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やっとこさ本編
…寄り道での偶然…
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「結局のところどうなったの?」
僕は伽月君の告られ話にちょっと興味津々、でも……。
「『友達じゃダメですか?』って泣きつかれてさ、それなら構わない、って」
何か押し切られた気分だ。彼は何となく不機嫌そう。それもそのはず、伽月君は無類の女好きだもん。
「頼んでもないのに食い物持ってきたり、休み時間毎にウチのクラスに来たり……それで親しくしてる奴に気ぃ遣わせてんのがどうもなぁ」
要はウザいんだ……でもその彼ちょっと可哀想な気もするけど、あんまベタベタするの嫌がるんだよね。そのせいか、今日ちょっとお疲れ気味だもん。
僕はこの日クラスメイトのひかりちゃん、明日香ちゃん、梨乃ちゃんと一緒に図書館で絵本を読破していました。一年生の課題が『絵本の作成』なんです。表紙、文章、イラストを自分で書いて、オリジナルストーリーを考えるんだけど、やっつけ仕事で早く提出しても合格がなかなか貰えないシビアな課題でありまして。理由はきちんと売り物レベルに製本して卒業の時に頂けるそうで、二年後の自分が恥じない物を作れ、と言う事みたいです。
今は図書館近くの大型スーパーマーケットのフードコートに居て、三人はクレープを買いに行ってます。僕が場所取りで待ってる間に伽月君と偶然会って何となく近況報告、ここ彼の高校の最寄り駅にあるからこんな事もあるよね。
「聞くの遅れたけど、一人で来てんのか?」
「ううん、クラスメイト三人と。さっきまで図書館に居たんだ」
「そっか、俺も実は……」
来た。伽月君は同じ制服を着てる男の子に向けて手を振っています。どおりで隣のテーブルをくっ付けてきた訳だ。
「探したよ、今日は混んでるけど随分と離れた席を……こちらの方は?」
男の子はコーヒーとパフェをテーブルに置きながら僕の顔を見る。そりゃそうだよね、知らない男が居るんだもん。
「あぁ、古い知り合いなんだ。誠、彼は同じクラスの二宮輝」
「初めまして、畠中君とは席が隣なんです」
二宮輝君はとても物腰の柔らかい印象の男の子です。色白で綺麗なゴールドの瞳をしています。聞いても良いのかな?
「初めまして、小田原誠です。ひょっとしてハーフの方ですか?」
「そこまで濃くはないけど父方の曾祖父がロシア人なんです。僕はクォーターの子に当たるんだ」
二宮君は僕の失礼とも言えなくもない質問に丁寧に答えてくれます。するとクレープを買いに行ってた女の子三人もここに集まってきました。
「今日は混んでるねぇ……はい、まこちゃんの」
ありがとう。僕はひかりちゃんからツナレタスのクレープを受け取りました。明日香ちゃんと梨乃ちゃんは伽月君と二宮君を見て、こちらの方は?と僕に説明を求めてきます。
「えっとぉ、隣にいるのは畠中伽月君。で、こちらの方は二宮輝さん。お二人は○○高校の一年だよ」
「○○?すぐそこじゃん。初めまして、野口明日香です」
野口明日香と言う長身女子が真っ先に自己紹介する。まるで宝塚の男役みたいだ、女子の多い学校だとモテそうだな、女子っぽくしてても結構美人だと思うけど。こんなにクオリティが高いんなら紹介しやがれ!俺は誠の横顔を軽く睨む。
「向かって右側が浅元ひかり、左側が志賀梨乃、◇◇高校保育科一年です」
俺は予想以上の美女三人を前にちょっと緊張する。誠のクラスメイトである以上失礼な態度は慎まねば、輝は女系家庭で育ってるから平然としてるけどな。
「あのっ、○○高校でしたら相撲部、ありますよね?」
浅元ひかりと言うこれまたリカちゃん人形みたいな美女は若干食い気味に話を切り出してくる。
「あぁ、あるけど」
「そちらに丹波颯天さんっていらっしゃいますか?」
えっ?颯天の知り合いなのか?世の中狭いなぁ。
「颯天君なら同じクラスだよ、お知り合いですか?」
「いえ、そう言う訳じゃないんですが……」
質問には輝が答えたが、浅元さんはそう言ったきり下を向いてモジモジしてる。ん?ひょっとしてひょっとする?俺には颯天の恋バナで一つ思い当たる話があった。彼女は頬を赤らめながらも俺たちにその話をしてくれた。
話の概要として、六年前のわんぱく相撲の地方大会が浅元さんの地元で開催される事になり、彼女の自宅近所の会館が会場となったんだ。お父さんを始めとした実行委員会で会場設営をしてた時、彼女も興味本意で手伝いをしてて、知らずに土俵の上に乗っちゃったんだって。それを見た子供連中に乱暴な引き摺り下ろされ方をして擦り傷を作り、たまたま居合わせた颯天に助けてもらったんだって。その時にきちんとお礼を言えなくて、以来行ける大会を見に行ってはその機会を窺ってたらしいんだけど、その願い叶わず今に至るそうだ。
そう言えば颯天の奴一度だけ出逢ったリカちゃん人形みたいな女の子がめちゃくちゃ可愛くて、とか言ってたんだ。以来好きなタイプはリカちゃん人形。そっか、彼女の事だったのか!
