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嬉しいお弁当タイム
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次の日、めぐちゃんとの引継ぎ中ずっと田所さんの睨みつけるような視線を受けていた。
送り迎えは山根君が来てくれるから接触はない。
けど、不気味で気持ちが悪かった。
お昼はハンバーグを詰め込んだお弁当を山根君と一緒に食堂で食べる。
瑠美ちゃんや田所さんがこの時間中に近づいてくることはなかった。
昨日の今日だから山根君と一緒に居るのがすごく照れてしまう。
食堂は人がいっぱいだからありがたい。
山根君にお弁当を渡すと中身を見て、
「うわあ…美味しそう…。」と言ってくれた。
本音しか言わない山根君がそう言ってくれるとすごく嬉しい。
「ありがとうございます。いただきます。」山根君は毎回ご飯の前に手を合わせてこう言ってくれる。
そして、食べ方もすごく綺麗で何かずっと見ていたくなるんだよね。
「あ、あの。平井さんは食べないんですか?」
わわわ。見すぎてた。
「俺、何か顔についてます?」
「ううん。えっと、山根君ってすごく綺麗に食べてくれるよね。お箸使いも綺麗だし姿勢も正しいし。」
自分で言ってて私はマナー指導の講師かと突っ込みを入れたくなる。
私に褒められたところで何の得でもないよね。
「あ、ありがとうございます。両親も祖母もすごく厳しい人だったんでかなり矯正されたんです。兄弟全員よく指導されました。」
「そうなんだ。ご兄弟が居るんだ。私一人っ子だから羨ましいな。弟さんとかいるの?」
「いえ…。兄が二人です。年が結構離れているんですけど。すごく優秀な兄たちです。」
「そっか~。山根君しっかりしているから下に兄弟がいるかと思った。私、山根君みたいなお兄ちゃん欲しかったな。」
「え?お、お兄ちゃん?」
「や、やだ。ごめん。私の方が年上なのに。その、山根君優しいし包容力があるし、えっと、優しいし、いざという時すごくかっこいいし、だから、あの…。」
私何言ってるの?こ、これじゃあ可愛い子必死に口説いている男の人みたいじゃない。
「平井さん。あんまり褒めないでください。お願いします。」
「う、うん。ご、ごめん。」
しばし沈黙が続いた。
ああ、何か、気まずい…。というか、恥ずかしい。
無言でお弁当を食べる。
「あ、ハンバーグ無茶苦茶美味い…。」沈黙の中ぼそりと聞こえた。
「本当?良かった~。めぐちゃんに教えてもらって和風にしてみたんだ。」
「すごく、美味しいです。あの…いつも美味しいお弁当ありがとうございます。」
「こちらこそ、一緒に食べてくれてありがとう。」
「…。こちらこそです。」
山根君、口数は少ないけど、一緒に過ごす時間は穏やかで温かいんだよね。
人付き合いが苦手って言ってたけど、昨日ぽんちゃんの声を聞いて駆け付けてくれたのは山根君だけだった。
私じゃなくても誰かが危ないと気づいたら駆け付けられる人なんだよね。
今、彼女はいないみたいだけど、これから優しくて頼もしい山根君には素敵な彼女が現れるんだろうな。
なんだろう…。そう考えると少し心が重たい気がする。
これは、仲のいい友達に彼氏ができるような感覚なのかな?
送り迎えは山根君が来てくれるから接触はない。
けど、不気味で気持ちが悪かった。
お昼はハンバーグを詰め込んだお弁当を山根君と一緒に食堂で食べる。
瑠美ちゃんや田所さんがこの時間中に近づいてくることはなかった。
昨日の今日だから山根君と一緒に居るのがすごく照れてしまう。
食堂は人がいっぱいだからありがたい。
山根君にお弁当を渡すと中身を見て、
「うわあ…美味しそう…。」と言ってくれた。
本音しか言わない山根君がそう言ってくれるとすごく嬉しい。
「ありがとうございます。いただきます。」山根君は毎回ご飯の前に手を合わせてこう言ってくれる。
そして、食べ方もすごく綺麗で何かずっと見ていたくなるんだよね。
「あ、あの。平井さんは食べないんですか?」
わわわ。見すぎてた。
「俺、何か顔についてます?」
「ううん。えっと、山根君ってすごく綺麗に食べてくれるよね。お箸使いも綺麗だし姿勢も正しいし。」
自分で言ってて私はマナー指導の講師かと突っ込みを入れたくなる。
私に褒められたところで何の得でもないよね。
「あ、ありがとうございます。両親も祖母もすごく厳しい人だったんでかなり矯正されたんです。兄弟全員よく指導されました。」
「そうなんだ。ご兄弟が居るんだ。私一人っ子だから羨ましいな。弟さんとかいるの?」
「いえ…。兄が二人です。年が結構離れているんですけど。すごく優秀な兄たちです。」
「そっか~。山根君しっかりしているから下に兄弟がいるかと思った。私、山根君みたいなお兄ちゃん欲しかったな。」
「え?お、お兄ちゃん?」
「や、やだ。ごめん。私の方が年上なのに。その、山根君優しいし包容力があるし、えっと、優しいし、いざという時すごくかっこいいし、だから、あの…。」
私何言ってるの?こ、これじゃあ可愛い子必死に口説いている男の人みたいじゃない。
「平井さん。あんまり褒めないでください。お願いします。」
「う、うん。ご、ごめん。」
しばし沈黙が続いた。
ああ、何か、気まずい…。というか、恥ずかしい。
無言でお弁当を食べる。
「あ、ハンバーグ無茶苦茶美味い…。」沈黙の中ぼそりと聞こえた。
「本当?良かった~。めぐちゃんに教えてもらって和風にしてみたんだ。」
「すごく、美味しいです。あの…いつも美味しいお弁当ありがとうございます。」
「こちらこそ、一緒に食べてくれてありがとう。」
「…。こちらこそです。」
山根君、口数は少ないけど、一緒に過ごす時間は穏やかで温かいんだよね。
人付き合いが苦手って言ってたけど、昨日ぽんちゃんの声を聞いて駆け付けてくれたのは山根君だけだった。
私じゃなくても誰かが危ないと気づいたら駆け付けられる人なんだよね。
今、彼女はいないみたいだけど、これから優しくて頼もしい山根君には素敵な彼女が現れるんだろうな。
なんだろう…。そう考えると少し心が重たい気がする。
これは、仲のいい友達に彼氏ができるような感覚なのかな?
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