使えないと思った僕のバフはパッシブでした。パーティーを追い出されたけど呪いの魔導士と内密にペアを組んでます

すみ 小桜(sumitan)

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第26話 また一緒に

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 「あの~。盛り上がっているところすみませんが、ちょっとお願いできませんか?」

 どうやって断ろうかと思っていたらロロリーさんが声を掛けてきた。ナイスだ。

 「あ、はい」
 「あ、ごめんね。マルリードさんではなくて、満月の夜の皆さんにお願いがあるのです」

 あぁ僕じゃないのね……。ちょっと恥ずかしい。

 「うん? 何かな?」
 「実は、今回の事を受けて、今使われていたない炭鉱跡を調査する事になりまして。それでCランク区域にある紅灯こうとうの洞窟を調べて来てほしいのです。一応入り口には、結界が張ってあってモンスターは入ってないとは思うのですが、お願いできますか?」
 「OK。受けるよ」

 ロロリーさんに言われ、満月の夜のパーティーリーダーのロメイトさんは、二つ返事で引き受けた。

 『紅灯の洞窟とはどんなところだ? この前の様な炭鉱跡なのか? ここら辺は多いようだな』

 なんでも昔は、ここら辺でミスリルが取れたらしいよ。ここは、鉱山村の名残でそのまま冒険者ギルドが買い取ったとか……。だから村なのに、冒険者としては住みやすい環境になっているんだ。
 人呼んで冒険者の村。

 『ほう。それで冒険者だらけなのか』

 普通は、街にギルドがあるけど宿も値段が高いし、お金持ちも住んでいてちょっとしたいざこざがあると、直ぐに通報されるらしい。

 「そうだ。マルリードも一緒に行くか?」
 「え? 僕?」

 リトラさんに聞かれた。Cランクの場所だから行けない事もないけど、結構遠いな。

 『人がいなくてモンスターもいないなら魔素が溜まっているかもな』

 なるほど!

 「はい。魔素感知器ね」
 「魔素感知器?」

 ロロリーさんが何やら小さな物をロメイトさんに渡した。

 「これは、魔素量を量るマジックアイテムだ」

 そう言って手渡された魔素感知器を見せてくれた。
 平たい円柱で、中心に0%と数値が浮かび上がっている。

 「ここって魔素が全然ないの?」

 凄い魔素量を量れるアイテムがあるなんて知らなかった。

 『知らなかったのか。私の時代にもすでにあったぞ。まあこんな立派な物ではなかったがな』
 「いや、この場所を基準としているから0%なんだ」
 「へえ」
 「で、どうする?」
 「行きます!」

 もう一度リトラさんに聞かれ、僕は元気よく返事を返した。

 「珍しいものが好きよねぇ~」

 ロロリーさんがぼそりとつぶやく。
 うん? もしかして、魔素感知器に興味があって一緒に行くと思われた?

 『そのようだな。いいではないか。目で確認もできるが、数値化されるなら便利だろう』

 うん。そうだね。
 こうして僕は、満月の夜の三人について行くことになった。



 4時間程かけて登って紅灯の洞窟前についた。
 入り口は、山の中腹にある。葉っぱがオレンジ色に淡く光る木が生えている山にある洞窟なので、紅灯の洞窟と名前がついたらしい。
 この葉っぱは、塗料としても使われている。ほのかに光る事で人気だ。

 「あれだよな。赤っぽいとはいえ明かると歩きやすいな」

 森の中を歩いて来たけど、鉱山へと続く道は長年使われていなかったので、生い茂る木々により、かすかに道あるなという感じ程度だった。けど、生い茂って木に囲まれてはいるけど、葉っぱがほのかに光を発するので、目が慣れれば他の森の中よりは歩きやすかった。

 そして、ここまでモンスターもほぼ出ず、思ったより早くついたほどだ。

 「しかし変だな。ここら辺は、討伐対象区域外だからモンスターがいてもおかしくないのにな」

 ロメイトさんが、不思議だと周りを見渡す。

 『討伐区域はランク分けされているだけではないのか?』

 モンスターがいる場所はだいたい把握されていて、モンスター指定されていればその場所へ行くんだ。ここは人が滅多に行かない場所だからモンスターが多くなったら間引く程度だけど……。

 『間引かれていないのにモンスターの姿がないというわけか』

 満月の夜が洞窟の調査を頼まれたのも、行くまでにどんなモンスターが出るかわからないからだと思うんだけどね。

 「気を付けて探索するぞ。もしかしたら中にいるかもしれない」

 ロメイトさんの言葉に全員頷いた。
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