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やっとこさ本編
…いよいよ誠の晴れ舞台…
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「ちょっとあなたたち、優也様と馴れ馴れしくしてんじゃないわよ」
僕たちは松戸さんと志方さんと別れて程なく、知らない制服姿の女の子たちに声を掛けられてしまいました。ってか、そこに男の僕を混ぜられても……そんなにゲイ丸出しなの?僕。
「別に良くないですか?同じ学校の後輩ですもん、私たち」
ひかりちゃんは完全に開き直って女の子たちと絶賛戦闘中です。もちろん数で勝負の女の子たち、制服こそバラバラですが変な団結力があります。
「開き直ってんじゃねぇよ、生意気な。こっちはルール作って均衡守ってんだ」
「いっぺん分からせてあげた方が良くね?」
この人たち随分と物騒な事言うなぁ……それってどうなんだろう?それにそちらのルールなんて知ったこっちゃないんだよねぇ。
「あのぉ……」
僕は勇気を振り絞って睨み合いの間に入ります。彼女たちは何?とでも言いたげな表情で僕を見ています。
「こういうところを松戸さんに見られるのはあまり……」
「あ″?引っ込んでろよ、チビザル!」
ちょっと、今僕の見た目関係無いじゃない!チビザルには違いないけどそんな女松戸さんじゃなくてもお断りだよ!
「松戸さんはとても穏やかで有名な方です、相手を罵倒する女性は真っ先に嫌われると思いますが」
うわぁ~またやっちゃった?今度は一般の方相手にやっちゃった?しかも松戸さんの性格も知らないでテキトーな事言っちゃった……でも志方さんを見初められた、って事はあながち間違って無い、と思う。もうそう言う事にする!勝手に。
タンカを切ってきた女の子はまだ興奮気味で何か言いたげにしていましたが、後方に居る女の子が何やらコソコソ話してからその子のブラウスをつまんで引っ張りました。
「今は止めとこう、この子の言い分も一理あるよ」
「こんなとこ見られて優也様に嫌われたら……」
「もうバッチリ見させてもらったよ、俺の後輩に難癖付けるルールでもあるのか?」
松戸さんの登場に女の子たちはすっかり慌てふためいております。この子たち完全に嫌われたね、ご愁傷さま。
「いえ、あのぉ……」
「それに随分と汚い言葉使うんだな、そう言うの男女問わず嫌いなんだ」
彼の冷ややかな視線に耐えきれなかった彼女たちはそそくさと散っていきました。そしてひかりちゃんを見ると相変わらずだな、と呆れた表情をしています。
「何がよ?喧嘩売ってきたの向こうだよ」
「だからっていちいち相手するなよ、ひかりは只でさえ目立つのに」
「人の事言えないでしょ?こんな所彷徨いてたら囲まれちゃうよ」
二人は古くからの知り合いみたいに親しい口調で会話しています。ひかりちゃん、先輩相手に校内でタメ口は……。
「そんなにしょっちゅう囲まれないよ。さっき希良吏を教室に送ってったら氷泉から言伝て預かってきたんだ」
松戸さんは手にしている封筒を僕に差し出してきました。あの人はあの人で先輩をパシリに使うとは……僕の渋い表情に気付いた先輩はまぁまぁ、と美しい笑顔を向けてきます。
「あいつ下半身はだらしないけど人間は良いんだよ。同級生からの人望も厚いし、あれで次期生徒会長候補なんだ」
本当にそうなったらこの学校の一年後が不安です……僕は封筒を受け取って中を見ると、彼のクラスの出し物である“執事カフェ”のチケットが一枚と便箋が一枚入っていました。手紙は……無視です、いや、後にします。
「それじゃ、俺はこれで。“白雪姫”楽しみにしてるよ、主役頑張って」
「あ、ありがとうございます……」
僕は緊張した面持ちで一礼すると、松戸さんは爽やかに去っていかれました。そっか、この後女装姿晒すんだぁ……何だか急に緊張してきました。とポケットに入れていたケータイが震え出したので操作すると、出席順の六人ずつで構成されているグループL○○Eで【戻ってこ~い】との指令です。因みにひかりちゃんは一番、僕は四番なので同じグループなんです。
「いよいよだね、ワクワクする♪」
「……僕帰りたくなってきた」
「これまでの頑張りをフイにする気かぁ?首輪着けてでも出てもらうからな」
僕たちは急いで教室に戻り、いよいよ本番に臨みます。
今日は誠の学校の文化祭、高校の文化祭にしてはド派手で二日間開催されるんだってさ。んでこの後アイツの晴れ舞台を観に颯天と輝の三人で会場となる体育館で今や遅しと開演を待っている。
「それにしてもあの誠が“白雪姫”とはな」
颯天は輝が持参してるパンフレットを見ながら意外そうに言った。そりゃそうだ、ヘタに性格知ってると今日の出来事はかなりの異常事態だからな。
「きっと可愛いお姫様になると思うよ、僕立候補しようかな?」
輝は楽しそうにそんな事を言ってる、まぁ冗談だと思うけどな。
それより波那ちゃんたち来てるのか?ここ入る時も見なかったんだけど……俺は開演前の明るいうちに振り返って後方を見渡すと、小田原一家と兄夫妻が仲良く隣り合って、おじさん早くもハンディカムの操作を始めている。誰か気付くかな?と視線を送ると晋が気付いて手を振ってこっちに近付いてきた。
「伽月君先に入ってたんだね」
「あぁ、学校終わってそのまま来たからな」
「えっ?土曜日だよ、今日」
私立校は土曜日も授業がある事を伝えると、お疲れ様とおばさん似の可愛い笑顔で労ってくれる。今はまだ十歳、このまま可愛く居てくれよな。それから間もなく開演直前のアナウンスが流れて晋は席に戻り、体育館内は暗転して遂に“白雪姫”が開演した。
僕たちは松戸さんと志方さんと別れて程なく、知らない制服姿の女の子たちに声を掛けられてしまいました。ってか、そこに男の僕を混ぜられても……そんなにゲイ丸出しなの?僕。
「別に良くないですか?同じ学校の後輩ですもん、私たち」
ひかりちゃんは完全に開き直って女の子たちと絶賛戦闘中です。もちろん数で勝負の女の子たち、制服こそバラバラですが変な団結力があります。
「開き直ってんじゃねぇよ、生意気な。こっちはルール作って均衡守ってんだ」
「いっぺん分からせてあげた方が良くね?」
この人たち随分と物騒な事言うなぁ……それってどうなんだろう?それにそちらのルールなんて知ったこっちゃないんだよねぇ。
「あのぉ……」
僕は勇気を振り絞って睨み合いの間に入ります。彼女たちは何?とでも言いたげな表情で僕を見ています。
「こういうところを松戸さんに見られるのはあまり……」
「あ″?引っ込んでろよ、チビザル!」
ちょっと、今僕の見た目関係無いじゃない!チビザルには違いないけどそんな女松戸さんじゃなくてもお断りだよ!
