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◆121◆一休み
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木々が凄い速さで僕の横を流れゆく。
次の日、本当に朝早くイラーノに起された。
出来るだけ早く街に着きたいと言うので朝早く出発。リュックを前に背負いその中にリリンを入れている。
流石にこの速さで、リリンを抱っこしてジーンにつかまるのは大変だ。
僕の後ろにイラーノも乗っている。
『少し水を飲みたのだが……』
ジーンがそう呟いた。
走り出してから数時間、休みなく走っていたし喉も乾くだろう。
「俺も賛成!」
「じゃ、どっかで休もう」
『川辺に向かう』
「うん。宜しく」
暫く走ると水の音が聞こえて来た。
川辺に着くと、森を出て光を遮る物がなくなり太陽の光が眩しく感じる。
降りるとジーンは、早速川の水を飲みに行った。イラーノは、ごつごつした石の上に座り込む。
「はぁ。もう無理かも」
「え? なんで?」
「まだ馬の方がいい。あのスピードで森の中を走られたら振り落とされない様にしがみつくのが精一杯。変に力が入ってあちこち痛いよ。クテュールはよく平気だね」
そう言えば初めてジーンの上に乗った時は、そんな感じだったっけ?
「慣れ?」
「慣れって……。俺は慣れそうもないけど。短時間ならいいけど……」
「ねえ、ジーン。後どれくらいで森を抜けれそう?」
ジーンは、顔を上げこちらを見た。
『後少しで一旦森を抜ける』
「じゃ、そこから馬車にしようよ」
「うん。そうだね。でもジーンはどうしよう? 乗せられるかな?」
「うーん。犬だけど大きいからね。どうだろう?」
『おぉ、これは!』
イラーノと話していると、ジーンの驚きの声が聞こえ見ると、何やら食べている?
「何食べてるの?」
ジーンがもぐもぐとしながらこちらを向いた。
なんと可愛らしい! 草を食べているらしく、先っぽが出ていてむしゃむしゃと食べている。
「本当に草も食べるんだね」
イラーノがジーンを見て言った。
こんな水辺に草が……。うん? ううん!?
「ちょ……何食べてるのさ! これって魔中花! もうそれ食べたらダメ!」
「え? どうしたの?」
「これ、凄く高価な花なんだ」
「へえ」
「これを混ぜると効力増すらしい」
『ダメなのか? 魔力が含まれていて好物なんだが……』
「魔力がある物ってこういうのなんだ」
「もしかして少ないのってモンスターが食べるから?」
僕はそう言いながら魔中花を摘む。袋に入れた魔中花をリュックにしまった。
リュックの中の布は、キュイの所に置いて来た。じゃないとリリンが入らない。
サトンには、何もつけなかったのであげると言うと、喜んでいた。潜るからつけられないからね。
「喉乾いたね。俺達も水飲もうか」
「この川の水飲んでも大丈夫……」
イラーノに振り向くと、何やら筒の様な物を川の中に入れ水をすくっていた。立てた下にコップを置いている。
「それ何?」
「これ? 水をろ過する道具。お父さんに中古だけどってもらっていたんだ。この中に、錬金術で作ったろ過する小石が入っているらしいよ」
「錬金術? 何それ」
「……いや、俺に聞かれても」
知らないのね。
たぶん一般人は使わないよね。川の水のろ過を自分でやるなんてしないから。
「はい」
ろ過した水をイラーノは僕にくれた。
覗くと綺麗な水だ。ろ過したんだし当たり前だけど。
「それね、汚れと毒素を取り除いた水なんだって。だからお腹は壊さないよ。たぶん」
「ありがとう」
ごくんと一口飲んでみた。
冷たくて美味しい。
「すごい。美味しい。普通の水だよ」
「うん。美味しいね」
「それって冒険者の必需品?」
「うーん。錬金術の物って高いらしいから初心者は持ってないんじゃないかな? これだって絶対必要な物でもないし」
確かにそうかも。街で水を貰って持って行くとかするかもね。
「さて、行こうか」
「うん。リリン行くよ」
リリンも水を飲んでいて、タタタッと僕に駆け寄る。
「ジーンお願いします。森の外に出たら僕達は馬車で行くから」
『あぁ。わかった。それについて行けばいいのか?』
「出来るの?」
『クテュールの居場所は臭いでわかる』
「凄い鼻だね」
「じゃ、人に見つからない様に森の中を走ってついてきてもらっていい?」
『了解した』
リリンは、リュックに入ってもらっていれば大丈夫だろう。
ジーンが言った通り直ぐについた。30分もかかってない。
僕は道端に立って馬車を待った。ちょうどよく馬車が通り、乗る事が出来た。
馬車が出発してジーンが心配だけど僕達は、ど真ん中に座ったので外が良く見えない。
でもまあ、大丈夫だろう。
次の日、本当に朝早くイラーノに起された。
出来るだけ早く街に着きたいと言うので朝早く出発。リュックを前に背負いその中にリリンを入れている。
流石にこの速さで、リリンを抱っこしてジーンにつかまるのは大変だ。
僕の後ろにイラーノも乗っている。
『少し水を飲みたのだが……』
ジーンがそう呟いた。
走り出してから数時間、休みなく走っていたし喉も乾くだろう。
「俺も賛成!」
「じゃ、どっかで休もう」
『川辺に向かう』
「うん。宜しく」
暫く走ると水の音が聞こえて来た。
川辺に着くと、森を出て光を遮る物がなくなり太陽の光が眩しく感じる。
降りるとジーンは、早速川の水を飲みに行った。イラーノは、ごつごつした石の上に座り込む。
「はぁ。もう無理かも」
「え? なんで?」
「まだ馬の方がいい。あのスピードで森の中を走られたら振り落とされない様にしがみつくのが精一杯。変に力が入ってあちこち痛いよ。クテュールはよく平気だね」
そう言えば初めてジーンの上に乗った時は、そんな感じだったっけ?
