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やっとこさ本編
一難去ってまた一難?……
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「畠中!お前何やってんだ!?」
そ、その声は?俺は逃げるという発想すら無く声のした方を見ると、担任の先生が駆け寄ってきた。
いや、その……俺はどう言い訳してやろうか言葉に困っていると、お前だったんだな、と心配そうな目で見つめてくる。
「学校に連絡があったんだ。ウチの生徒が男にホテル連れ込まれてる、って……その様子だと無事みたいだな」
完全無傷とはいかなかったけど、ホラれなかっただけ良しとするしかないな。
「えぇ、何とか無事です」
「それなら良かった。まぁでも多少のショックはあっただろ?あそこのカフェでちょっと落ち着こう」
先生は商店街を歓楽街の境目に位置するカフェを指差した。
……で、先生に連れられてカフェに入った俺は、奢りなのを良いことにちゃっかりケーキセットなるものを頼んで遠慮無く頬張っている。好きなもの頼め、って言うからケーキ二つ頼もうとしたらさすがにそれは怒られた(ほどでもない)。
「それは遠慮が無いにもほどがあるだろ?」
仰る通りでございます。余計な体力使ったから腹減った、にしてもあの変態はなから俺を狙ってたのか?そう考えたら何か気持ち悪ぃ……。
「しかしお前をホテルに連れ込もうなんて、その男相当腕に自信があったんだな」
「みたいです、柔道でどうとか言ってました」
確かにそれは伊達じゃないと思う、正直ヤバいと思ったからな。先生から見ても俺は決して軟弱には見えてないはず、だからホテルで俺を見掛けた時は意外だったろうな。
「ウチなぜかその手の……事件にまでは発展してないけど被害が多いんだよ。取り立ててゲイが多い訳でもないし……赴任して三年が過ぎたけど未だによく分からん」
「『ホモ受け』する人間が多いとか?」
「……俺自身中高一貫の男子校卒だから免疫はあるんだけど、ここはむしろ静かな方だと思うんだ。ただ……」
先生はその先はあまり言いたくなかったのか口をつぐむ。
「使い分け、と言うか裏表のある奴が多いのかも知れませんね」
きっと先生が言わんとした言葉を俺が言った。先生は渋い表情を見せてたけど、否定も肯定もしなかった。
「……聞かなかった事にする。帰りは送ってく、車で来てるから」
いいですよ。俺は一旦遠慮したが、教諭としての責任だ。と言いくるめられ、お茶も奢ってもらってるしなぁ……と思った俺はその厚意に甘える事にした。
それから学校の方は至って平和で、俺自身その事でどうこう言われる事もなく一週間ほどが過ぎた。この日は午後からクラブ活動、俺はここぞとばかり図書室に居座ってスポーツ医学の本を読み漁っていた。楽しい事をしてると時間が経つのも早いもので、あっと言う間に五限目終了のチャイムが鳴る。俺は名残惜しくその本と別れ、六限目に当たる時間には担任の数学特訓が待ってるから教室に戻る支度をする。
と、そこに色白で小柄な男子生徒があの、と声を掛けてくる。ネクタイを見るとボルドー、って事は一年か……。
「はい、何か?」
俺はちょっと警戒しつつ返事をする。見た目大人しくて可愛らしい印象なんだけど、ちょっと何と言うか……冷たい感じがする。
「一年A組の田丸礼於梛って言います。六限目はどうされるんですか……?」
「補習で教室に戻ります……一年D組の畠中伽月です」
一応名乗ったけど、俺と分かって声掛けてきてんだよな?A組とは接点無いからこんな奴知らない。
「教科は何ですか……?」
「数学です、担任が史生谷先生なんで」
「その補習、お邪魔しても良いですか……?」
そんなの俺が決められる訳無いだろ?こいつ下手に出てる割にちょっと図々しいな。
「それなら今のうちに先生に聞いてきなよ、まだ職員室にいらっしゃるはずだから」
そうします。田丸礼於梛はそこそこ可愛い笑顔を見せていそいそと図書室から出ていった。
……で、結果A組の担任の許可が下りなくて補習に参加出来なかった田丸なんだけど、彼は学年トップクラスの成績で補習なんぞ受ける必要の無い優等生らしい。それが何でまた補習を受けたがったのかと言うと……。
「数学は必ず答えを導き出せます、これほど成果の分かり易い教科は無いと思います」
あっそう……俺はなぜかこの男と下校中、逆方向ながらも同じJR駅を利用しているからだ。普段俺は自転車通学なんだけど、今日は遅刻しそうで電車使ったんだよな。はぁ??正直通学中はつるみたくないんだ、俺。
「ところで、今お付き合いされてる方とかいらっしゃるんですか?」
は?どこからその展開になる?何に対して『ところで』なんだ?ほんのちょっとでも恋バナでもしたんなら分からなくもないけど。いちいち突っ掛かるのも面倒臭いから、居ないと答えた。
「そうですか、もし宜しかったら僕とお付き合いしてくださいませんか?」
はぁ?なぜそうなる?急に饒舌になってんじゃねぇか。ってか立て続けだな、この展開……。
