43 / 145
やっとこさ本編
語り部ジャック 勇編 弟目線で見る二人
しおりを挟む
普段は伽月君か兄の語り部で進められているお話なんですが、ここでちょっと気分を変えて僕小田原勇が語り部を努めます。簡単に自己紹介をさせていただくと、このほど近所の公立中学に入学したばかりの十二歳、とっても健全な配球男子でございます。仮入部期間も終えて部活動も本格始動し、目下背番号入りを目指して日夜練習に励んでおります。
さて、これまで日陰人生を送ってきた我が兄誠ですが、高校生活が始まった辺りから少しずつ性格が良い意味で変わってきてるようです。女の子だらけの学校なんだけど、恋愛対象が男の人なのでかえって水が合ってるみたいで。友達も順調に出来てて、連れてくる方皆可愛いんです!確かに昔から◇◇高校の女子高生は美女揃いで有名ではあるのですが、一人くらい紹介してくれないかなぁ?
あっ、この発言は健全じゃない?いえいえ、思春期真っ只中の僕が恋愛に興味を示せない方が異常事態だと思うんです。まぁでも今回僕の話はこの辺にして、伽月君と兄ちゃんの事を僕目線で語らせていただきます。
この二人の出逢いは五年前、お父さんと星哉君の執り成しで実現しました。お父さん学校でなかなか友達が出来ない兄ちゃんを心配したみたいで……それで当時わんぱく相撲で結構な活躍をしてて性格も社交的な伽月君と引き合わせて、学校とは関係の無い友達を持つことで兄ちゃんの拠り所を作ってあげたかったのかな……と推察しています。
実は伽月君の前にもそんな事を一度やってて、その時は上手くいかなかったんだよね。二~三度会って自然消滅って感じでした、親御さんは今でもたまにいらっしゃるけど息子さんの方はとんとお見掛けしません。今となってはもうどうでも良いです、ぶっちゃけてしまうと。だって親御さんの目が離れると急に横柄になる人で、正直ヤな奴だったんです。その場で気付かない悪戯とかして、兄ちゃんの私物壊されてたり下ネタ的な落書きされたり……アイツムカつくヤローだったな。誰だって?口が腐るから言いたくありません!でもそのうち分かると思います、徐々に本性出してくるでしょうから。あっ、補足しておくと親御さんはとっても良い方なんです、それだけにムカつきもひとしおと言いますか……。
おっと、アイツの話は良いや。伽月君の方に話を戻します、初対面の時、彼はガチガチに緊張してた兄ちゃんの手を優しく握って笑いかけて、二人はすぐに仲良くなりました。僕と晋とも仲良くしてくれてお兄ちゃんが増えた様で嬉しかったんです。ウチの兄ちゃんは運動音痴でアクティブな遊びが不向きな分、伽月君が遊び相手になってくれました。それに家族に言えない悩みも聞いてくれて、秘密もちゃんと守ってくれるんです。一時期はお兄ちゃんを取り替えて、とも思ってしまうほどでしたが、今は赤の他人だからこそ出来た関係性なのかなと思います。
その伽月君、無類の女好きと言う呈になっている様なんですが、兄ちゃんの事となると話は別みたいなんです。何をおいても兄ちゃんを最優先にするからそれが元で振られちゃった事もあるし……しかもそれを全く気にしてなくてびっくりする位に立ち直りが早い!ここ二年間ほどで四人の女の子とお付き合いしてるんだよ、兄ちゃん曰く『タラシ』状態です。僕には言わないけど多分経験済みなんです、何がって?ご想像にお任せします。
ここからは僕の推察なのですが、伽月君ひょっとして兄ちゃんの事好きなんじゃないかな?って。今のところ無自覚みたいで『友達』だと思ってる様なのですが、かつては兄ちゃんをいじめてた連中のところに単身乗り込んで大喧嘩した事もあって、ちょっと怪我はしてたけど六~七人を打ち負かしちゃったんです。因みに多分この事は僕しか知りません、『誠には絶対言うな』って口止めされてるから皆様も内緒にしててくださいね。
んでさっき兄ちゃんの部屋に夜食のおにぎりを持っていったのですが、何の話をしていたのか伽月君兄ちゃんの腕掴んでてお互い見つめ合っていたんです。僕は三年前……二人が中学に入学する直前の密談を思い出してしまいました。
さて、これまで日陰人生を送ってきた我が兄誠ですが、高校生活が始まった辺りから少しずつ性格が良い意味で変わってきてるようです。女の子だらけの学校なんだけど、恋愛対象が男の人なのでかえって水が合ってるみたいで。友達も順調に出来てて、連れてくる方皆可愛いんです!確かに昔から◇◇高校の女子高生は美女揃いで有名ではあるのですが、一人くらい紹介してくれないかなぁ?