「慣れ?」
「慣れって……。俺は慣れそうもないけど。短時間ならいいけど……」
「ねえ、ジーン。後どれくらいで森を抜けれそう?」
ジーンは、顔を上げこちらを見た。
『後少しで一旦森を抜ける』
「じゃ、そこから馬車にしようよ」
「うん。そうだね。でもジーンはどうしよう? 乗せられるかな?」
「うーん。犬だけど大きいからね。どうだろう?」
『おぉ、これは!』
イラーノと話していると、ジーンの驚きの声が聞こえ見ると、何やら食べている?
「何食べてるの?」
ジーンがもぐもぐとしながらこちらを向いた。
なんと可愛らしい! 草を食べているらしく、先っぽが出ていてむしゃむしゃと食べている。
「本当に草も食べるんだね」
イラーノがジーンを見て言った。
こんな水辺に草が……。うん? ううん!?
「ちょ……何食べてるのさ! これって魔中花! もうそれ食べたらダメ!」
「え? どうしたの?」
「これ、凄く高価な花なんだ」
「へえ」
「これを混ぜると効力増すらしい」
『ダメなのか? 魔力が含まれていて好物なんだが……』
「魔力がある物ってこういうのなんだ」
「もしかして少ないのってモンスターが食べるから?」
僕はそう言いながら魔中花を摘む。袋に入れた魔中花をリュックにしまった。
リュックの中の布は、キュイの所に置いて来た。じゃないとリリンが入らない。
サトンには、何もつけなかったのであげると言うと、喜んでいた。潜るからつけられないからね。
「喉乾いたね。俺達も水飲もうか」
「この川の水飲んでも大丈夫……」
イラーノに振り向くと、何やら筒の様な物を川の中に入れ水をすくっていた。立てた下にコップを置いている。
「それ何?」
「これ? 水をろ過する道具。お父さんに中古だけどってもらっていたんだ。この中に、錬金術で作ったろ過する小石が入っているらしいよ」
「錬金術? 何それ」
「……いや、俺に聞かれても」
知らないのね。
たぶん一般人は使わないよね。川の水のろ過を自分でやるなんてしないから。
「はい」
ろ過した水をイラーノは僕にくれた。
覗くと綺麗な水だ。ろ過したんだし当たり前だけど。
「それね、汚れと毒素を取り除いた水なんだって。だからお腹は壊さないよ。たぶん」
「ありがとう」
ごくんと一口飲んでみた。
冷たくて美味しい。
「すごい。美味しい。普通の水だよ」
「うん。美味しいね」
「それって冒険者の必需品?」
「うーん。錬金術の物って高いらしいから初心者は持ってないんじゃないかな? これだって絶対必要な物でもないし」
確かにそうかも。街で水を貰って持って行くとかするかもね。
「さて、行こうか」
「うん。リリン行くよ」
リリンも水を飲んでいて、タタタッと僕に駆け寄る。
「ジーンお願いします。森の外に出たら僕達は馬車で行くから」
『あぁ。わかった。それについて行けばいいのか?』
「出来るの?」
『クテュールの居場所は臭いでわかる』
「凄い鼻だね」
「じゃ、人に見つからない様に森の中を走ってついてきてもらっていい?」
『了解した』
リリンは、リュックに入ってもらっていれば大丈夫だろう。
ジーンが言った通り直ぐについた。30分もかかってない。
僕は道端に立って馬車を待った。ちょうどよく馬車が通り、乗る事が出来た。
馬車が出発してジーンが心配だけど僕達は、ど真ん中に座ったので外が良く見えない。
でもまあ、大丈夫だろう。
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