9 / 30
9. 夢見ヶ崎さんって、何者?
しおりを挟む
入学してから約一ヶ月が経過した。
私の学園内での立場はこの一ヶ月で劇的に変化……いや、悪化の一途をたどっていた。
当初、私は「学園のアイドルであるイケメン四人組に、なぜか入学式で公開プロポーズされた謎の地味な女」だった。
それが今では、すっかりこう呼ばれるようになっていた。
『四天王を従えし、謎多きクールビューティー』。
……誰がクールビューティーだ。
この現実と百八十度かけ離れた不名誉極まりない二つ名が定着してしまったのには、いくつかの理由がある。
まず第一に、騎士団の四人が私以外の人間と話している時と私と接している時とで、あまりにも態度が違いすぎることだ。
彼らはそのルックスとカリスマ性、そしてそれぞれが持つ卓越した能力(勉強、運動、その他諸々)によって、すでに学園内で『四天王』という実にありがたくない呼び名で呼ばれるようになっていた。
そんな彼らが他の生徒たちには気さくで、完璧で、手の届かない憧れの存在として振る舞う一方で、私の前でだけはなぜか跪いたり、傅いたり、あるいは子犬のようにじゃれついてくる。その異常なギャップが「夢見ヶ崎乃蒼は、あの四天王を従えるほどの大物なのではないか?」という、とんでもない憶測を生んでしまったのだ。
第二に、私が彼らの奇行に対してもはやまともな反応を返す気力を失ってしまったことだ。
最初の頃は「やめてください!」「違います!」と必死にツッコミを入れていた。しかし、私の否定や拒絶が彼らにとっては何の意味もなさない、むしろ喜ばせるだけの燃料にしかならないと悟ってからは、私はある種の諦念と共に彼らの行動を「無」の表情で受け流すようになってしまった。
一条くんが「乃蒼様、本日のご機嫌はいかがですか!」と大声で話しかけてきても、私はただ静かに頷くだけ。如月くんが「本日の貴女様のストレス指数は72%。原因の9割はレノーです」とレポートを差し出してきても、無言で受け取るだけ。倉吉くんが背後にいつの間にか立っていても、もう驚かない。早苗くんが頭を撫でてきても、されるがまま。
この感情の起伏を一切見せない私の態度が、周囲の目には「何をされても動じない、肝の据わったクールな美女」と映ってしまったらしいのだ。
本当は違う。私はただ、あらゆる感情を消費し尽くし、心が枯渇しているだけなのだ。胃痛と寝不足で顔色が悪いのを「ミステリアスな雰囲気」と勘違いされているだけなのだ。
結果として私の『平凡なJKライフ計画』の最重要項目であった、「普通の友達作り」は絶望的な状況に陥っていた。
誰も、私に話しかけてこない。
男子生徒は倉吉くんの秘密裏の牽制を恐れてか、私と目を合わせようともしない。女子生徒たちは私を「四天王を独占する、格上の女」と認識しているのか、遠巻きにヒソヒソと噂話をするだけで、決してその輪の中に入れてはくれなかった。
唯一の例外は、隣のクラスの空崎莉緒ちゃんだけだ。
彼女だけが「よっ、クールビューティー! 今日も大変そうだね!」と、からかうように、しかし親しみを込めて話しかけてくれる。彼女の存在がなければ私はとっくに精神の均衡を失っていたかもしれない。
「もはや、これまでか……」
ある日の昼休み、屋上へと続く階段の踊り場で私は一人、空になった弁当箱を前にため息をついていた。教室は騎士団がいるせいで全く気が休まらない。最近ではこの場所が、私の唯一の安息地となっていた。
友達ゼロ。会話する相手もなし。
クラスでは完全に孤立し、腫れ物のように扱われる日々。