あっ、この発言は健全じゃない?いえいえ、思春期真っ只中の僕が恋愛に興味を示せない方が異常事態だと思うんです。まぁでも今回僕の話はこの辺にして、伽月君と兄ちゃんの事を僕目線で語らせていただきます。
この二人の出逢いは五年前、お父さんと星哉君の執り成しで実現しました。お父さん学校でなかなか友達が出来ない兄ちゃんを心配したみたいで……それで当時わんぱく相撲で結構な活躍をしてて性格も社交的な伽月君と引き合わせて、学校とは関係の無い友達を持つことで兄ちゃんの拠り所を作ってあげたかったのかな……と推察しています。
実は伽月君の前にもそんな事を一度やってて、その時は上手くいかなかったんだよね。二~三度会って自然消滅って感じでした、親御さんは今でもたまにいらっしゃるけど息子さんの方はとんとお見掛けしません。今となってはもうどうでも良いです、ぶっちゃけてしまうと。だって親御さんの目が離れると急に横柄になる人で、正直ヤな奴だったんです。その場で気付かない悪戯とかして、兄ちゃんの私物壊されてたり下ネタ的な落書きされたり……アイツムカつくヤローだったな。誰だって?口が腐るから言いたくありません!でもそのうち分かると思います、徐々に本性出してくるでしょうから。あっ、補足しておくと親御さんはとっても良い方なんです、それだけにムカつきもひとしおと言いますか……。
おっと、アイツの話は良いや。伽月君の方に話を戻します、初対面の時、彼はガチガチに緊張してた兄ちゃんの手を優しく握って笑いかけて、二人はすぐに仲良くなりました。僕と晋とも仲良くしてくれてお兄ちゃんが増えた様で嬉しかったんです。ウチの兄ちゃんは運動音痴でアクティブな遊びが不向きな分、伽月君が遊び相手になってくれました。それに家族に言えない悩みも聞いてくれて、秘密もちゃんと守ってくれるんです。一時期はお兄ちゃんを取り替えて、とも思ってしまうほどでしたが、今は赤の他人だからこそ出来た関係性なのかなと思います。
その伽月君、無類の女好きと言う呈になっている様なんですが、兄ちゃんの事となると話は別みたいなんです。何をおいても兄ちゃんを最優先にするからそれが元で振られちゃった事もあるし……しかもそれを全く気にしてなくてびっくりする位に立ち直りが早い!ここ二年間ほどで四人の女の子とお付き合いしてるんだよ、兄ちゃん曰く『タラシ』状態です。僕には言わないけど多分経験済みなんです、何がって?ご想像にお任せします。
ここからは僕の推察なのですが、伽月君ひょっとして兄ちゃんの事好きなんじゃないかな?って。今のところ無自覚みたいで『友達』だと思ってる様なのですが、かつては兄ちゃんをいじめてた連中のところに単身乗り込んで大喧嘩した事もあって、ちょっと怪我はしてたけど六~七人を打ち負かしちゃったんです。因みに多分この事は僕しか知りません、『誠には絶対言うな』って口止めされてるから皆様も内緒にしててくださいね。
んでさっき兄ちゃんの部屋に夜食のおにぎりを持っていったのですが、何の話をしていたのか伽月君兄ちゃんの腕掴んでてお互い見つめ合っていたんです。僕は三年前……二人が中学に入学する直前の密談を思い出してしまいました。
0
あなたにおすすめの小説
【完】君に届かない声
未希かずは(Miki)
BL
内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。
ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。
すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。
執着囲い込み☓健気。ハピエンです。
はじまりの朝
さくら乃
BL
子どもの頃は仲が良かった幼なじみ。
ある出来事をきっかけに離れてしまう。
中学は別の学校へ、そして、高校で再会するが、あの頃の彼とはいろいろ違いすぎて……。
これから始まる恋物語の、それは、“はじまりの朝”。
✳『番外編〜はじまりの裏側で』
『はじまりの朝』はナナ目線。しかし、その裏側では他キャラもいろいろ思っているはず。そんな彼ら目線のエピソード。
学校一のイケメンとひとつ屋根の下
おもちDX
BL
高校二年生の瑞は、母親の再婚で連れ子の同級生と家族になるらしい。顔合わせの時、そこにいたのはボソボソと喋る陰気な男の子。しかしよくよく名前を聞いてみれば、学校一のイケメンと名高い逢坂だった!
学校との激しいギャップに驚きつつも距離を縮めようとする瑞だが、逢坂からの印象は最悪なようで……?
キラキライケメンなのに家ではジメジメ!?なギャップ男子 × 地味グループ所属の能天気な男の子
立場の全く違う二人が家族となり、やがて特別な感情が芽生えるラブストーリー。
全年齢
イケメンモデルと新人マネージャーが結ばれるまでの話
タタミ
BL
新坂真澄…27歳。トップモデル。端正な顔立ちと抜群のスタイルでブレイク中。瀬戸のことが好きだが、隠している。
瀬戸幸人…24歳。マネージャー。最近新坂の担当になった社会人2年目。新坂に仲良くしてもらって懐いているが、好意には気付いていない。
笹川尚也…27歳。チーフマネージャー。新坂とは学生時代からの友人関係。新坂のことは大抵なんでも分かる。
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
真空ベータの最強執事は辞職したい~フェロモン無効体質でアルファの王子様たちの精神安定剤になってしまった結果、執着溺愛されています~
水凪しおん
BL
フェロモンの影響を受けない「ベータ」の執事ルシアンは、前世の記憶を持つ転生者。
アルファ至上主義の荒れた王城で、彼はその特異な「無臭」体質ゆえに、フェロモン過多で情緒不安定な三人の王子たちにとって唯一の「精神安定剤」となってしまう。
氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。
「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」
辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。
これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!
【完結】※セーブポイントに入って一汁三菜の夕飯を頂いた勇者くんは体力が全回復します。
きのこいもむし
BL
ある日突然セーブポイントになってしまった自宅のクローゼットからダンジョン攻略中の勇者くんが出てきたので、一汁三菜の夕飯を作って一緒に食べようねみたいなお料理BLです。
自炊に目覚めた独身フリーターのアラサー男子(27)が、セーブポイントの中に入ると体力が全回復するタイプの勇者くん(19)を餌付けしてそれを肴に旨い酒を飲むだけの逆異世界転移もの。
食いしん坊わんこのローグライク系勇者×料理好きのセーブポイント系平凡受けの超ほんわかした感じの話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる