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それぞれの目的 2
マーガレットの部屋を後にしたリリア達は会議を開いた。
まず、リリアは深緑の谷にすぐ向かうのは決定している。
護衛にロイも同行すると名乗りを挙げた。
「そう希望すると思っていたけど、それはそれで問題がありそうなんだよね。カズから色々聞いたし。」
とラジオが困った表情で発言する。
「何だよ、変なこと考えるなよ!こんな時に!」ロイが赤くなる。
リリアも隣で赤くなって無言状態だ。
「仕方がねえな。俺もついて行ってやるよ。」ダンがため息を吐きながら提案する。
「え?ジジイがかよ?でも修道院に変なやつが入ってきたらどうすんだよ?誰が対処するんだ?ラジオか?」
「お前が連れてきた、気は効かないが魔力だけはありそうな国家職員がいるじゃねえか。」
「ああ、ジルのおっさんか。なるほど…。」
「お嬢ちゃんと二人っきりじゃねえといけねえか?」
「そ、そんなことねえよ!んじゃあ、俺とリリアとジジイで行くぞ!」
話が決まり、本日中に出発となった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今までお父様とは手紙でやりとりしていた。
デリスとリリアを取り替えた情報が流れているが、事情がありそうだなと書いた。
お父様は、リリアを信用している。
貴族の末っ子娘が多少ハメを外していても国としてそこまで咎められることでも無いから、こちらの心配はしなくて大丈夫と返事をしてくれていた。
「次手紙を送るときはお母様の故郷に行ってきた話が書けるわね。」と嬉しくなった。
あとは、先延ばしにしていた問題を解決しなきゃ。
出発前にシスタージャスミンとデリスの元に行ってきた。
美しい執事がお世話をしてくれていたので、デリスはずっとご機嫌だったとシスターが説明してくれる。
リリアが久しぶりにデリスを見ると、そこには驚きの光景があった。
なんと、デリスの容姿が転生した直後のリリアのようなデブの巨体で油ぎった醜い姿になっていたからだ。
身につけているものも、今まで贅沢してこれなかった反動で買い漁ったためかどんどん悪趣味なものが増えていった。
(人間、同じような環境にいると似たような容姿になるのかしら…。)
「で、デリス?久しぶり。元気そうね。」
デリスはベッドでアイスクリームを舐めながらリリアを見た。体が重くて動きづらそうだ。
「え?リリアお嬢様?その短くなった髪の毛どうなさったんです?もしかして、隣のシスターにいじめられて切られたとか?かっわいそー。」
「…。」シスターはおぞましいものを見る目だったが表情に出さないよう黙っている。
「ま、まあ、それに近いわね。シスターが厳しく指導するもんだから、私もう修道院の生活に慣れきってしまったの。ほら、こんなにガリガリだし。
それでね、私お父様からしばらくシスター見習いとして修行しなさいって言うの。
金銭援助をすると私がまた甘えてぐーたら生活に戻るかもしれないから、一切援助はしないって。だから、デリス申し訳ないけどここの生活はもう維持できないの。
デリスについて来てもらったお礼として臨時ボーナスを出すから、あなたはアルバ家の領地に帰った方が良いわ。」
「えーーー?私ここの生活気に入ってたのにーー!」
「その執事はもう契約切れです。ここの家賃をあなたが払えますか?」シスターが眉間の皺を深くして問いかける。
「えーー。それは絶対無理。もーー、じゃあ、臨時ボーナスはずんでくださいよリリアお嬢様。」
「もちろんよ。デリス。今までありがとう。お元気でね。」
「へいへい。どっこらしょっと。荷造りしないとねーー。あ、帰りの馬車の手配もお願いしますよ。」
「っ…。」シスタージャスミンがデリスに文句を言おうとしたが、リリアが止めた。
「もちろんよ。さあ、善は急げよ!執事さんも最後の仕事は荷造りよ。よろしくね!」
と締めくくり、デリスの部屋を後にした。
「あのメイド、本当にひどい人間ですね。あそこまで欲深く醜い人間も珍しいくらい。」
「あら、シスタージャスミンが子供以外の他人に関心があるなんて、良いことですね。」リリアは笑顔を見せる。
「あなたも、珍しい人間ですね。」とシスタージャスミンもつられて笑っていた。すぐ真顔モードに戻った。
リリアはやれやれと思いながら安堵のため息をついた。
早く深緑の谷に行って情報を取ってこないとマーガレットさんの時間も限られているわ。と考えていた。
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