21 / 79
3-7
しおりを挟む
「「ただいま」」
「おかえり」
二人が戻ってきた。手にはいっぱいの果物を持っている。そう言えば、どうやって選んだんだろう? そう言う事をすっかり忘れていた。
「それどうやって選んだの? ラス、あれ大丈夫かな?」
『大丈夫。わたちが選んだから』
「……え~。話せるの!?」
『加護を受けているから聞こえるのよ』
とラスが教えてくれた。
紅葉が選んだのを二人は採ってきたようだ。まあ僕達が食べれなくても紅葉が食べれれば問題ないからいいか。
「じゃ紅葉用に作った食料ボックスに入れて、僕達は食べよう。だいぶ遅くなっちゃったね」
「わぁ。組み立ててある」
いっぱい買ったシートの一枚を地面に敷いて、その上に作ったテーブルとイスを設置。汲んで来た水で洗うと浄化出来る様で、採った食料を洗っておいた。
一つ物足りないのは、テーブルとイスがカサカサな事。やすりを掛けたところだけど……。街に着いたら雑貨屋で探してみよう。
「二人共、バケツの水で手を洗って。浄化作用があるから綺麗になるよ」
「「はーい」」
一応、紅葉用にテーブルと言うか台を作った。それをサツナとレンカの間に置く。台はイスと同じで違うのは柵がある事。一応落ちないようにと思って付けた。
果物に僕はかぶりついた。甘くておいしい。サクサクとしていて、リンゴみたいだ。
「紅葉おいしい?」
サツナが聞く。
『おいちいよ』
紅葉は、さっき食べていたのにまた食べている。モンスターっていっぱい食べるのかな? 採って来たので足りるだろうか?
食べ終わった僕達は、後片付けを始める。
テーブルとイスを畳み、敷いてあったシートでくるむ。
バケツには蓋を作った。クルッとスライドさせると、でっぱりでロックが掛かる様にした。ラスの保護で蓋がしてあれば、倒れても漏れない様になっているけどね。
食料ボックスには蓋はないけど、シートをかぶせておく事にした。
紅葉の巣箱は、二人が座るイスの下に設置した。設置と言っても置いただけだけど。
中には落ち葉を敷き詰めてある。紅葉用の食料ボックスも巣箱の横に置いた。
リアカーには、ホロも設置。
通常は、二人の上だけシートがある状態だ。後ろも付けると風の抵抗を受けるからだけど。まあラスの加護があるから重くはならないとは思うけどね。
シートは、何というかクリーム色? 白じゃないんだよね。くすんで見える色。
後ろのシートはクルッと丸めて畳んであるので、紐をほどけば垂れ下がる。途中に窓と言うか、透明シートの部分も付けた。これで後ろが見える。
「わあ、何これすごーい」
レンカがキラキラした目で言った。
喜んでもらえて嬉しい。
二人が乗り込み出発だ。
だいぶ陽が傾いてしまった。
街に着くのは夜かもしれない。
「おかえり」
二人が戻ってきた。手にはいっぱいの果物を持っている。そう言えば、どうやって選んだんだろう? そう言う事をすっかり忘れていた。
「それどうやって選んだの? ラス、あれ大丈夫かな?」
『大丈夫。わたちが選んだから』
「……え~。話せるの!?」
『加護を受けているから聞こえるのよ』
とラスが教えてくれた。
紅葉が選んだのを二人は採ってきたようだ。まあ僕達が食べれなくても紅葉が食べれれば問題ないからいいか。
「じゃ紅葉用に作った食料ボックスに入れて、僕達は食べよう。だいぶ遅くなっちゃったね」
「わぁ。組み立ててある」
いっぱい買ったシートの一枚を地面に敷いて、その上に作ったテーブルとイスを設置。汲んで来た水で洗うと浄化出来る様で、採った食料を洗っておいた。
一つ物足りないのは、テーブルとイスがカサカサな事。やすりを掛けたところだけど……。街に着いたら雑貨屋で探してみよう。
「二人共、バケツの水で手を洗って。浄化作用があるから綺麗になるよ」
「「はーい」」
一応、紅葉用にテーブルと言うか台を作った。それをサツナとレンカの間に置く。台はイスと同じで違うのは柵がある事。一応落ちないようにと思って付けた。
果物に僕はかぶりついた。甘くておいしい。サクサクとしていて、リンゴみたいだ。
「紅葉おいしい?」
サツナが聞く。
『おいちいよ』
紅葉は、さっき食べていたのにまた食べている。モンスターっていっぱい食べるのかな? 採って来たので足りるだろうか?
食べ終わった僕達は、後片付けを始める。
テーブルとイスを畳み、敷いてあったシートでくるむ。
バケツには蓋を作った。クルッとスライドさせると、でっぱりでロックが掛かる様にした。ラスの保護で蓋がしてあれば、倒れても漏れない様になっているけどね。
食料ボックスには蓋はないけど、シートをかぶせておく事にした。
紅葉の巣箱は、二人が座るイスの下に設置した。設置と言っても置いただけだけど。
中には落ち葉を敷き詰めてある。紅葉用の食料ボックスも巣箱の横に置いた。
リアカーには、ホロも設置。
通常は、二人の上だけシートがある状態だ。後ろも付けると風の抵抗を受けるからだけど。まあラスの加護があるから重くはならないとは思うけどね。
シートは、何というかクリーム色? 白じゃないんだよね。くすんで見える色。
後ろのシートはクルッと丸めて畳んであるので、紐をほどけば垂れ下がる。途中に窓と言うか、透明シートの部分も付けた。これで後ろが見える。
「わあ、何これすごーい」
レンカがキラキラした目で言った。
喜んでもらえて嬉しい。
二人が乗り込み出発だ。
だいぶ陽が傾いてしまった。
街に着くのは夜かもしれない。
162
あなたにおすすめの小説
兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。
追放された薬師でしたが、特に気にもしていません
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。
まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。
だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥
たまにやりたくなる短編。
ちょっと連載作品
「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
【本編完結】ただの平凡令嬢なので、姉に婚約者を取られました。
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「誰にも出来ないような事は求めないから、せめて人並みになってくれ」
お父様にそう言われ、平凡になるためにたゆまぬ努力をしたつもりです。
賢者様が使ったとされる神級魔法を会得し、復活した魔王をかつての勇者様のように倒し、領民に慕われた名領主のように領地を治めました。
誰にも出来ないような事は、私には出来ません。私に出来るのは、誰かがやれる事を平凡に努めてきただけ。
そんな平凡な私だから、非凡な姉に婚約者を奪われてしまうのは、仕方がない事なのです。
諦めきれない私は、せめて平凡なりに仕返しをしてみようと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる