【完結】偽り神官様は恋をする

すみ 小桜(sumitan)

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第24話 ルナードの思惑

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 あれから数日経ったある日。

 「朝食を食べ終わりましたら、少し休んでから散歩に出掛けませんか?」

 そうルナードから声を掛けられたディアルディは驚いた。

 「今日、私は休みなのです。まだ、外に出るのは怖いですか?」

 ルナードは、いつも通り見習いの制服を着ていた。休日も不規則なので、制服を着ていたらディアルディにはわからない。

 どういうつもりだ? 俺を探るつもりか? やっぱり男だと気づいている?

 戸惑うディアルディに、ルナードはほほ笑んだ。

 「ずっと家の中では退屈でしょう。昼間なら危険は少ないと思います。どうですか?」

 ディアルディは、行くと頷いた。

 「よかった」

 本当にそれだけか?

 ディアルディは、バレたのではないかとマカリーに聞いてみたが、ルナードからは何も聞かれていないと答えが返って来た。
 不安は残ったが、確かめようがないのでどうする事も出来ないでいた。今日の態度で確かめよう。そう思うディアルディだった。

□□□

 ルナードが真っ先に向かった先はパン屋だ。あのカリッとするパンの耳を購入する。

 「はい。ルナードさん。今日はお休みでデートかい?」

 「まあ、そんな所です」

 え? これデートなのか?

 ディアルディは驚いた。

 男だとバレてない?

 「それにしても彼女、大人しい子だね」

 「実は彼女、声が出ないんです。もし何かありましたらすぐに連絡頂けますか?」

 「おや! それはそれは。任せておき。ルナードさんのお嫁さんだ。街のみんなで守るさ!」

 「ありがとうございます。私も安心して神殿に行けます」

 おいおい。一体どういうことだ?

 「さあ、食べましょう」

 ルナードに言われ、近くのベンチに二人は腰掛ける。
 ルナードは、自分だけでは守れないと思ったのだ。街のみんなに気に掛けてもらえれば、対処できるかもしれないそう思った。このさい、ディアルディが男だろうと女だろうと関係ない。

 「うーん。うま」

 「………」

 「あまり好きではありませんでしたか? 甘いの苦手?」

 ディアルディは、首を横に振りパンの耳を口に運ぶ。

 「街へ出る時は、母と一緒に出て下さい。ずっと家にいるのは退屈でしょう。もう皆さんは、あなたが私の婚約者だと知っています。まあ、あの男のお蔭ですけどね」

 「………」

 「あなたが、本当に私でいいというならあなたを全力でお守りします」

 ルナードは、言葉通り守る事にしたのだ。自分の神官としての立場を利用してでも彼を守り、いずれディアルディから真実を聞き出す。それが真実を知る一番速い方法だと思った。
 そう、女だとバレなければいいのだ。相手は、男だと思っているのだから。
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