私が夢見た、きらきらと輝く、普通の高校生活は一体どこにあるのだろう。
「やはりここにいらっしゃいましたか、乃蒼様」
その声に、私のささやかな安息は終わりを告げた。
階段を上がってきたのは、騎士団の四人だった。どうやら教室に私の姿がないことに気づき、探しに来たらしい。倉吉くんあたりが私の居場所を特定したのだろう。
「乃蒼さま、こんなとこで一人でメシ食ってたのか? 声かけろよー」
早苗くんが屈託なく言う。その言葉が私の心をチクリと刺した。
(声をかけられる友達が私にはいないんだよ……)
「乃蒼様、お一人での食事は栄養の吸収効率、及び精神衛生上の観点から推奨できません。次回からは、我々と共に」
如月くんが冷静に分析する。
「そうだぞ、乃蒼様! 昼食は皆で楽しく摂るものだ! 我らが貴女様の完璧なランチタイムを演出してご覧に入れましょう!」
一条くんが自信満々に胸を張る。
彼らの言葉にはいつものように、一ミクロンの悪意もない。
純粋な善意と忠誠心。
そして、その善意が私の心をじわじわと追い詰めていることに、彼らは全く気づいていない。
私の心の中にどす黒い感情が渦巻くのがわかった。
怒り、悲しみ、そして、諦め。
(……ああ、もう、どうでもいいや)
「……好きにすればいいじゃないですか」
ぽつりと、自分でも驚くほど冷たい声が、私の口から漏れた。
「え?」
きょとんとする四人を私は枯渇しきった瞳で見上げた。
「あなたたちが私のことを『女王』だって言うなら、それでいいです。私があなたたちを従えてるように見えるなら、それでもう結構です」
「乃蒼様……?」
「もう疲れました。否定するのも、ツッコむのも。友達を作ろうと努力するのも。……平凡な日常なんて、もう、諦めましたから」
自嘲気味に、私はふっと笑った。
その瞬間、四人の顔色が変わった。
特に、一条くんはまるで雷に打たれたかのように目を見開き、愕然とした表情で立ち尽くしていた。
「……諦めた? 乃蒼様が……我々のせいで……?」
彼の声は震えていた。
いつも自信に満ち溢れていた彼の瞳から、光が消えていく。
如月くんは厳しい顔で唇を噛み締め、倉吉くんは悲しげに目を伏せ、早苗くんでさえいつもの笑顔を消して困惑したように私と一条くんを交互に見ている。
初めてだった。
私の言葉が彼らに、「都合のいい解釈」をされずにそのままの意味で届いたのは。
そして、彼らが自分たちの行動が私を傷つけていた可能性に、ようやく思い至ったのは。
重い沈黙が、踊り場に落ちる。
五時間目の開始を告げる予鈴がその沈黙を破るように、遠くで鳴り響いた。
「……教室に、戻ります」
私は立ち上がると彼らの横をすり抜けて、無言で階段を下り始めた。
背後から誰も追いかけてはこなかった。
この日を境に、私の日常はまた少しだけ形を変えることになる。
しかし、それが良い変化なのか、それとも、さらなるカオスへの序章に過ぎないのか。
それを知る者は、まだ誰もいなかった。
私の学園内での立場はこの一ヶ月で劇的に変化……いや、悪化の一途をたどっていた。
当初、私は「学園のアイドルであるイケメン四人組に、なぜか入学式で公開プロポーズされた謎の地味な女」だった。
それが今では、すっかりこう呼ばれるようになっていた。
『四天王を従えし、謎多きクールビューティー』。
……誰がクールビューティーだ。
この現実と百八十度かけ離れた不名誉極まりない二つ名が定着してしまったのには、いくつかの理由がある。
まず第一に、騎士団の四人が私以外の人間と話している時と私と接している時とで、あまりにも態度が違いすぎることだ。
