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石川涼
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あれから数日、僕は涼の家の前に来ていた。
--------------
あの日の後、僕は涼と久しぶりに連絡を取った。
僕の方が先輩であるため、悩みとかは聞いてやらなくちゃな。と思い、何気なく、
「涼。最近、悩みあるか?」
と聞くと、
「う……うん」
と、想定外の返事が返って来た。
え?悩みあったんだ。
いや、失礼かもしれないけど、いつも前向きな涼に悩みがあるなんて想像していなかったのだ。
まぁ、悩みがあるのなら僕が解消してあげなきゃな。
と思い、何気なく、
「どういう悩みなんだ?」
と聞く。
すると、聞こえるか聞こえないか曖昧なほど、小さな声量で
「………恋についての………悩みなんだ……」
と涼は言った。
その言葉はものすごく小さな声だったが、僕の耳はしっかりと届いた。
「………………」
さて、どう返したものか。
さっきは、悩みを解消してあげるなんてほざいていたが、今、考えれば、僕が簡単に解消できるほどの悩みならとっくに、同じ学校に通う葵に言っていたはずだ。
恋の悩み。
それは簡単に解消できるものではない。
別に涼が葵を信頼していないというわけではないと思うが、葵の性格的に言うのに躊躇ったのだろう。
しかし、涼はこうして僕に悩みを打ち明けている。
自分で言うのもなんだが、僕は真剣な話な時はしっかりとした態度で聞き、しっかりとした返事を返すようにしている。これが涼が僕に悩みを打ち明けてくれた理由なのかもしれない。
さて、真剣な悩みだ。
しっかりと返してあげなきゃな。と思うが、
恋に関してはものすごく疎いためしっかりしたアドバイスができる気がしない。
どうしたものか。と悩んでいると、
「あの……、先輩には彼女がいるって聞いて………、それで、あの……、その……、………
「今度、詳しくレクチャーしていただけませんか?」
・・・・・・
そして今に至る。
葵についた嘘のせいでだいぶ面倒なことになっている。
「はぁ………」
少し後悔するが、あそこで嘘を言っていなかったら、今頃ドン引きされていただろうから、まぁ、しょうがないか。と割り切る。
それにしても何をレクチャーして欲しいのだろう?
と考えながら、涼の家のインターホンを鳴らす。
涼の家には、高級そうな白い石が使われており、外壁の一部分には黒曜石のような石に石川と、涼の苗字が書いてある。
誰しもが高級だなぁ。と思うような家だった。
インターホンを鳴らしてしばらくすると、扉が開き、涼…………では無く、涼の母親が出迎えてくれる。
そういえば、涼は一人暮らししてないんだったな。
と今更のように思い出す。
「あら、惺くん。いらっしゃい。久しぶりね」
涼の家にはちょくちょく来ていたので、涼の母親にはお世話になっている。
「いつもお世話になってます。・・・・・・失礼します」
お礼を言って、お辞儀をしてから、涼の家に上がらせてもらう。
そして、廊下を進んで行き、涼の部屋の前に立つ。
扉をノックしてから、僕は涼の部屋へ入ったのだった。
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あの日の後、僕は涼と久しぶりに連絡を取った。
僕の方が先輩であるため、悩みとかは聞いてやらなくちゃな。と思い、何気なく、
「涼。最近、悩みあるか?」
と聞くと、
「う……うん」
と、想定外の返事が返って来た。
え?悩みあったんだ。
いや、失礼かもしれないけど、いつも前向きな涼に悩みがあるなんて想像していなかったのだ。
まぁ、悩みがあるのなら僕が解消してあげなきゃな。
と思い、何気なく、
「どういう悩みなんだ?」
と聞く。
すると、聞こえるか聞こえないか曖昧なほど、小さな声量で
「………恋についての………悩みなんだ……」
と涼は言った。
その言葉はものすごく小さな声だったが、僕の耳はしっかりと届いた。
「………………」
さて、どう返したものか。
さっきは、悩みを解消してあげるなんてほざいていたが、今、考えれば、僕が簡単に解消できるほどの悩みならとっくに、同じ学校に通う葵に言っていたはずだ。
恋の悩み。
それは簡単に解消できるものではない。
別に涼が葵を信頼していないというわけではないと思うが、葵の性格的に言うのに躊躇ったのだろう。
しかし、涼はこうして僕に悩みを打ち明けている。
自分で言うのもなんだが、僕は真剣な話な時はしっかりとした態度で聞き、しっかりとした返事を返すようにしている。これが涼が僕に悩みを打ち明けてくれた理由なのかもしれない。
さて、真剣な悩みだ。
しっかりと返してあげなきゃな。と思うが、
恋に関してはものすごく疎いためしっかりしたアドバイスができる気がしない。
どうしたものか。と悩んでいると、
「あの……、先輩には彼女がいるって聞いて………、それで、あの……、その……、………
「今度、詳しくレクチャーしていただけませんか?」
・・・・・・
そして今に至る。
葵についた嘘のせいでだいぶ面倒なことになっている。
「はぁ………」
少し後悔するが、あそこで嘘を言っていなかったら、今頃ドン引きされていただろうから、まぁ、しょうがないか。と割り切る。
それにしても何をレクチャーして欲しいのだろう?
と考えながら、涼の家のインターホンを鳴らす。
涼の家には、高級そうな白い石が使われており、外壁の一部分には黒曜石のような石に石川と、涼の苗字が書いてある。
誰しもが高級だなぁ。と思うような家だった。
インターホンを鳴らしてしばらくすると、扉が開き、涼…………では無く、涼の母親が出迎えてくれる。
そういえば、涼は一人暮らししてないんだったな。
と今更のように思い出す。
「あら、惺くん。いらっしゃい。久しぶりね」
涼の家にはちょくちょく来ていたので、涼の母親にはお世話になっている。
「いつもお世話になってます。・・・・・・失礼します」
お礼を言って、お辞儀をしてから、涼の家に上がらせてもらう。
そして、廊下を進んで行き、涼の部屋の前に立つ。
扉をノックしてから、僕は涼の部屋へ入ったのだった。
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