「松戸さんはとても穏やかで有名な方です、相手を罵倒する女性は真っ先に嫌われると思いますが」
うわぁ~またやっちゃった?今度は一般の方相手にやっちゃった?しかも松戸さんの性格も知らないでテキトーな事言っちゃった……でも志方さんを見初められた、って事はあながち間違って無い、と思う。もうそう言う事にする!勝手に。
タンカを切ってきた女の子はまだ興奮気味で何か言いたげにしていましたが、後方に居る女の子が何やらコソコソ話してからその子のブラウスをつまんで引っ張りました。
「今は止めとこう、この子の言い分も一理あるよ」
「こんなとこ見られて優也様に嫌われたら……」
「もうバッチリ見させてもらったよ、俺の後輩に難癖付けるルールでもあるのか?」
松戸さんの登場に女の子たちはすっかり慌てふためいております。この子たち完全に嫌われたね、ご愁傷さま。
「いえ、あのぉ……」
「それに随分と汚い言葉使うんだな、そう言うの男女問わず嫌いなんだ」
彼の冷ややかな視線に耐えきれなかった彼女たちはそそくさと散っていきました。そしてひかりちゃんを見ると相変わらずだな、と呆れた表情をしています。
「何がよ?喧嘩売ってきたの向こうだよ」
「だからっていちいち相手するなよ、ひかりは只でさえ目立つのに」
「人の事言えないでしょ?こんな所彷徨いてたら囲まれちゃうよ」
二人は古くからの知り合いみたいに親しい口調で会話しています。ひかりちゃん、先輩相手に校内でタメ口は……。
「そんなにしょっちゅう囲まれないよ。さっき希良吏を教室に送ってったら氷泉から言伝て預かってきたんだ」
松戸さんは手にしている封筒を僕に差し出してきました。あの人はあの人で先輩をパシリに使うとは……僕の渋い表情に気付いた先輩はまぁまぁ、と美しい笑顔を向けてきます。
「あいつ下半身はだらしないけど人間は良いんだよ。同級生からの人望も厚いし、あれで次期生徒会長候補なんだ」
本当にそうなったらこの学校の一年後が不安です……僕は封筒を受け取って中を見ると、彼のクラスの出し物である“執事カフェ”のチケットが一枚と便箋が一枚入っていました。手紙は……無視です、いや、後にします。
「それじゃ、俺はこれで。“白雪姫”楽しみにしてるよ、主役頑張って」
「あ、ありがとうございます……」
僕は緊張した面持ちで一礼すると、松戸さんは爽やかに去っていかれました。そっか、この後女装姿晒すんだぁ……何だか急に緊張してきました。とポケットに入れていたケータイが震え出したので操作すると、出席順の六人ずつで構成されているグループL○○Eで【戻ってこ~い】との指令です。因みにひかりちゃんは一番、僕は四番なので同じグループなんです。
「いよいよだね、ワクワクする♪」
「……僕帰りたくなってきた」
「これまでの頑張りをフイにする気かぁ?首輪着けてでも出てもらうからな」
僕たちは急いで教室に戻り、いよいよ本番に臨みます。
今日は誠の学校の文化祭、高校の文化祭にしてはド派手で二日間開催されるんだってさ。んでこの後アイツの晴れ舞台を観に颯天と輝の三人で会場となる体育館で今や遅しと開演を待っている。
「それにしてもあの誠が“白雪姫”とはな」
颯天は輝が持参してるパンフレットを見ながら意外そうに言った。そりゃそうだ、ヘタに性格知ってると今日の出来事はかなりの異常事態だからな。
「きっと可愛いお姫様になると思うよ、僕立候補しようかな?」
輝は楽しそうにそんな事を言ってる、まぁ冗談だと思うけどな。
それより波那ちゃんたち来てるのか?ここ入る時も見なかったんだけど……俺は開演前の明るいうちに振り返って後方を見渡すと、小田原一家と兄夫妻が仲良く隣り合って、おじさん早くもハンディカムの操作を始めている。誰か気付くかな?と視線を送ると晋が気付いて手を振ってこっちに近付いてきた。
「伽月君先に入ってたんだね」
「あぁ、学校終わってそのまま来たからな」
「えっ?土曜日だよ、今日」
私立校は土曜日も授業がある事を伝えると、お疲れ様とおばさん似の可愛い笑顔で労ってくれる。今はまだ十歳、このまま可愛く居てくれよな。それから間もなく開演直前のアナウンスが流れて晋は席に戻り、体育館内は暗転して遂に“白雪姫”が開演した。
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