会話が弾んだ。」
「そうかなぁ……。」
再び前を歩いた武の背中を見ながら、奏汰はぼんやりと考えた。
獅子組への所属については、奏汰自身も気にしていた事だった。祭りに参加する人の高齢化が進む中、若い担い手をどの組合も必要としている。地域の限られた若者を、祭りに参加させるにはどうするか。斎田町においても近年の課題だった。
もし、両親が生きていたらどうだろう。父や組合の仲間に獅子舞を教わりながら、獅子の中に入っていただろうか。母や祖父母に支えられ、祭りを楽しみに待つ様な子供に育っただろうか。
奏汰の体質の事も、祖父母と同じ様に両親は理解してくれただろう。今も勿論幸せだが、もしもを考えてしまって虚しくなる。
感傷に暮れて、歩みは自然と遅くなる。奏汰は前を歩く武との距離が離れ、交差点に差し掛かったのに気づいていなかった。
「危ないっ!」
急な大声にふと前を向くと、武の体が迫って来る。驚く間もなく抱き抱えられ、2人はそのまま地面に突っ伏した。支えを失った自転車が音を立てて倒れ、カゴの荷物が勢いに従って転がる。
その瞬間、背後をトラックが通り過ぎていった。ぼんやりと歩いていた奏汰は、気づかず轢かれそうになっていた事をやっと自覚した。武がそんな自分を助けてくれた事も。
武の体は大きく、身長は奏汰より5cm程高い。そのせいかすっぽりと抱き込められている。力強い腕が背中まで回され、筋肉質な胸板の感触が耳に触れる。
「ご、ごめんっ……!」
奏汰は心臓をバクバクさせながら、慌てて体を持ち上げようとする。しかし武がまだ腰を抱きかかえていたせいで、バランスを崩して地面に手を付いた。自然と、奏汰は武に覆い被さる様になってしまう。
15cm程の距離で見つめ合う形になり、初めて武と目を合わせた奏汰は、ぼんやりと見惚れてしまう。俳優にでもなれそうな顔だ。鼻筋が通っていて、眉が凛々しく、聡明でハッキリとした顔。素直にカッコいいと思う。
武の黒い瞳が一瞬、反射して別の色に見えた様な気がして、奏汰は急になぜか懐かしい気持ちになった。それと同時に胸が酷く切なく痛み、思わず口を引き結ぶ。両親と死別した時とも少し違う。この感情は何なんだろう。
武は奏汰をじっと見つめた後、安心したようにほんの僅かに口角を上げた。そしてすぐ整った眉を潜め、顔を背けてしまう。
奏汰はそれを見て我に帰り、急に顔が熱くなった。この状態で数秒見つめ合うなんて、よくもこんな恥ずかしい事ができたものだ。
急いで体を持ち上げた途端、首にかけていたお守袋が胸元から落ちた。武がそれを見ているのも知らず、慌ててしまいながら、奏汰はやっと体を起き上がらせた。武の手は腰をなぞって離れていく。
心拍はまだ落ち着きそうにない。今の一瞬はなんだったんだろう。それに自分の顔が赤くなっているようで、武を見れない。奏汰はどぎまぎしながら落ちた荷物を持ち上げて、自転車を起こす。
背後で武も立ち上がって、服についた砂を落としながら言い放った。
「ここで解散でいいから、お前は1人で帰れ。」
「えっ?」
奏汰が振り向いた時には、既に武は歩き始めていた。追いかけようとした足が、ゆっくりと地面を擦って止まる。また迷惑をかけてしまうかもしれない。嫌いな相手を助けたであろう、武の今の気持ちはどんなだろう。武はどんどん遠くへ行ってしまって、もう一度前を見た時には、既に姿は見えなかった。
奏汰は助けてもらった感謝も告げられず、途方に暮れながらため息をついた。
嫌なやつだと思っていたのに、少し見直したばかりか、好意的な感情を一瞬でも抱いてしまった自分が恥ずかしい。
女子が騒いでいた意味が少しわかった様な気がする。顔は整っているし、全体的にカッコいいし、あの近距離は心臓に悪い。
顔前に迫った顔、密着した体から伝わった体温。全てが頭から離れなくなって、奏汰は体温が上がるのを誤魔化しながら自転車に跨った。
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