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やっとこさ本編
誠が作る友達の輪……
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伽月君?田丸は俺の顔を覗き込んでくる。まぁまともな反応してやらないからなんだけどどうもウザいんだ、コイツが相手だと。ってかいつの間に下の名前で呼んでくるようになったんだ?
「今日は心ここに在らずって顔してるね、悩み事?」
いや別に。俺は奴の顔を見ずに答える。悪いがアンタの事信用しちゃいないんでな、本音を晒す気なんぞ無い。
「良かったら話してよ」
「ありもしない悩み事をか?」
「顔に書いてあるよ、『悩んでます』って」
田丸はそう言ってふふふと笑う。一体何が楽しいんだ?
『今の流れで笑うところあったか?』
俺たちの噛み合ってない会話を見せられてる颯天は真幸の耳元でこそっと囁いてる。
『聞いてた限り無かったと思うんだけど』
二人のヒソヒソ話に田丸は見下した様な一瞥の視線を向けている。俺この男のその目が嫌いなんだ、口では『仲間に入れてくれ』と言いながら実際は相手の気遣いを一切しない。表面上だけとは言え一応学校の友人に加えた事を後悔する瞬間だ。
「あの、一つお訊ねしても宜しいですか?」
今度は多分俺くらいの身長はある男が緊張した面持ちで輝の隣に立っている。ネクタイを見るとボルドーだから一年か、この男女優の息子だったよな、確か。
「一年B組光畑諒と言います。二宮輝さんですよね?」
はい。輝はまさか女優の息子に声を掛けられるなんて思ってないから目をぱちくりさせてる。にしたって輝に何の用だ?恨みを買うような男じゃないから見当が付かん。
「◇◇高校の文化祭で“白雪姫”ちゃんとお話されてるのを見たんですが……ひょっとして恋人なのかと」
「そうだよ、と言いたいところだけど今は告って保留状態」
「そう……僕にもチャンスがある訳だ」
「残念だけどそうなるね、あんまライバル増えて欲しくないんだけど」
オイオイ、また増えるのか?誠好きな野郎がよぉ……。
「ただね、僕達どころじゃない最強のライバルがここに居るよ」
輝は俺の顔を見てニヤニヤしてくる。おい、ジョークで言ってんだろうが変な事に巻き込むんじゃねぇ!
「え?どうして?」
光畑諒は俺の顔を不思議そうに見つめてくる。そりゃそうだ、十歳の頃からの親友同士だなんて知ってるはず無いからな。
「何でそうなる?俺はノンケだ」
俺は火の粉を吹っ掛けてくる輝を軽く睨む。颯天はこの状況を面白がってるみだいで、誠モテ期到来だなと茶化してる。お前、俺も数に入れてるだろ?
「“白雪姫”と伽月は家族ぐるみの付き合いしてるんだ」
颯天よ、補足説明ありがとよ。光畑は俺がライバルではないと認識した様で笑顔を向けてきた。
「僕もライバルは多くない方が良いからね、他校にも彼を狙ってる奴が居るみたいでさ。男の子と分かって半分くらいは退いたけど、それでも十五人くらいには声掛けられてたよ」
そんなにかよ!?俺は誠の急激なモテっ振りに驚いた。多分練り歩きん時の話だな……。
「なんだ、伽月聞いてないの?」
「んな事いちいち知る訳無いだろ」
と言ったそばからポケットの中のケータイが震え始める。画面をチェックすると誠からのL○○E、さっき起床した事と昨日までの文化祭の報告が長々と記されている。ゴメン誠、後でゆっくり読むわ……。俺はケータイをポケットにしまい直してると、誰から?と田丸に話し掛けられる。コイツには言いたくない、咄嗟に昨日兄貴から来たメールを思い出してそれで乗り切る事にする。
「兄からだよ、盆前に一時帰省するってさ」
「へぇ、お兄様は今どちらに?」
新潟。それだけ答えて残りの弁当を頬張る。
「そう……寂しくない?」
「いや、もう一人の兄と同居してるからそうでもない」
すると光畑がいなり寿司に興味を示して一つ欲しい、と言ってきた。残りは二つ、俺は光畑に一つ差し出して最後の一つを口の中に入れる。うし、今日も完食♪
「それより“白雪姫”の写メとか無いのか?」
あるよ。光畑はケータイを取り出して向かいに座ってる遵斗に見せてる、そっちはそっちで盛り上がってるみたいだ。
「ん?この子小田原誠君?」
そっか、兄夫婦の職場関係と言う事は小田原家とも接点があって当然だよな。
「知ってんのか?」
「うん、彼のお父さん母と同じ会社で働いてるんだ。小学生の時に二??三度会っただけだけど全然変わってない」
ちっちゃいまんま。遵斗は懐かしそうに笑ってる。
「でも確かに可愛いな、こんな才能あったんだ……」
「だろ?誠って大人しすぎるくらいだから文化祭で観た時はびっくりしたよ」
颯天と遵斗、輝と光畑で誠の話題で盛り上がり始めてる、真幸はにこやかに聞き役、コイツは人の邪魔立てを一切しない出来た男なんだ。田丸よ、少しは見習え……。
「今日は心ここに在らずって顔してるね、悩み事?」
いや別に。俺は奴の顔を見ずに答える。悪いがアンタの事信用しちゃいないんでな、本音を晒す気なんぞ無い。
「良かったら話してよ」
「ありもしない悩み事をか?」
「顔に書いてあるよ、『悩んでます』って」
田丸はそう言ってふふふと笑う。一体何が楽しいんだ?
『今の流れで笑うところあったか?』
俺たちの噛み合ってない会話を見せられてる颯天は真幸の耳元でこそっと囁いてる。
『聞いてた限り無かったと思うんだけど』
二人のヒソヒソ話に田丸は見下した様な一瞥の視線を向けている。俺この男のその目が嫌いなんだ、口では『仲間に入れてくれ』と言いながら実際は相手の気遣いを一切しない。表面上だけとは言え一応学校の友人に加えた事を後悔する瞬間だ。
「あの、一つお訊ねしても宜しいですか?」
今度は多分俺くらいの身長はある男が緊張した面持ちで輝の隣に立っている。ネクタイを見るとボルドーだから一年か、この男女優の息子だったよな、確か。
「一年B組光畑諒と言います。二宮輝さんですよね?」
はい。輝はまさか女優の息子に声を掛けられるなんて思ってないから目をぱちくりさせてる。にしたって輝に何の用だ?恨みを買うような男じゃないから見当が付かん。
「◇◇高校の文化祭で“白雪姫”ちゃんとお話されてるのを見たんですが……ひょっとして恋人なのかと」
「そうだよ、と言いたいところだけど今は告って保留状態」
「そう……僕にもチャンスがある訳だ」
「残念だけどそうなるね、あんまライバル増えて欲しくないんだけど」
オイオイ、また増えるのか?誠好きな野郎がよぉ……。
「ただね、僕達どころじゃない最強のライバルがここに居るよ」
輝は俺の顔を見てニヤニヤしてくる。おい、ジョークで言ってんだろうが変な事に巻き込むんじゃねぇ!
「え?どうして?」
光畑諒は俺の顔を不思議そうに見つめてくる。そりゃそうだ、十歳の頃からの親友同士だなんて知ってるはず無いからな。
「何でそうなる?俺はノンケだ」
俺は火の粉を吹っ掛けてくる輝を軽く睨む。颯天はこの状況を面白がってるみだいで、誠モテ期到来だなと茶化してる。お前、俺も数に入れてるだろ?
「“白雪姫”と伽月は家族ぐるみの付き合いしてるんだ」
颯天よ、補足説明ありがとよ。光畑は俺がライバルではないと認識した様で笑顔を向けてきた。
「僕もライバルは多くない方が良いからね、他校にも彼を狙ってる奴が居るみたいでさ。男の子と分かって半分くらいは退いたけど、それでも十五人くらいには声掛けられてたよ」
そんなにかよ!?俺は誠の急激なモテっ振りに驚いた。多分練り歩きん時の話だな……。
「なんだ、伽月聞いてないの?」
「んな事いちいち知る訳無いだろ」
と言ったそばからポケットの中のケータイが震え始める。画面をチェックすると誠からのL○○E、さっき起床した事と昨日までの文化祭の報告が長々と記されている。ゴメン誠、後でゆっくり読むわ……。俺はケータイをポケットにしまい直してると、誰から?と田丸に話し掛けられる。コイツには言いたくない、咄嗟に昨日兄貴から来たメールを思い出してそれで乗り切る事にする。
「兄からだよ、盆前に一時帰省するってさ」
「へぇ、お兄様は今どちらに?」
新潟。それだけ答えて残りの弁当を頬張る。
「そう……寂しくない?」
「いや、もう一人の兄と同居してるからそうでもない」
すると光畑がいなり寿司に興味を示して一つ欲しい、と言ってきた。残りは二つ、俺は光畑に一つ差し出して最後の一つを口の中に入れる。うし、今日も完食♪
「それより“白雪姫”の写メとか無いのか?」
あるよ。光畑はケータイを取り出して向かいに座ってる遵斗に見せてる、そっちはそっちで盛り上がってるみたいだ。
「ん?この子小田原誠君?」
そっか、兄夫婦の職場関係と言う事は小田原家とも接点があって当然だよな。
「知ってんのか?」
「うん、彼のお父さん母と同じ会社で働いてるんだ。小学生の時に二??三度会っただけだけど全然変わってない」
ちっちゃいまんま。遵斗は懐かしそうに笑ってる。
「でも確かに可愛いな、こんな才能あったんだ……」
「だろ?誠って大人しすぎるくらいだから文化祭で観た時はびっくりしたよ」
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