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長すぎる序章
……語り部を代えて
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それから畠中さんは家に来て勉強を見てくれるようになりました。彼とのお勉強は学校のそれよりも楽しくて、いつしかその日が楽しみになっていました。
そんなある日の事、お父さんが職場の人たちとのお泊まりバーベキューに僕たち三兄弟を誘ってくれました。弟の勇と晋は喜んでいましたが、大人数の中に居るのが苦手な僕は手放しでは喜べません。でもお父さんは僕のそういったところはもちろん解っていて、星哉君も参加するよと言ってきたのです。
「そうなの?」
その頃には畠中さんとすっかり打ち解けて下の名前で呼び合うようになっていました。きっと僕の顔は笑顔満開だったと思いますが、どうしようかな?という風にちょっと焦らした態度を取ってしまいます。
「ホントに行かないつもり?星哉君にはもう話しちゃったんだけど……それに“波那ちゃん”も参加するんだよ」
「行くっ!」
僕は“波那ちゃん”に反応した振りをしてお泊まり会の参加を決めました。
ここで“波那ちゃん”の事を少しだけお話ししますと、“はな“って名前なんだけど男性です。彼もお父さんの職場の方で確か三十歳くらいなのですが、とっても可愛くて優しくてお料理が上手で。学校の担任の先生と同世代なのに何この差!ってくらいに先生が年寄りに見えます(あっ、波那ちゃんが若々しいのか)。
波那ちゃんは体が弱いから運動はしちゃいけないらしくて外で遊んだりは出来ないけど、お料理とかお裁縫とかお掃除とかお洗濯とか、家で役に立つ事を色々教えてくれるんです。僕は勉強も運動も得意じゃないし、体も小さくてお父さん似のサル顔で。こんな冴えない僕にはお門違いかもしれないけど、波那ちゃんは憧れの人なんです。こういう大人になりたいと思える僕の人生の指針なんです。やっぱりお母さんに似たかったなぁ……、このところそんな事を考えてしまいます。でもでもお父さんの事は大好きです!そこは誤解しないでくださいね。
待ちに待ったお泊まり会の当日、僕たち小田原一家は待ち合わせ場所に到着してみたら、今回集まってる方たちはほとんど知ってる人たちばかりでした。話によると、今回の事は志摩さんのご厚意で実現したんだそうです。奈良橋さんも望月さんもよく知ってる、このお二方一見気が強くて怖そうなんだけど、裏表無いし子供だからって見下したりしない気の良いお姉さんなんです。家にもちょくちょく遊びに来てくれるからお母さんともとっても仲良し。あと野上さんと三條さんはかなり久し振り、三兄弟で知ってるのは多分僕だけ。なんて言ってると三條さんが僕たちに気付いたみたいです。
「久し振りだな誠、すっかりお兄ちゃんしてんじゃん」
「お久し振りです。弟の勇と晋です」
「「こんにちは」」
三條さんは星哉君よりも背が高くて、勇は最初怖がって僕の後ろに隠れてたけど、彼はおっとりしてて優しい方だから、僕が喋ってるのを見て安心したみたい。晋は物怖じしないからすぐに打ち解けてます。
「バス来てるからあっちに行こうか?」
「「「ハイ」」」
晋はちゃっかり三條さんに抱っこをおねだり、僕と勇は二人に付いて送迎バスのある所へ向かいました。
バスの中は和やかを通り越して賑やかでした。星哉君は僕たち子供には優しくしてくれるけど、奈良橋さんたちとの会話はほぼバトル状態、お父さんにその事を訊ねてみるといつもの光景なんだそうです。
「普段その十パーセントでも見せてくれたらねぇ」
大澄さんと言う方が女性を邪険に扱う星哉君の態度にちょっとムカついてるみたいです。う~ん、確かにちょっとどうかと思うなぁ……。
「冗談じゃねぇ、何であんたらオバサン共に……」
「それでよく外回りが勤まるわね、そのうち痛い目見るわよ」
「ったく、うっせぇよ」
ちょっと星哉君、『オバサン』はダメだよ。僕は慌てて彼の二の腕を突付きました。
「星哉君、ここにオバサンは居ないよ」
「えっ?」
「そういうのってセクハラになるんだよね?気を付けなきゃダメだよ」