彼らはそのルックスとカリスマ性、そしてそれぞれが持つ卓越した能力(勉強、運動、その他諸々)によって、すでに学園内で『四天王』という実にありがたくない呼び名で呼ばれるようになっていた。
そんな彼らが他の生徒たちには気さくで、完璧で、手の届かない憧れの存在として振る舞う一方で、私の前でだけはなぜか跪いたり、傅いたり、あるいは子犬のようにじゃれついてくる。その異常なギャップが「夢見ヶ崎乃蒼は、あの四天王を従えるほどの大物なのではないか?」という、とんでもない憶測を生んでしまったのだ。
第二に、私が彼らの奇行に対してもはやまともな反応を返す気力を失ってしまったことだ。
最初の頃は「やめてください!」「違います!」と必死にツッコミを入れていた。しかし、私の否定や拒絶が彼らにとっては何の意味もなさない、むしろ喜ばせるだけの燃料にしかならないと悟ってからは、私はある種の諦念と共に彼らの行動を「無」の表情で受け流すようになってしまった。
一条くんが「乃蒼様、本日のご機嫌はいかがですか!」と大声で話しかけてきても、私はただ静かに頷くだけ。如月くんが「本日の貴女様のストレス指数は72%。原因の9割はレノーです」とレポートを差し出してきても、無言で受け取るだけ。倉吉くんが背後にいつの間にか立っていても、もう驚かない。早苗くんが頭を撫でてきても、されるがまま。
この感情の起伏を一切見せない私の態度が、周囲の目には「何をされても動じない、肝の据わったクールな美女」と映ってしまったらしいのだ。
本当は違う。私はただ、あらゆる感情を消費し尽くし、心が枯渇しているだけなのだ。胃痛と寝不足で顔色が悪いのを「ミステリアスな雰囲気」と勘違いされているだけなのだ。
結果として私の『平凡なJKライフ計画』の最重要項目であった、「普通の友達作り」は絶望的な状況に陥っていた。
誰も、私に話しかけてこない。
男子生徒は倉吉くんの秘密裏の牽制を恐れてか、私と目を合わせようともしない。女子生徒たちは私を「四天王を独占する、格上の女」と認識しているのか、遠巻きにヒソヒソと噂話をするだけで、決してその輪の中に入れてはくれなかった。
唯一の例外は、隣のクラスの空崎莉緒ちゃんだけだ。
彼女だけが「よっ、クールビューティー! 今日も大変そうだね!」と、からかうように、しかし親しみを込めて話しかけてくれる。彼女の存在がなければ私はとっくに精神の均衡を失っていたかもしれない。
「もはや、これまでか……」
ある日の昼休み、屋上へと続く階段の踊り場で私は一人、空になった弁当箱を前にため息をついていた。教室は騎士団がいるせいで全く気が休まらない。最近ではこの場所が、私の唯一の安息地となっていた。
友達ゼロ。会話する相手もなし。
クラスでは完全に孤立し、腫れ物のように扱われる日々。
私が夢見た、きらきらと輝く、普通の高校生活は一体どこにあるのだろう。
「やはりここにいらっしゃいましたか、乃蒼様」
その声に、私のささやかな安息は終わりを告げた。
階段を上がってきたのは、騎士団の四人だった。どうやら教室に私の姿がないことに気づき、探しに来たらしい。倉吉くんあたりが私の居場所を特定したのだろう。
「乃蒼さま、こんなとこで一人でメシ食ってたのか? 声かけろよー」
早苗くんが屈託なく言う。その言葉が私の心をチクリと刺した。
(声をかけられる友達が私にはいないんだよ……)
「乃蒼様、お一人での食事は栄養の吸収効率、及び精神衛生上の観点から推奨できません。次回からは、我々と共に」
