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21 オーランドサイド
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★オーランドサイド
悪魔の微笑みを向けたオーランドはその後アレンとロイヤル家の書庫にいた。ロイヤル家の蔵書はかなりの物だ。流石は王家の傍系と言ったところだろう。特に王族関係の物は多い。
オーランドは、アリーヤとレオナルドの婚約の為だけに勅命を出す王家も、レオナルドも、気に食わなかった。レオナルドの有責で婚約を破棄し、多額の慰謝料を請求するため、いずれ王族の弱みを探りにこの家に来ようと本棚を見ては思う。
「何を考えてるか知りたくないけどね、僕を巻き込まないでね。」
「安心しろ。俺は巻き込まないが、お前が勝手に巻き込まれる」
オーランドはそう言っては肩をすくめるが、アレンはオーランドが言うと本当になりそうで溜息をついては、ドーソン伯爵領の資料をだす。と言っても特産物や収穫高や納税、歴史など特段特別な事は書かれていない。至って普通だ。
「伯爵家も苦しい時期があったんだね……」
アレンが1冊の本を見てポツリと呟く。最近はどの領も食物の収穫量が減っている。天気も日照りが続いたり、雨が続いたり、厳冬や猛暑など年によって違うものの異常気象が続いている。それにより作物が育たなくなった土地もちらほら増えている。
物価は高騰するし、納めるものがなければ納税も減る。しかし王家は自分たちの贅沢の為に国民の事など顧みず税収を増やすだけで、何の政策立てやしない。
それでも何とかやっていけているから、国民の怒りも少ないが、この国は緩やかに坂を転がり落ちている。ロイヤル子爵領の主な税収は農作物だ。財政難はアレンも他人事では無いのだろう。
「『いつまでもこの王国に真の繁栄と、分け隔てない幸福が永遠に続きますように』…か」
「建国物語か?」
「ねぇ、オーランドは『真の盟約』は本当にあったと思う?」
「おとぎ話だろう?愛国心を育てるプロパガンダと言うやつだ。」
「そうかもしれないけどさぁ。最近の領地を思うとね……おとぎ話にも縋りたくなるよ……」
アレンの言葉にオーランドはそう答えたが、リュクソン公爵家には「真の盟約」存在とその重要性が、代々口伝で語り継がれてきた。
殆どは国民が知る建国物語と一緒だ。だがそれには続きがある。「『真の盟約』を破れば『裁き』が下り『正されれば』王国を救う力が現れる。」
オーランドがそれを教えられたのは僅か5歳の時だ。嫡子として養子に迎え入れられたは言え、5つの子供におとぎ話を真剣な顔で話す公爵夫妻の異様な空気は、それが事実なのだと思わせるには十分だった。
口伝と言うのがリュクソン家にとっての重要性を更に示していた。それと同時にそんな秘密をなぜ「今」教えるのかと。
今思えば「あの時」だからこそ公爵夫妻は俺に教えたのだ。そして俺がリュクソン公爵家の養子になった本当理由もそこにある気がした。
「立て直した伯爵家は凄いよ」と言うアレンを横目にオーランドはドーソン伯爵家の資料を次々に読んでいく。
(伯爵家は良くも悪くも本当に普通だ。俺の勘違いなのか??)