僕の言葉にお父さんと志摩さんが笑い出して、星哉君は僕に指摘されると思ってなかったみたいでちょっとだけしょげてました。
そんなある日の事、お父さんが職場の人たちとのお泊まりバーベキューに僕たち三兄弟を誘ってくれました。弟の勇と晋は喜んでいましたが、大人数の中に居るのが苦手な僕は手放しでは喜べません。でもお父さんは僕のそういったところはもちろん解っていて、星哉君も参加するよと言ってきたのです。
「そうなの?」
その頃には畠中さんとすっかり打ち解けて下の名前で呼び合うようになっていました。きっと僕の顔は笑顔満開だったと思いますが、どうしようかな?という風にちょっと焦らした態度を取ってしまいます。
「ホントに行かないつもり?星哉君にはもう話しちゃったんだけど……それに“波那ちゃん”も参加するんだよ」
「行くっ!」
僕は“波那ちゃん”に反応した振りをしてお泊まり会の参加を決めました。
ここで“波那ちゃん”の事を少しだけお話ししますと、“はな“って名前なんだけど男性です。彼もお父さんの職場の方で確か三十歳くらいなのですが、とっても可愛くて優しくてお料理が上手で。学校の担任の先生と同世代なのに何この差!ってくらいに先生が年寄りに見えます(あっ、波那ちゃんが若々しいのか)。
波那ちゃんは体が弱いから運動はしちゃいけないらしくて外で遊んだりは出来ないけど、お料理とかお裁縫とかお掃除とかお洗濯とか、家で役に立つ事を色々教えてくれるんです。僕は勉強も運動も得意じゃないし、体も小さくてお父さん似のサル顔で。こんな冴えない僕にはお門違いかもしれないけど、波那ちゃんは憧れの人なんです。こういう大人になりたいと思える僕の人生の指針なんです。やっぱりお母さんに似たかったなぁ……、このところそんな事を考えてしまいます。でもでもお父さんの事は大好きです!そこは誤解しないでくださいね。
待ちに待ったお泊まり会の当日、僕たち小田原一家は待ち合わせ場所に到着してみたら、今回集まってる方たちはほとんど知ってる人たちばかりでした。話によると、今回の事は志摩さんのご厚意で実現したんだそうです。奈良橋さんも望月さんもよく知ってる、このお二方一見気が強くて怖そうなんだけど、裏表無いし子供だからって見下したりしない気の良いお姉さんなんです。家にもちょくちょく遊びに来てくれるからお母さんともとっても仲良し。あと野上さんと三條さんはかなり久し振り、三兄弟で知ってるのは多分僕だけ。なんて言ってると三條さんが僕たちに気付いたみたいです。
「久し振りだな誠、すっかりお兄ちゃんしてんじゃん」
「お久し振りです。弟の勇と晋です」
「「こんにちは」」
三條さんは星哉君よりも背が高くて、勇は最初怖がって僕の後ろに隠れてたけど、彼はおっとりしてて優しい方だから、僕が喋ってるのを見て安心したみたい。晋は物怖じしないからすぐに打ち解けてます。
「バス来てるからあっちに行こうか?」
「「「ハイ」」」
晋はちゃっかり三條さんに抱っこをおねだり、僕と勇は二人に付いて送迎バスのある所へ向かいました。
バスの中は和やかを通り越して賑やかでした。星哉君は僕たち子供には優しくしてくれるけど、奈良橋さんたちとの会話はほぼバトル状態、お父さんにその事を訊ねてみるといつもの光景なんだそうです。
「普段その十パーセントでも見せてくれたらねぇ」
大澄さんと言う方が女性を邪険に扱う星哉君の態度にちょっとムカついてるみたいです。う~ん、確かにちょっとどうかと思うなぁ……。
「冗談じゃねぇ、何であんたらオバサン共に……」
「それでよく外回りが勤まるわね、そのうち痛い目見るわよ」
「ったく、うっせぇよ」
ちょっと星哉君、『オバサン』はダメだよ。僕は慌てて彼の二の腕を突付きました。
「星哉君、ここにオバサンは居ないよ」
「えっ?」
「そういうのってセクハラになるんだよね?気を付けなきゃダメだよ」
僕の言葉にお父さんと志摩さんが笑い出して、星哉君は僕に指摘されると思ってなかったみたいでちょっとだけしょげてました。
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