如月くんが冷静に分析する。
「そうだぞ、乃蒼様! 昼食は皆で楽しく摂るものだ! 我らが貴女様の完璧なランチタイムを演出してご覧に入れましょう!」
一条くんが自信満々に胸を張る。
彼らの言葉にはいつものように、一ミクロンの悪意もない。
純粋な善意と忠誠心。
そして、その善意が私の心をじわじわと追い詰めていることに、彼らは全く気づいていない。
私の心の中にどす黒い感情が渦巻くのがわかった。
怒り、悲しみ、そして、諦め。
(……ああ、もう、どうでもいいや)
「……好きにすればいいじゃないですか」
ぽつりと、自分でも驚くほど冷たい声が、私の口から漏れた。
「え?」
きょとんとする四人を私は枯渇しきった瞳で見上げた。
「あなたたちが私のことを『女王』だって言うなら、それでいいです。私があなたたちを従えてるように見えるなら、それでもう結構です」
「乃蒼様……?」
「もう疲れました。否定するのも、ツッコむのも。友達を作ろうと努力するのも。……平凡な日常なんて、もう、諦めましたから」
自嘲気味に、私はふっと笑った。
その瞬間、四人の顔色が変わった。
特に、一条くんはまるで雷に打たれたかのように目を見開き、愕然とした表情で立ち尽くしていた。
「……諦めた? 乃蒼様が……我々のせいで……?」
彼の声は震えていた。
いつも自信に満ち溢れていた彼の瞳から、光が消えていく。
如月くんは厳しい顔で唇を噛み締め、倉吉くんは悲しげに目を伏せ、早苗くんでさえいつもの笑顔を消して困惑したように私と一条くんを交互に見ている。
初めてだった。
私の言葉が彼らに、「都合のいい解釈」をされずにそのままの意味で届いたのは。
そして、彼らが自分たちの行動が私を傷つけていた可能性に、ようやく思い至ったのは。
重い沈黙が、踊り場に落ちる。
五時間目の開始を告げる予鈴がその沈黙を破るように、遠くで鳴り響いた。
「……教室に、戻ります」
私は立ち上がると彼らの横をすり抜けて、無言で階段を下り始めた。
背後から誰も追いかけてはこなかった。
この日を境に、私の日常はまた少しだけ形を変えることになる。
しかし、それが良い変化なのか、それとも、さらなるカオスへの序章に過ぎないのか。
それを知る者は、まだ誰もいなかった。
0
あなたにおすすめの小説
貧乏貴族の俺が貴族学園随一の麗しき公爵令嬢と偽装婚約したら、なぜか溺愛してくるようになった。
ななよ廻る
恋愛
貴族のみに門戸を開かれた王国きっての学園は、貧乏貴族の俺にとって居心地のいい場所ではなかった。
令息令嬢の社交場。
顔と身分のいい結婚相手を見つけるための場所というのが暗黙の了解とされており、勉強をしに来た俺は肩身が狭い。
それでも通い続けているのは、端的に言えば金のためだ。
王国一の学園卒業という箔を付けて、よりよい仕事に就く。
家族を支えるため、強いては妹に望まない結婚をさせないため、俺には嫌でも学園に通う理由があった。
ただ、どれだけ強い決意があっても、時には1人になりたくなる。
静かな場所を求めて広大な学園の敷地を歩いていたら、薔薇の庭園に辿り着く。
そこで銀髪碧眼の美しい令嬢と出会い、予想もしなかった提案をされる。
「それなら、私と“偽装婚約”をしないかい?」
互いの利益のため偽装婚約を受け入れたが、彼女が学園唯一の公爵令嬢であるユーリアナ・アルローズと知ったのは後になってからだ。
しかも、ユーリアナは偽装婚約という関係を思いの外楽しみ始めて――
「ふふ、君は私の旦那様なのだから、もっと甘えてもいいんだよ?」
偽装婚約、だよな……?