「それは出来ない、俺ゲイじゃないんだ」
女の方が良い、他あたってくれ。
そ、その声は?俺は逃げるという発想すら無く声のした方を見ると、担任の先生が駆け寄ってきた。
いや、その……俺はどう言い訳してやろうか言葉に困っていると、お前だったんだな、と心配そうな目で見つめてくる。
「学校に連絡があったんだ。ウチの生徒が男にホテル連れ込まれてる、って……その様子だと無事みたいだな」
完全無傷とはいかなかったけど、ホラれなかっただけ良しとするしかないな。
「えぇ、何とか無事です」
「それなら良かった。まぁでも多少のショックはあっただろ?あそこのカフェでちょっと落ち着こう」
先生は商店街を歓楽街の境目に位置するカフェを指差した。
……で、先生に連れられてカフェに入った俺は、奢りなのを良いことにちゃっかりケーキセットなるものを頼んで遠慮無く頬張っている。好きなもの頼め、って言うからケーキ二つ頼もうとしたらさすがにそれは怒られた(ほどでもない)。
「それは遠慮が無いにもほどがあるだろ?」
仰る通りでございます。余計な体力使ったから腹減った、にしてもあの変態はなから俺を狙ってたのか?そう考えたら何か気持ち悪ぃ……。
「しかしお前をホテルに連れ込もうなんて、その男相当腕に自信があったんだな」
「みたいです、柔道でどうとか言ってました」
確かにそれは伊達じゃないと思う、正直ヤバいと思ったからな。先生から見ても俺は決して軟弱には見えてないはず、だからホテルで俺を見掛けた時は意外だったろうな。
「ウチなぜかその手の……事件にまでは発展してないけど被害が多いんだよ。取り立ててゲイが多い訳でもないし……赴任して三年が過ぎたけど未だによく分からん」
「『ホモ受け』する人間が多いとか?」
「……俺自身中高一貫の男子校卒だから免疫はあるんだけど、ここはむしろ静かな方だと思うんだ。ただ……」
先生はその先はあまり言いたくなかったのか口をつぐむ。
「使い分け、と言うか裏表のある奴が多いのかも知れませんね」
きっと先生が言わんとした言葉を俺が言った。先生は渋い表情を見せてたけど、否定も肯定もしなかった。
「……聞かなかった事にする。帰りは送ってく、車で来てるから」
いいですよ。俺は一旦遠慮したが、教諭としての責任だ。と言いくるめられ、お茶も奢ってもらってるしなぁ……と思った俺はその厚意に甘える事にした。
それから学校の方は至って平和で、俺自身その事でどうこう言われる事もなく一週間ほどが過ぎた。この日は午後からクラブ活動、俺はここぞとばかり図書室に居座ってスポーツ医学の本を読み漁っていた。楽しい事をしてると時間が経つのも早いもので、あっと言う間に五限目終了のチャイムが鳴る。俺は名残惜しくその本と別れ、六限目に当たる時間には担任の数学特訓が待ってるから教室に戻る支度をする。
と、そこに色白で小柄な男子生徒があの、と声を掛けてくる。ネクタイを見るとボルドー、って事は一年か……。
「はい、何か?」
俺はちょっと警戒しつつ返事をする。見た目大人しくて可愛らしい印象なんだけど、ちょっと何と言うか……冷たい感じがする。
「一年A組の田丸礼於梛って言います。六限目はどうされるんですか……?」
「補習で教室に戻ります……一年D組の畠中伽月です」
一応名乗ったけど、俺と分かって声掛けてきてんだよな?A組とは接点無いからこんな奴知らない。
「教科は何ですか……?」
「数学です、担任が史生谷先生なんで」
「その補習、お邪魔しても良いですか……?」
そんなの俺が決められる訳無いだろ?こいつ下手に出てる割にちょっと図々しいな。
「それなら今のうちに先生に聞いてきなよ、まだ職員室にいらっしゃるはずだから」
そうします。田丸礼於梛はそこそこ可愛い笑顔を見せていそいそと図書室から出ていった。
……で、結果A組の担任の許可が下りなくて補習に参加出来なかった田丸なんだけど、彼は学年トップクラスの成績で補習なんぞ受ける必要の無い優等生らしい。それが何でまた補習を受けたがったのかと言うと……。
「数学は必ず答えを導き出せます、これほど成果の分かり易い教科は無いと思います」
あっそう……俺はなぜかこの男と下校中、逆方向ながらも同じJR駅を利用しているからだ。普段俺は自転車通学なんだけど、今日は遅刻しそうで電車使ったんだよな。はぁ??正直通学中はつるみたくないんだ、俺。
「ところで、今お付き合いされてる方とかいらっしゃるんですか?」
は?どこからその展開になる?何に対して『ところで』なんだ?ほんのちょっとでも恋バナでもしたんなら分からなくもないけど。いちいち突っ掛かるのも面倒臭いから、居ないと答えた。
「そうですか、もし宜しかったら僕とお付き合いしてくださいませんか?」
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「それは出来ない、俺ゲイじゃないんだ」
女の方が良い、他あたってくれ。
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