オーランドは自分を訝しみながら、一族の名など知ったところで何がある訳では無いが、一応ドーソン一族の名が載っているとある資料に目を移して手が止まる。
「どうかした?」
「いや……まだ、なんとも…」
そう言いながらもオーランドの手はページを行ったり来たりしながらは一つ一つ名を確認していく。
「コイツも、コイツも、コイツも…コイツも、王宮にいるんだ」
「ん?普通の事じゃないか?ロイヤル家だって宮廷貴族だし。貴族の子供が騎士や文官になるのだって普通だ…」
「違う。いや、違わないが……」
先日、オーランドはわざと「如何にも女好きのオーランドらしい」理由を引っさげてアリーヤの執務室に押しかけ、アリーヤに紅茶を飲ませ、その隙に無詠唱で眠りの魔法をかけ休ませた。そうでもしないと真面目な彼女は休まない。
紅茶を飲ませたのは気持ちが落ち着いている時の方が魔法がかかりやすいのと、アリーヤが自分が淹れた紅茶が一番好きなのを知っていたから。その後大量の書類を突き返しにかなり部署を歩き回った。リボンはかけてないが。
そんなオーランドは化け物と言われただけあり記憶力も良い。と言うより一度見たものは忘れない。
「緑の宝石のアクセサリー付けていた。他の役人も。何人も。その時はアリーヤに仕事を押し付けなければ役人など正直どうでも良い存在だったから服装なんて気にしなかったが……偶然か?」
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★オーランドサイド
悪魔の微笑みを向けたオーランドはその後アレンとロイヤル家の書庫にいた。ロイヤル家の蔵書はかなりの物だ。流石は王家の傍系と言ったところだろう。特に王族関係の物は多い。
オーランドは、アリーヤとレオナルドの婚約の為だけに勅命を出す王家も、レオナルドも、気に食わなかった。レオナルドの有責で婚約を破棄し、多額の慰謝料を請求するため、いずれ王族の弱みを探りにこの家に来ようと本棚を見ては思う。
「何を考えてるか知りたくないけどね、僕を巻き込まないでね。」
「安心しろ。俺は巻き込まないが、お前が勝手に巻き込まれる」
オーランドはそう言っては肩をすくめるが、アレンはオーランドが言うと本当になりそうで溜息をついては、ドーソン伯爵領の資料をだす。と言っても特産物や収穫高や納税、歴史など特段特別な事は書かれていない。至って普通だ。
「伯爵家も苦しい時期があったんだね……」
アレンが1冊の本を見てポツリと呟く。最近はどの領も食物の収穫量が減っている。天気も日照りが続いたり、雨が続いたり、厳冬や猛暑など年によって違うものの異常気象が続いている。それにより作物が育たなくなった土地もちらほら増えている。
物価は高騰するし、納めるものがなければ納税も減る。しかし王家は自分たちの贅沢の為に国民の事など顧みず税収を増やすだけで、何の政策立てやしない。
それでも何とかやっていけているから、国民の怒りも少ないが、この国は緩やかに坂を転がり落ちている。ロイヤル子爵領の主な税収は農作物だ。財政難はアレンも他人事では無いのだろう。
「『いつまでもこの王国に真の繁栄と、分け隔てない幸福が永遠に続きますように』…か」
「建国物語か?」
「ねぇ、オーランドは『真の盟約』は本当にあったと思う?」
「おとぎ話だろう?愛国心を育てるプロパガンダと言うやつだ。」
「そうかもしれないけどさぁ。最近の領地を思うとね……おとぎ話にも縋りたくなるよ……」
アレンの言葉にオーランドはそう答えたが、リュクソン公爵家には「真の盟約」存在とその重要性が、代々口伝で語り継がれてきた。
殆どは国民が知る建国物語と一緒だ。だがそれには続きがある。「『真の盟約』を破れば『裁き』が下り『正されれば』王国を救う力が現れる。」
オーランドがそれを教えられたのは僅か5歳の時だ。嫡子として養子に迎え入れられたは言え、5つの子供におとぎ話を真剣な顔で話す公爵夫妻の異様な空気は、それが事実なのだと思わせるには十分だった。
口伝と言うのがリュクソン家にとっての重要性を更に示していた。それと同時にそんな秘密をなぜ「今」教えるのかと。
今思えば「あの時」だからこそ公爵夫妻は俺に教えたのだ。そして俺がリュクソン公爵家の養子になった本当理由もそこにある気がした。
「立て直した伯爵家は凄いよ」と言うアレンを横目にオーランドはドーソン伯爵家の資料を次々に読んでいく。
(伯爵家は良くも悪くも本当に普通だ。俺の勘違いなのか??)
オーランドは自分を訝しみながら、一族の名など知ったところで何がある訳では無いが、一応ドーソン一族の名が載っているとある資料に目を移して手が止まる。
「どうかした?」
「いや……まだ、なんとも…」
そう言いながらもオーランドの手はページを行ったり来たりしながらは一つ一つ名を確認していく。
「コイツも、コイツも、コイツも…コイツも、王宮にいるんだ」
「ん?普通の事じゃないか?ロイヤル家だって宮廷貴族だし。貴族の子供が騎士や文官になるのだって普通だ…」
「違う。いや、違わないが……」
先日、オーランドはわざと「如何にも女好きのオーランドらしい」理由を引っさげてアリーヤの執務室に押しかけ、アリーヤに紅茶を飲ませ、その隙に無詠唱で眠りの魔法をかけ休ませた。そうでもしないと真面目な彼女は休まない。
紅茶を飲ませたのは気持ちが落ち着いている時の方が魔法がかかりやすいのと、アリーヤが自分が淹れた紅茶が一番好きなのを知っていたから。その後大量の書類を突き返しにかなり部署を歩き回った。リボンはかけてないが。
そんなオーランドは化け物と言われただけあり記憶力も良い。と言うより一度見たものは忘れない。
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