※この作品は『カクヨム』『小説家になろう』『アルファポリス』に掲載しております※
※ななよ廻る文庫(個人電子書籍出版)にて第1巻発売中!※
「ご褒美ください」とわんこ系義弟が離れない
橋本彩里(Ayari)
恋愛
六歳の時に伯爵家の養子として引き取られたイーサンは、年頃になっても一つ上の義理の姉のミラが大好きだとじゃれてくる。
そんななか、投資に失敗した父の借金の代わりにとミラに見合いの話が浮上し、義姉が大好きなわんこ系義弟が「ご褒美ください」と迫ってきて……。
1~2万文字の短編予定→中編に変更します。
いつもながらの溺愛執着ものです。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
「お前みたいな卑しい闇属性の魔女など側室でもごめんだ」と言われましたが、私も殿下に嫁ぐ気はありません!
野生のイエネコ
恋愛
闇の精霊の加護を受けている私は、闇属性を差別する国で迫害されていた。いつか私を受け入れてくれる人を探そうと夢に見ていたデビュタントの舞踏会で、闇属性を差別する王太子に罵倒されて心が折れてしまう。
私が国を出奔すると、闇精霊の森という場所に住まう、不思議な男性と出会った。なぜかその男性が私の事情を聞くと、国に与えられた闇精霊の加護が消滅して、国は大混乱に。
そんな中、闇精霊の森での生活は穏やかに進んでいく。
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
王宮地味女官、只者じゃねぇ
宵森みなと
恋愛
地味で目立たず、ただ真面目に働く王宮の女官・エミリア。
しかし彼女の正体は――剣術・魔法・語学すべてに長けた首席卒業の才女にして、実はとんでもない美貌と魔性を秘めた、“自覚なしギャップ系”最強女官だった!?
王女付き女官に任命されたその日から、運命が少しずつ動き出す。
訛りだらけのマーレン語で王女に爆笑を起こし、夜会では仮面を外した瞬間、貴族たちを騒然とさせ――
さらには北方マーレン国から訪れた黒髪の第二王子をも、一瞬で虜にしてしまう。
「おら、案内させてもらいますけんの」
その一言が、国を揺らすとは、誰が想像しただろうか。
王女リリアは言う。「エミリアがいなければ、私は生きていけぬ」
副長カイルは焦る。「このまま、他国に連れて行かれてたまるか」
ジークは葛藤する。「自分だけを見てほしいのに、届かない」
そしてレオンハルト王子は心を決める。「妻に望むなら、彼女以外はいない」
けれど――当の本人は今日も地味眼鏡で事務作業中。
王族たちの心を翻弄するのは、無自覚最強の“訛り女官”。
訛って笑いを取り、仮面で魅了し、剣で守る――
これは、彼女の“本当の顔”が王宮を変えていく、壮麗な恋と成長の物語。
★この物語は、「枯れ専モブ令嬢」の5年前のお話です。クラリスが活躍する前で、少し若いイザークとライナルトがちょっと出ます。
多分悪役令嬢ですが、うっかりヒーローを餌付けして執着されています
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【美味しそう……? こ、これは誰にもあげませんから!】
23歳、ブラック企業で働いている社畜OLの私。この日も帰宅は深夜過ぎ。泥のように眠りに着き、目覚めれば綺羅びやかな部屋にいた。しかも私は意地悪な貴族令嬢のようで使用人たちはビクビクしている。ひょっとして私って……悪役令嬢? テンプレ通りなら、将来破滅してしまうかも!
そこで、細くても長く生きるために、目立たず空気のように生きようと決めた。それなのに、ひょんな出来事からヒーロー? に執着される羽目に……。
お願いですから、私に構わないで下さい!
※ 他サイトでも投稿中
身代りの花嫁は25歳年上の海軍士官に溺愛される
絵麻
恋愛
桐島花は父が病没後、継母義妹に虐げられて、使用人同然の生活を送っていた。
父の財産も尽きかけた頃、義妹に縁談が舞い込むが継母は花を嫁がせた。
理由は多額の結納金を手に入れるため。
相手は二十五歳も歳上の、海軍の大佐だという。
放り出すように、嫁がされた花を待っていたものは。
地味で冴えないと卑下された日々、花の真の力が時東邸で活かされる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる