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やっとこさ本編
俺は一人やきもきしてる……
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昨夜は俺の脳ミソで普段明らかに使わない回路をフル稼働させたせいで朝からぼんやりしてる。一応健康体だから授業には参加してるけど内容はほとんど頭に入ってない。
輝は誠が好きで……でも誠が輝をどう思ってるかは分からない。俺は誠とどう接すれば良いんだ?結局昨日は何の連絡も無かったから俺が世話焼くのも明らかに違う。昨日は“言えなかった”で納得させてたけど“隠してる”可能性だって十分考えられる訳だし。
それよりアイツどうするんだろ?その事がどうも気になってほとんど寝てないんだ。輝と付き合うのか?それで俺たちのこれまでの関係性は一体どうなっちまうんだ?
「……月?伽月!!?」
「うわっ!!!」
俺は大声にびっくりして我に返ると颯天が心配そうに顔を覗いてくる。
「おい、次移動教室だぞ」
「あ、あぁ……化学だっけ?」
「違う、生物だ。今日朝から腑抜けてないか?」
へっ?俺いつからこの状態だ?さっきの授業が何だったかすら思い出せない。机に出てる教科書は古文、確か一時限目だったから生物と言う事は……俺二時限目からずっとこうしてたのか?
「ってか、いつまで古文の教科書出てんだよ?」
「……記憶に無い」
ヤバい!俺倫理とGが完全に抜けちまってる!慌ててる俺に颯天は肩をすくめて、ノート見せてやるからと支度する様促してきた。あれ?そう言えば……。
「輝は?」
「実験の準備で先に行った、何か声掛けにくそうにしてたぞ」
そっか……昨日の事があるからアイツなりに気を揉んでんだな、後で声掛けよう。俺は生物の教科書と筆記具を持って颯天と理科室に向かった。
生物の授業を終えて、出席順で同じグループの五人で食堂に居る。順番で紹介すると、颯天、戸倉真幸、輝、俺、平泉遵斗の五人。本当なら藤尾猛を入れての六人なんだけど、先週交通事故で足骨折しちまって入院中なんだ。この五人での昼食は毎日じゃないから、共通の話題となると自然と猛の話になる。
「猛今週中に退院できるってさ」
猛とは幼稚園からずっと一緒の真幸が吉報をもたらしてくる。とは言ってもリハビリとかあるんじゃないのか?
「骨折だとまだ歩けないでしょ?」
輝も同じ疑問を持ってるみたいだ。
「うん、トレーナーさん雇って自宅でリハビリするんだって」
「じゃ見舞いにでも行くか?」
俺たちは来週末にでも猛ん家を訪ねようと盛り上がり、ここは真幸に連絡係をお願いする。猛ん家は世が世なら爵位のある名家らしくて超セレブなお坊ちゃんではあるんだけど、ここへは高校からの入学だからDEFに組まれてる。この学校はセレブ御用達の幼稚園から大学までエスカレーター式で、野球部の全国大会出場をきっかけに知名度が一気に上がった事で外部入学枠も作ったんだそうだ。まぁ差別的ではあるけど元から居るセレブ君たちはABC組、俺たち外部入学組はDEF組に分けられてるんだ。
遵斗も実は国会議員の息子なんだけど、ご両親は離婚されててお母さんと二人三脚で暮らしてるんだ。彼のお母さんは兄夫婦の職場の上司で、波那ちゃんはかつて一緒に働いてたんだって。あっ、波那ちゃんで思い出した!
「颯天、今朝言ってた兄の弁当持ってきたんだ」
「いつくれるのかと思って待ってたんだぞ」
スマン。俺は兄さんが食べるはずだった弁当を渡す。兄さん今朝になって昼食が外食になる事を告げたもんだから、端から二人分仕様の俺のと兄さんのとをここに持ってきたと言う次第だ。颯天もまた波那ちゃんの料理のファンで、特にいなり寿司が大好物なんだ。
「お??、今日いなり寿司じゃん♪」
「お前それ好きだろ?だから声掛けたんだ」
「そうなの?一つ食べさせてよ」
これあげるから。輝は可愛いピンクのおむすびを差し出して俺の弁当を覗いてくる。俺もいなり寿司を輝の弁当箱の蓋の上に置いてやる。いただきます。輝は早速波那ちゃんお手製のいなり寿司を食べると、美味いねとご満悦だ。
「毎日このクオリティのお弁当なんて羨ましいね」
「正直居候の俺にここまでしてもらって贅沢な気分だよ」
この時間になると輝も俺も普段通りに戻ってる。誠の事を含めても輝はやっぱり良い奴だし、昨日だって俺だからこそ本音をぶつけてきたんだと思う。
「こんにちは、僕も混ぜてもらって良いかな?」
……久し振りにあの男が登場してきた、俺この男と話すの面倒臭いだよ……。
「いや、良くないと思うけど」
ゴメン遵斗、変な気遣わせてるみたいで。余談なんだけど、さっき話したセレブ組と俺たち外部入学組は基本接点を持たない事で平穏を保ってる。ところがセレブ組田丸はと言うと既に俺の隣に座って弁当を広げてる、まぁいつもこんな調子だから颯天と輝はため息一つで諦めちまってる。
「伽月君のお弁当はいつも豪勢だよね?」
マイペースなのかKYなのか、一緒に居るメンバーの事などお構いなしで俺に話し掛ける田丸のメンタルにはある意味感心する。もちろん見習いたくはないし、特に今日は右から左、この男の話なんて聞いちゃいなかった。
輝は誠が好きで……でも誠が輝をどう思ってるかは分からない。俺は誠とどう接すれば良いんだ?結局昨日は何の連絡も無かったから俺が世話焼くのも明らかに違う。昨日は“言えなかった”で納得させてたけど“隠してる”可能性だって十分考えられる訳だし。
それよりアイツどうするんだろ?その事がどうも気になってほとんど寝てないんだ。輝と付き合うのか?それで俺たちのこれまでの関係性は一体どうなっちまうんだ?
「……月?伽月!!?」
「うわっ!!!」
俺は大声にびっくりして我に返ると颯天が心配そうに顔を覗いてくる。
「おい、次移動教室だぞ」
「あ、あぁ……化学だっけ?」
「違う、生物だ。今日朝から腑抜けてないか?」
へっ?俺いつからこの状態だ?さっきの授業が何だったかすら思い出せない。机に出てる教科書は古文、確か一時限目だったから生物と言う事は……俺二時限目からずっとこうしてたのか?
「ってか、いつまで古文の教科書出てんだよ?」
「……記憶に無い」
ヤバい!俺倫理とGが完全に抜けちまってる!慌ててる俺に颯天は肩をすくめて、ノート見せてやるからと支度する様促してきた。あれ?そう言えば……。
「輝は?」
「実験の準備で先に行った、何か声掛けにくそうにしてたぞ」
そっか……昨日の事があるからアイツなりに気を揉んでんだな、後で声掛けよう。俺は生物の教科書と筆記具を持って颯天と理科室に向かった。
生物の授業を終えて、出席順で同じグループの五人で食堂に居る。順番で紹介すると、颯天、戸倉真幸、輝、俺、平泉遵斗の五人。本当なら藤尾猛を入れての六人なんだけど、先週交通事故で足骨折しちまって入院中なんだ。この五人での昼食は毎日じゃないから、共通の話題となると自然と猛の話になる。
「猛今週中に退院できるってさ」
猛とは幼稚園からずっと一緒の真幸が吉報をもたらしてくる。とは言ってもリハビリとかあるんじゃないのか?
「骨折だとまだ歩けないでしょ?」
輝も同じ疑問を持ってるみたいだ。
「うん、トレーナーさん雇って自宅でリハビリするんだって」
「じゃ見舞いにでも行くか?」
俺たちは来週末にでも猛ん家を訪ねようと盛り上がり、ここは真幸に連絡係をお願いする。猛ん家は世が世なら爵位のある名家らしくて超セレブなお坊ちゃんではあるんだけど、ここへは高校からの入学だからDEFに組まれてる。この学校はセレブ御用達の幼稚園から大学までエスカレーター式で、野球部の全国大会出場をきっかけに知名度が一気に上がった事で外部入学枠も作ったんだそうだ。まぁ差別的ではあるけど元から居るセレブ君たちはABC組、俺たち外部入学組はDEF組に分けられてるんだ。
遵斗も実は国会議員の息子なんだけど、ご両親は離婚されててお母さんと二人三脚で暮らしてるんだ。彼のお母さんは兄夫婦の職場の上司で、波那ちゃんはかつて一緒に働いてたんだって。あっ、波那ちゃんで思い出した!
「颯天、今朝言ってた兄の弁当持ってきたんだ」
「いつくれるのかと思って待ってたんだぞ」
スマン。俺は兄さんが食べるはずだった弁当を渡す。兄さん今朝になって昼食が外食になる事を告げたもんだから、端から二人分仕様の俺のと兄さんのとをここに持ってきたと言う次第だ。颯天もまた波那ちゃんの料理のファンで、特にいなり寿司が大好物なんだ。
「お??、今日いなり寿司じゃん♪」
「お前それ好きだろ?だから声掛けたんだ」
「そうなの?一つ食べさせてよ」
これあげるから。輝は可愛いピンクのおむすびを差し出して俺の弁当を覗いてくる。俺もいなり寿司を輝の弁当箱の蓋の上に置いてやる。いただきます。輝は早速波那ちゃんお手製のいなり寿司を食べると、美味いねとご満悦だ。
「毎日このクオリティのお弁当なんて羨ましいね」
「正直居候の俺にここまでしてもらって贅沢な気分だよ」
この時間になると輝も俺も普段通りに戻ってる。誠の事を含めても輝はやっぱり良い奴だし、昨日だって俺だからこそ本音をぶつけてきたんだと思う。
「こんにちは、僕も混ぜてもらって良いかな?」
……久し振りにあの男が登場してきた、俺この男と話すの面倒臭いだよ……。
「いや、良くないと思うけど」
ゴメン遵斗、変な気遣わせてるみたいで。余談なんだけど、さっき話したセレブ組と俺たち外部入学組は基本接点を持たない事で平穏を保ってる。ところがセレブ組田丸はと言うと既に俺の隣に座って弁当を広げてる、まぁいつもこんな調子だから颯天と輝はため息一つで諦めちまってる。
「伽月君のお弁当はいつも豪勢だよね?」
マイペースなのかKYなのか、一緒に居るメンバーの事などお構いなしで俺に話し掛ける田丸のメンタルにはある意味感心する。もちろん見習いたくはないし、特に今日は右から左、この男の話なんて聞いちゃいなかった。
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