僕は伽月君の告られ話にちょっと興味津々、でも……。
「『友達じゃダメですか?』って泣きつかれてさ、それなら構わない、って」
何か押し切られた気分だ。彼は何となく不機嫌そう。それもそのはず、伽月君は無類の女好きだもん。
「頼んでもないのに食い物持ってきたり、休み時間毎にウチのクラスに来たり……それで親しくしてる奴に気ぃ遣わせてんのがどうもなぁ」
要はウザいんだ……でもその彼ちょっと可哀想な気もするけど、あんまベタベタするの嫌がるんだよね。そのせいか、今日ちょっとお疲れ気味だもん。
僕はこの日クラスメイトのひかりちゃん、明日香ちゃん、梨乃ちゃんと一緒に図書館で絵本を読破していました。一年生の課題が『絵本の作成』なんです。表紙、文章、イラストを自分で書いて、オリジナルストーリーを考えるんだけど、やっつけ仕事で早く提出しても合格がなかなか貰えないシビアな課題でありまして。理由はきちんと売り物レベルに製本して卒業の時に頂けるそうで、二年後の自分が恥じない物を作れ、と言う事みたいです。
今は図書館近くの大型スーパーマーケットのフードコートに居て、三人はクレープを買いに行ってます。僕が場所取りで待ってる間に伽月君と偶然会って何となく近況報告、ここ彼の高校の最寄り駅にあるからこんな事もあるよね。
「聞くの遅れたけど、一人で来てんのか?」
「ううん、クラスメイト三人と。さっきまで図書館に居たんだ」
「そっか、俺も実は……」
来た。伽月君は同じ制服を着てる男の子に向けて手を振っています。どおりで隣のテーブルをくっ付けてきた訳だ。
「探したよ、今日は混んでるけど随分と離れた席を……こちらの方は?」
男の子はコーヒーとパフェをテーブルに置きながら僕の顔を見る。そりゃそうだよね、知らない男が居るんだもん。
「あぁ、古い知り合いなんだ。誠、彼は同じクラスの二宮輝」
「初めまして、畠中君とは席が隣なんです」
二宮輝君はとても物腰の柔らかい印象の男の子です。色白で綺麗なゴールドの瞳をしています。聞いても良いのかな?
「初めまして、小田原誠です。ひょっとしてハーフの方ですか?」
「そこまで濃くはないけど父方の曾祖父がロシア人なんです。僕はクォーターの子に当たるんだ」
二宮君は僕の失礼とも言えなくもない質問に丁寧に答えてくれます。するとクレープを買いに行ってた女の子三人もここに集まってきました。
「今日は混んでるねぇ……はい、まこちゃんの」
ありがとう。僕はひかりちゃんからツナレタスのクレープを受け取りました。明日香ちゃんと梨乃ちゃんは伽月君と二宮君を見て、こちらの方は?と僕に説明を求めてきます。
「えっとぉ、隣にいるのは畠中伽月君。で、こちらの方は二宮輝さん。お二人は○○高校の一年だよ」
「○○?すぐそこじゃん。初めまして、野口明日香です」
野口明日香と言う長身女子が真っ先に自己紹介する。まるで宝塚の男役みたいだ、女子の多い学校だとモテそうだな、女子っぽくしてても結構美人だと思うけど。こんなにクオリティが高いんなら紹介しやがれ!俺は誠の横顔を軽く睨む。
「向かって右側が浅元ひかり、左側が志賀梨乃、◇◇高校保育科一年です」
俺は予想以上の美女三人を前にちょっと緊張する。誠のクラスメイトである以上失礼な態度は慎まねば、輝は女系家庭で育ってるから平然としてるけどな。
「あのっ、○○高校でしたら相撲部、ありますよね?」
浅元ひかりと言うこれまたリカちゃん人形みたいな美女は若干食い気味に話を切り出してくる。
「あぁ、あるけど」
「そちらに丹波颯天さんっていらっしゃいますか?」
えっ?颯天の知り合いなのか?世の中狭いなぁ。
「颯天君なら同じクラスだよ、お知り合いですか?」
「いえ、そう言う訳じゃないんですが……」
質問には輝が答えたが、浅元さんはそう言ったきり下を向いてモジモジしてる。ん?ひょっとしてひょっとする?俺には颯天の恋バナで一つ思い当たる話があった。彼女は頬を赤らめながらも俺たちにその話をしてくれた。
話の概要として、六年前のわんぱく相撲の地方大会が浅元さんの地元で開催される事になり、彼女の自宅近所の会館が会場となったんだ。お父さんを始めとした実行委員会で会場設営をしてた時、彼女も興味本意で手伝いをしてて、知らずに土俵の上に乗っちゃったんだって。それを見た子供連中に乱暴な引き摺り下ろされ方をして擦り傷を作り、たまたま居合わせた颯天に助けてもらったんだって。その時にきちんとお礼を言えなくて、以来行ける大会を見に行ってはその機会を窺ってたらしいんだけど、その願い叶わず今に至るそうだ。
そう言えば颯天の奴一度だけ出逢ったリカちゃん人形みたいな女の子がめちゃくちゃ可愛くて、とか言ってたんだ。以来好きなタイプはリカちゃん人形。そっか、彼女の事だったのか!
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